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友井川 拓
Hiraku Tomoigawa
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、キャプテン
ポジション:ウイング
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いつもラグビートップリーグを応援していただきありがとうございます。
今回コラムを担当させていただく、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの友井川拓(26)と申します。
どうぞよろしくお願い致します。
トップリーグを目指す子供達、毎日暑い日が続いていますがちゃんとご飯は食べていますか?
夏休みですが夜更かししていませんか? ちゃんとラグビーの練習はしていますか? ライバルに負けないよう夜の公園で秘密の練習をしたりしていますか?
でも水分補給はしっかりして、熱中症にだけは気を付けてくださいね!
今回のコラムではそんなトップリーグを目指す少年たちに“ライバルの大切さ”について少しお話しさせていただきたいと思います。
“ライバル”という言葉をご存じですか?
自分と同等もしくはそれ以上の力を持ち、競い合いながら互いを高め合うことのできる相手をライバルといいます。
好敵手、宿敵とも。単純な敵対関係とは異なり、その関係の奥底には信頼や尊敬など相手を認める気持ちが存在する。
だからこそ時には助け合うこともある。ライバルの存在は必要不可欠です。
ちなみに有名なライバルといえば、矢吹丈と力石徹、悟空とべジータ、桜木花道と流川楓、きのこの山とタケノコの里等様々ですが、お互いを高めあい共に成長してく素晴らしい存在だと思います。
僕にもそんなライバルがいます。
僕がライバルに出会ったのはそう18歳の春でした・・・
法政大学の付属高校である法政大学第二高等学校を経て法政大学ラグビー部に入学したのが18歳の春です。
法政大学は全国から非常に才能のある選手が入部してきます。そこである選手と出会ったのが、僕のラグビー人生に大きな影響を与えてくれました。
当時は、同期入学で同じポジションということもあり僕自身、異常なくらいライバル意識をもってやっていました。
彼には負けたくない、彼よりもうまくなりたい。
そんな気持ちで日々の練習を重ねてきました。練習はもちろん、部内試合でも闘志をむき出しにして対決していたのを思い出します。
どうすれば彼よりうまくなれるのか? 彼に勝っているところはどこか? 彼に負けているところはどこか?
そんなふうに自分なりに考えてラグビーをやれたから今があると思います。
今思い返すと一番身近な目標だったのかなと思います。
彼を超えることがすなわちラグビー選手としての成長の近道だと感じていたのかもしれません。
大学の3年時にWTBにポジションが変わり、同じポジションではなくなりましたがなぜかライバル意識だけはありました。
WTBの選手よりも・・・。
大学を卒業し、彼はトップリーグのチームに行き僕はトップイーストでプレーすることを選択しました。
しかし、トップリーグで活躍するライバルの姿を見て自然と自分もトップリーグでプレーがしたいと思うようになりました。
幸運にも、会社側のサポートもありチームの強化に成功し、昨年トップリーグでプレーすることが出来ました。
さらに幸運なことに、昨年行われたアジア大会で共にメンバーに選ばれチームメイトとしてまた戦うことが出来ました。
まだトップリーグでの対戦は果していませんが、戦える日が来るのを本当に楽しみしています。
今年、27歳になりますが18歳の頃まさか自分がトップリーグでプレーし、アジア大会で金メダルをとる選手になれるとは思ってもいませんでした。
それもライバルがいたから日々の練習に打ち込め、超えたいという目標があったからここまで成長でき、ライバルがいたからラグビーを楽しめたと思っています!!
僕のライバルはべジータのように強くは無いし、流川のようにそんなに男前でもありませんが僕には大切なライバルです。
トップリーグを目指す子供達。
いいライバルはいますか?超えたい目標はありますか?
小さな目標でもいいと思います。その目標に向かって強い気持ちをもって、ラグビーを楽しんで下さい。
そうすればきっと自分の道は拓けると思います。
それでは、良い夏休みを。
※キャプテン会議コラム 第7回 サントリーサンゴリアス 田原選手の文面に構成が似ているのはご了承下さい。(2011.8.8)