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キャプテン会議コラム

高木貴裕(東芝ブレイブルーパス)

高木貴裕(東芝ブレイブルーパス)
高木貴裕
Takahiro Takagi
東芝ブレイブルーパス
ポジション:フッカー

コラムをご覧の皆様こんにちは。いつも応援していただきありがとうございます。
今回コラムを担当させていただく、東芝ブレイブルーパスの高木です。よろしくお願いします。

今回は、東芝ブレイブルーパスの選手会活動についてお話ししたいと思います。選手会と言っても、プロ野球の選手会のような組合的な要素は含んでおらず、自分達が人間的に成長して魅力ある人間、またラグビーのみならず社会に出ても活躍できる人間を目指すために活動しています。

この選手会は5年前に発足し、初代会長は猪口選手、そして今シーズンから私が会長を務めております。選手会の組織としましては、環境部門、CSR部門、チームビルディング部門の3つの部門があります。選手は全員が選手会に所属し、それぞれの部門の指針に基づき「人間力の向上〜自分たちにできること〜」という目標を掲げて活動しています。
ここで、各部門について紹介したいと思います。

環境部門では、「感謝」をテーマとして、クラブハウス内の安全パトロール、節電・節水の呼びかけ、節目毎の大掃除、支給品着用の呼びかけなどを行っています。私達がラグビーをするために、会社には素晴らしい環境を整えていただいております。また、多くのご理解もいただいております。その他、後援会や地域、オフィシャルサプライヤーの皆様の多くのご支援、ご声援のうえに我々の活動が成立しています。それらの環境に慣れてしまうと、つい当たり前のような感覚になってしまいがちですが、それらのことを当たり前と思わず日々感謝しようという思いを持って活動しました。

CSR部門では、「つながり」をテーマとして地域清掃活動、ルーパスJr(ラグビースクール)の指導、近隣小学校へのタグラグビー教室、府中市タグラグビー大会への参加、東北地方への支援物資(衣類、ボール等)送付、復興支援活動(いわき市)、駅前募金活動などを行いました。昨年、東日本大震災が起こり、この「つながり」というテーマが示すように、今シーズンは特に一人一人の結びつき、すなわち「絆」を強く感じた一年でした。私たちも復興支援活動で実際に現地に足を運びましたが、現地の被災状況からはテレビや新聞で見る以上の衝撃を受けました。
また、私たちが考える以上にラグビー用品等が不足しているということを聞き、私たちができることは微力かもしれませんが、今後も継続して復興支援活動を行っていければと思っています。また、地域とのつながりも大切にし、CSR活動を通じて地域に感謝しながら、自分たちの存在を知ってもらうとともにラグビーの素晴らしさを伝えていきたいと思います。

チームビルディング部門では、「一体感」をターゲットとしてバーベキューや合宿の打ち上げ、決起集会等のイベントを企画し、ラグビーだけでなく、グラウンド外でも選手、スタッフが集まる機会を作り、チームの結束力を高めました。また、選手会リーダー主導ではありますが、準備や運営をスタッフ含めチーム全員で行うことにより、一体感が生まれました。

冒頭でも紹介しましたが、東芝の選手会ではこのような活動を通して「人間力の向上」という大きな目標に向かって活動しています。
私は、ラグビーは素晴らしいスポーツだと思っています。体格が様々な選手がそれぞれの特性を生かし活躍し、試合では思いっきり相手と体をぶつけ合います。しかし、ノーサイドの笛が鳴ると敵味方がなくなり、アフターマッチファンクションでは談笑するといったラグビー独自の文化があり、私はラグビーが好きです。

また、私自身ラグビープレーヤーとしては、試合を見ている方々に感動を与え、憧れの存在となりたいと思いますし、それ以上にラグビーを通して“人”として魅力ある人間に成長していきたいと思っています。
今後も「人間力の向上」ができるような企画を考え、選手会の活動を続けていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。これからもトップリーグの応援よろしくお願いします。(2012.3.3)

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キャプテン会議コラム



永下安武(福岡サニックスブルース)

永下安武(福岡サニックスブルース)
永下安武
Yasutake Nagashita
福岡サニックスブルース
ポジション:フッカー

どうもみなさんこんにちは。
今回のキャプテン会議コラムを担当します、福岡サニックスブルースの永下安武です。
よろしくお願いします。

さて、テーマがラグビーの魅力とゆうことなんですが、う〜ん、なんでしょうね?
いままで、そんなこと考えたこともなかったし、ラグビーの魅力・・・、なんやろぉ?
魅力かどうかはわかりませんが、自分が感じていることを話します。

僕は小学校の時まで、野球をやっていて、中学に行っても野球をやろうと決め、友達とも約束していました。でも、友達はサッカー部に入り、中学に野球部がなかったので、かる〜い感じでラグビー部に入ったのがラグビーとの出会いです。
そんな感じでラグビー部に入部したにも関わらず、やってみると、まぁ面白い。ハマりましたね。
また、ラグビーを通じて、たくさんの友達ができたし、色々な場所にも行くことができました。まぁ、これはスポーツ全部に言えることだとは思いますが。その中で、ラグビーにしかないものは、試合が始まれば終わるまで、ほとんど自分たちの判断で試合を進めていかないといけないので、ほかのスポーツより勝った時の喜びや、思うようにできたときの楽しさは大きいと僕は思います。
練習がしんどくて、やめたくなった時も何回もありましたが、続けてきて、本当によかったと思います。

今は、毎日ラグビーをしているのですが、このチームに出会えたのも、福岡に来ることができたのも、ラグビーを続けていたからで、もし、ラグビーをしていなければ、今のこの素晴らしい環境を知ることができませんでした。それだけでも、ラグビーを続けてよかったと思っています。

ラグビーの魅力は、人や場所、出来事など、色々な出会いだと僕は思います。

未来のトップリーガーを目指しているみなさん、ラグビーは人を成長させてくれるスポーツだと思います。今は、しんどくても、続けていればいいことがあると思うので、あきらめずに頑張ってください。(2012.2.19)

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木川隼吾(パナソニック ワイルドナイツ)

木川隼吾(パナソニック ワイルドナイツ)
木川隼吾
Jungo Kikawa
パナソニック ワイルドナイツ
ポジション:プロップ

みなさん、こんにちは。今回、コラムを担当させていただく、パナソニック ワイルドナイツの木川です。
いつもトップリーグ、そしてラグビーを応援してくださり、ありがとうございます。
今シーズンも終盤に入ってきました。タイトル争いや入れ替え戦など、各チームにとって絶対に負けが許されない試合が続きます。この終盤の熱い試合を見に是非、会場まで足を運んでください!

今回は、私がラグビーを始めたきっかけから私が思うラグビーの魅力についてお話ししたいと思います。
ラグビーを始めたのは、中学1年生です。始めたきっかけを書く為に、小学校時代の話をしたいと思います。
私は、小学校時代、運動があまり得意ではありませんでした。マラソン大会が近づくと1〜2週間前から憂鬱で、どうにか中止にならないか、神様にお願いしてしまうような少年でした(笑)。さらに、今でもそうなのですが、基本的に不器用&運動音痴なので、小学校時代にやっていたサッカーでは、チームで一番体が大きいのに右サイドバックでした。(サイドバックをバカにしているわけではなく、チームで一番体が大きいサイドバックは、珍しかったです。)得意技はショルダーチャージで、リフティングは大の苦手でした。特に取り柄もない少しぽっちゃりした小学生でした。

そんな小学校時代を過ごしていた私に、父親が近所の熊谷ラグビー場へ社会人ラグビー観戦に連れて行ってくれました。その時の記憶は、今でも鮮明に覚えています。ルールもなにもわからなかったのですが、とにかく興奮しました。
大きな男達が全力でぶつかり合い、倒れては起き上がり、かたや華麗にボールをキックしてナイスタッチキックになると会場中から拍手が沸き起こり、トライを決めると歓声が鳴り止まない・・・。グラウンドの男達がすごくかっこよく見えました。
「僕は、ラグビーをやるんだ!」と決意した日でした。
その数ヵ月後、中学校の仮入部初日からダッシュで走っていき、ラグビー部の門を叩きました。そして、そこから今現在まで私のラグビー人生は続いています。

ラグビーの数々の名言の中に「ラグビーは、少年を最も早く大人に変貌させ、大人に少年の心を永遠に抱かせる」という元フランス代表キャプテンの言葉があります。
私もラグビーをしてきた中で本当に多くのことを学び、成長させてもらいました。身長や体重、性格が多種多様の中でのチームワークや友情、挫折やそれを克服する努力・根性、ノーサイドの精神など様々です。さらに、高校時代の監督に「ラグビーの技術ばっかり上手くなっても仕方がない!その前に人間として、しっかりしろ!勉学もしろ!人として曲がったことはするな!!」と、よく教えられました。
きっと、そういった集団生活や指導者からの教えなどで、「心・技・体」が身につき、特に「心」の部分が鍛えられるのではないでしょうか。
もしこのコラムを読んでいる皆さんにお子さんがいらっしゃるのなら、心身共に最も早く大人に変貌させてくれるラグビーを是非、勧めてみてください!!!

最後になりますが、このラグビーという素晴らしいスポーツに出会えたこと、そして運動音痴な私に根気よく指導してくれた各年代での監督、苦楽を共にした仲間、応援してくださった方々に感謝し、これからもラグビーの輪を広げていけるように努めていきたいと思います。

以上、まとまりのない文章になってしまいましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。(2012.2.19)

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杉本晃一(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)

杉本晃一(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)
杉本晃一
Koichi Sugimoto
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
ポジション:ロック、フランカー

皆さんいつも応援ありがとうございます。
今回コラムを担当さして頂きますトヨタ自動車ヴェルブリッツの杉本晃一です。
よろしくお願いします。
今回は僕がラグビーを始めたきっかけと高校生になるまでの話をさせて頂きたいと思います。
僕には兄がいるのですが、兄は好きでラグビーをやっていました。
その影響で僕も親に「お前もラグビーやれ!」と言われ無理にやらされたのが小学校4年生の時でした。

大阪にある布施ラグビースクールに入った僕はルールも何もわからず、
「これの何が楽しいねん!」と思っていました。
いつも週末の朝から練習があるんですが、雨が降ると休みだったので、雨が降ると喜んでいたのを思い出します。

でも、小雨だとあるかどうかわからない時もあり、「もう今日は休みや〜!」と思っていると親に、「とりあえず1回行って来い!」と言われ、雨の中自転車で20〜30分ぐらいかかる練習グラウンドへ行き、それから雨が強くなり、結局練習は中止。
また雨の中自転車で家まで帰って行ったのを覚えています。ほんと、あれは練習以上にキツかったです(笑)。

それからラグビーを続け、小学校6年生ぐらいになるとだんだんルールも分かってきて楽しくなってきました。

中学生になり、1年生の時点で身長が180センチ近くあった僕は周囲から期待してもらっていたのですが、デカいだけで全然ダメでした。

でも運が良く、大阪で1番大きな大会の近畿大会に控えとしてメンバー入りする事が出来ました。試合には出る機会はありませんでしたが結果は準優勝でした。

2年生になり次こそ優勝を目指して頑張り、レギュラーにもなり2年連続近畿大会にも出場しましたが、1回戦で負けてしまいました。
ちなみに1回戦の相手は京都の西京極中学でこの試合に出場していた人は、僕の大学の先輩、そしてトヨタ自動車ヴェルブリッツのキャプテン上野隆太さんでした。
この時から凄かったのを覚えています。

3年生になり僕は副キャプテンに選ばれチームを引っ張っていく立場になり、今までよりいっそう頑張りました。
結果はというと3年連続近畿大会に出場し、決勝まで進み、決勝の相手は啓光学園。
啓光とは1年生の時、近畿大会の決勝で負けている相手でした。
3年生になってリベンジのチャンスがきたのですが、負けてしまい準優勝という結果で悔しかったの覚えています。

この時、高校で「絶対啓光を倒してやろう!」と思って大阪工大高校(現 常翔学園)に進学しました。
僕の中学ラグビーで1番鍛えられたところはメンタル面で、高校、大学、社会人までラグビーを続けてこれているのは、それがいろいろな場面で活きていて今に至ると思っています。

今ラグビーをしている子供達、しんどい時にこそ頑張れる人がみんなから信頼を得れると思うので、小さい時からしんどい時こそ頑張って、その習慣が自然とついて大人になってもなにかに役立つと思うのでみなさん頑張って下さい。
僕がこんな偉そうな事言える立場ではないんですが…(笑)。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからもトップリーグの応援よろしくお願いします。(2012.2.19)

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津田翔太(リコーブラックラムズ)

津田翔太(リコーブラックラムズ)
津田 翔太
Shouta Tsuda
リコーブラックラムズ
ポジション:フルバック

皆さんこんにちは。
今回のコラムを担当させていただくのは、リコーブラックラムズの津田翔太です。
いつもトップリーグを応援していただき、また今回このコラムを拝見いただきまして誠にありがとうございます。応援してくださる皆さんや、色々なサポートをしてくださっている方々のおかげで私もバトンを繋げることが出来ました。
これからもトップリーグがますます盛り上がるよう皆さんと一緒に頑張っていきます。宜しくお願いいたします。

ブラックラムズに入部し4年目になりますが、今回のコラムでは『ラグビーを始めてから現在に至るまで』と、『ラグビーが私に与えたもの』についてご紹介いたします。
皆さんにもラグビーの素晴らしさがより広く深く伝わればとても嬉しく思います。

私がラグビーを始めたのは5歳の時です。
ラグビーをやっていた父の影響で、京都ラグビースクールに通い始めたのがきっかけでした。
父は花園高校在学中に高校日本代表にも選ばれ、私が尊敬する人間の一人です。
父のポジションもスタンドオフ。成長するにつれて父が目標となり、そして乗り越えたいと思う存在となっていました。
ラグビースクールではラグビーの基本的なパススキルやランニングなどだけでなく、何よりもラグビーを楽しむことが1番大切だと教わりました。
しかし、負けず嫌いな私は試合に負けると、試合中であろうと泣きながらプレーしていたのを今でも覚えています。

中学生になり、私は部活動にラグビー部がある地元の陶化中学校へと進学しました。
1年生のころは走り込みの練習がとても辛く、ついていくことに精一杯でした。スタンドオフというポジションに立っていてもその役割をまったく果たせないことが多く、暇さえあれば海外のラグビーを見て、世界を代表するスタンドオフのプレーを真似ていました。
その中の1人が、のちにチームメイトとなったスティーブン・ラーカムでした。
3年生時には怪我で試合に出られない時期もあり、良い成績を残すことができませんでしたが、幸いにも京都府選抜に選ばれ全国の中学生と試合をすることができ、より高いレベルを目指したいと思うようになりました。

そして高校進学へ、私は大阪府の東海大仰星高校への進学を決めました。
それは「チャレンジ」でした。
大阪・京都などから集まった実力者たちがレギュラー奪取を目指し、日々猛練習を積み重ね、全国大会にも常連になりつつある高校でした。
スポーツ推薦クラスではなく普通科クラスへの進学を決めた私は、絶対に推薦クラスのメンバーに負けたくないという気持ちで3年間を過ごしました。
1時間半かかる通学に加え朝練習も毎日自主的に行い、花園のグラウンド上で優勝という最高の瞬間を味わうんだと強く願っていました。
最終学年時には全国大会に出場しましたが、目標としていた優勝には届かずベスト4という成績に終わりました。
ベスト4という結果でしたが、このような成績を残すことができたのも素晴らしい仲間たちと出会えたからだと感じています。そして、みんなが同じ目標に向かい切磋琢磨しながら競争していくことで、とても成長できたと思います。
その後、仰星高校が付属校だったこともあり東海大学への進学を決めました。
以前より教員になりたいという思いがあり、はじめは保健体育の教員免許を取得するために大学を選びました。
色々と支えてくれた両親へ感謝しながら大学生活を終え、卒業と同時に中・高校保健体育教員免許を取得することができました。ラグビー面でもたくさんの人たちに支えられ、東海大学は関東リーグ戦初優勝を飾ることができ、自分もグラウンド上で歓喜の瞬間を味わうことができました。

リコーへの入社を決め、現在は営業マンでラガーマンという2足の草鞋を履いて日々精進していますが、まだまだ未熟でいつも周りの人々に迷惑をかけてしまっています。
トップリーグに所属するチームの中でも、特に歴史や実績のあるチームなのでこれからもその名に恥じぬよう、一生懸命頑張りたいと思います。
一昨年前には憧れのスティーブン・ラーカムと一緒にプレーすることができ、人生の中でも本当に大きな財産となりました。

このコラムに書ききれないことがまだまだありますが、私はラグビーというスポーツからたくさんの事を学び、感じました。
その1つが「人間力」だと思います。人間力といってもさまざまな捉え方がありますが、ラグビーは私に「人間形成・人との繋がり・絆」を与えてくれたと思います。
15人で行うスポーツだけれども、その中の1人でも欠けてしまったり手を抜いてしまうとみんなに迷惑をかけてしまう。仲間と助け合う心を培ってくれるスポーツだと感じました。
ラグビーだけにとどまらず、社会に出てもこの考え方は通じることがたくさんあり、とてもアドバンテージを感じています。
ラグビーを通じて、いろいろな人との出会いもありました。
人との出会いが、新しい自分の発見だったり視野を広げるきっかけになったり、とてもポジティブに成長ができる要素の1つとなりました。
そしてこれからも、たくさんの方への感謝の意を忘れず、人間として大きく強く成長していきたいと思います。

そして、2019年の日本開催ラグビーワールドカップに向け、日本ラグビーの将来に向けて、皆さんに夢を与えられればと思っています。(2012.2.12)

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田中貴士(Honda HEAT)

田中貴士(Honda HEAT)
田中貴士
Takashi Tanaka
Honda HEAT
ポジション:フッカー

みなさんこんにちは。
全国のラグビーファンの皆様、いつもトップリーグを応援して頂きありがとうございます。
今回のコラムを担当になりました、Honda HEATの田中貴士です。宜しくお願いします。

中学生の時にラグビーと出会い、始めたきっかけは、ただ単純に痩せたかったからです(笑)。
小学6年生の時にはすでに体重が100キロもあり、運動音痴で鈍足でした。
スポーツをするのは好きなものの、かけっこは絶対的なベベで、ドッジボールでは一番最初の的となり、サッカーでは変わることのないキーパー役でした。(*決してキーパーを侮辱してないので)
そんな何のとりえもない自分に唯一自信を持たせてくれたのがラグビーでした。仮入部初日、先輩達が壁に向かって妙な姿勢(スクラムの姿勢)でお尻を揺らしていて、恥ずかしさを感じながら自分もしてみるとかなりキツく、姿勢をとるのが精一杯でした。
いざスクラムを組んでみると体がでかかったせいか、先輩と対等に組めるどころか押せてしまった!その時の興奮と喜びは忘れることが出来ず、ラグビーにハマるきっかけというかスクラムにハマりました(笑)。

ところでみなさんのスクラムとはどのような印象でしょうか?!
痛そう、暑苦しそう、何をやってるのかわからない、とまぁこんな感じでしょうか!(笑)
実はあの一瞬の出来事の中に様々なかけ引きが繰り広げられ、各チームによってスクラムの形が違います。みなさんにスクラムを分かりやすく言えば、8対8のチームワークのいる相撲みたいなもので、ボールを取られたら押し出し、崩され反則になれば引き倒しといったらいいでしょうか。力だけではなく、技術、かけ引き、チームワークがとても重要になります。

普段、温厚なフロントローが目の色を変えてぶつかり合い、押したらドヤ顔、押されたら相当な悔しさが込み上げてきます。それ位フロントローにとってスクラムは重要な役割を占めています。よく言うのは「試合に勝ってもスクラムで負ければ勝った気がしない」と、チームの試合結果だけでなく、スクラムの結果もフロントローにとっては、大切な結果となります。

また、スクラムにはチームワークが大切と書きましたが、フロントローの特徴の1つにみんな仲良しというのがあります。同じ体系同士、何か感じるものがあって引き付けあうのか、どうなのか・・それはさておき、自分が渡り歩いてきたラグビー人生、また他チームの話を聞いても、どのチームでもフロントローは仲良しなんです!これは、どのポジションにもない一番の特徴です。(多少暑苦しいかもしれませんが・・・)また歩き方にも特徴があり、PR2人とHOで歩いていると、気づけばスクラムと同じ配置(PR・HO・PR)の順に並んでいることは珍しいことではありません。PRに聞いてみると、左PRは右に人が、右PRは左に人がいるのが落ち着くみたいです。もし、試合会場でフロントローが歩いている姿を見つけた際には、その並びにも注目してみてはいかがでしょう。

どうです?少しは、スクラム・フロントローを見る目が変わってきましたか?
フロントローは動きも遅く、ボールを持つ機会も少ないですが、1回1回のスクラムに全身全霊をかけて目の前の相手とぶつかり合い、その中では様々駆け引きを駆使し、相手との勝負を楽しんでいます。

最後になりましたが、運動音痴で鈍足だった私に、夢と希望、自信を与えてくれたのがラグビーです。
そんなラグビーに今は感謝していますし、プレーしている自分自身を誇りに思っています。
自分を育ててくれたラグビーへの恩返しのつもりで、トップリーグの舞台でラグビーの魅力を伝えていきたい、見ている方々へ夢や感動・興奮を与えられるようなプレーを見せたいと思います。

長々とお付き合い頂きありがとうございました。

P.S.ちなみに未だに痩せる目標は達成出来ず、逆に太りました(笑)。(2012.2.3)

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笠原雄太(ヤマハ発動機ジュビロ)

笠原雄太(ヤマハ発動機ジュビロ)
笠原雄太
Yuta Kasahara
ヤマハ発動機ジュビロ
ポジション:ロック・フランカー

皆さん、こんにちは。いつもトップリーグを応援して頂きありがとうございます。
今回のコラムを担当させて頂きます。ヤマハ発動機ジュビロの笠原雄太です。よろしくお願い致します。

今回は、「ラグビーとの出会い」についてお話ししたいと思います。

僕がラグビーと出会ったのは、高校一年生の夏です。北海道函館市の隣町、七飯町にある七飯高校へ入学したのがきっかけです。
本当は市内の高校へ行き、学校帰りに市内を満喫し駅前のカフェでコーヒーを飲んで帰るという今時の高校生ライフを計画していましたが、隣町にある七飯高校へ入学したので学校帰りは、田んぼや畑を抜けて川で釣りを楽しむ計画になりました(笑)。七飯町は大沼国定公園や駒ケ岳がありとても自然豊かな所です。

七飯高校に入学し、サッカー部に入部しました。サッカー部ではキーパーをやっていました。サッカーを続けながら、横でラグビー部の練習が気になり始めました。今までラグビーとは無縁の生活でしたが、体を当てたりタックルしたりと、プロレス好きの自分にはサッカーよりラグビーの方があっているのではないかと思い、高校一年生の夏に、サッカー部からラグビー部へ転部しました。

一年生の頃のラグビー部は、三年生の先輩が1人、同期が5人でした。三年生の先輩は何度も学校側から廃部宣告をされながらも二年間もの間、1人で部を守り抜きました。本当に偉大な先輩です。先輩がいなければ、僕はラグビーと出会っていませんでした。

ラグビー部に入り、その週に試合がありました。人数が足りないので合同チームで試合に出ました。まったくルールが解らない状態で試合に出ました。試合中にボールを前に落とす事をノッコンと知り、その後にスクラムと言うものを組む事を知りました。トライを取って一気に5点が入り、その後にキックが入ったらプラス2点と、もう訳がわかりませんでした(笑)。しかし、訳のわからない状況の中で初めてラグビーをやり、体の中から燃えてくるものがありました。初めて体験した感情でした。

その試合でラグビーにはまり、もっと体を大きくして上手くなりたいと思いました。相変わらずプロレス好きの自分は、プロレスラーのトレーニング本を買い肉体改造に励みました、すると半年で20kg増えました!!自分でも驚きました。
ラグビーのスキル面では、部員も少なくなかなか練習ができません、しかも僕の学校は大半の生徒の家業が農家・酪農・漁師でしたので、家業が忙しい時期には練習できない部員がいました。

一人で練習する時も多々ありました。ボールを上に蹴ってキャッチする練習や冬場は雪かきをして腕力を鍛えていました。また動体視力を鍛える為に川を泳いでいる鮭のオスとメスを見分けるトレーニングなどもしていました。移動は、すべて自転車で雪が少しぐらい降っても、毎日自転車で移動していました。しかも僕の自転車は当時流行ったハンドルを少し改造していたので、上腕三等筋も自動的に鍛えられました(笑)。

そして、正月に初めてTVで花園の事を知り、函館市の花園町でラグビーの全国大会が行われていると思い、案外近くなんだなぁと一瞬思いましたが、すぐに大阪だと分かりました。

高校二年生になり、どうしても七飯高校単独チームで試合に出たいと思い、新一年生の部活勧誘を積極的に行いました。少し積極的過ぎた面もありましたが、なんと10人もの部員が入部してくれました。そして初めて単独チームで試合に出場し、ラグビーにもコールド負けのルールを作って欲しいと思うぐらい点数を取られ試合には負けましたが、単独チームで試合に出場できた事がとても嬉しかったです。

笠原雄太(ヤマハ発動機ジュビロ)
七飯高校ラグビー部

練習中に意見の衝突から先生と喧嘩になり3ヶ月間退部になった時期もありました。反省文を3枚書いて部に戻る事が出来ました。今ではいい思い出です(笑)。今までは体をでかくしてコンタクトだけ強けりゃいいと思っていましたが、その先生から走る事の大切さを学びました。僕のラグビースタイルの原点です。

高校三年生の時に函館選抜(市の選抜チーム)に選ばれて全道大会に出場しました。その時に流通経済大学のコーチに声を掛けてもらい大学進学が決まりました。正直、大学の名前も初めて聞いてどんな大学なのか全く分かりませんでした。

そんなこんなで高校三年間を過ごしました。結果は公式戦0勝で高校生活が終りましたが、たまたま入学した高校でラグビーと出会いラグビーを通して成長させてもらいました。
本当にラグビーというスポーツには感謝の気持ちでいっぱいです。

最後になりますが、僕はラグビーと出会い本当に人生が変わりました。何か目標や夢に向かい一生懸命打ち込む事は素晴らしい事だと思います。その中で失敗もしますが、失敗した時こそが成長できるチャンスだと言う事を学びました。

また、昨年から北海道に帰った時には、北海道の各地をまわり高校生に指導を行っています。そこで思う事は、地方の街の財政が厳しく、家庭状況も厳しい子供達が多くいる事に気づきました。何とかそのような子供達に、ラグビーを通して夢や希望を与え、大学への進学、更にはトップリーグで活躍できる選手を一人でも多く北海道から選出させラグビーを通して街の活性化にも繋げたいと思います。
北海道には、協力して下さる先生方や体も器も北海道ぐらい"ド"でかい応援番長さんがいるのでとても心強いです。

長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとございます。これからもトップリーグでファンの方々を魅了する熱い試合を行ない、ラグビー普及活動にも全力で努めていきたいと思います。(2011.12.24)

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吉田永昊(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)
吉田永昊(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)
吉田永昊
Eiko Yoshida
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
ポジション:ロック

みなさんこんにちは。いつもトップリーグを応援頂きありがとうございます。
今回のコラムを担当させていただきます、神戸製鋼コベルコスティーラーズの吉田です。

トップリーグは毎週、優勝を目指した激しい戦いが行われています!
各チームのファンの皆様はもちろん、日本全国のラグビーファンの皆様、熱い声援を宜しくお願いします。

さて、今回は僭越ではありますが、私が、チームで行っているラグビー普及活動についてお話しさせていただきます。
現在、ラグビー人口を増やそう、ラグビー人気を向上させようと各チームにおいて、それぞれが趣向をこらした普及活動に力を入れています。
各種イベントや、グッズ販売、それにラグビースクール等での指導がこれに当たると思います。

コベルコスティーラーズもラグビースクールでの指導には力を入れており、私もこれまで何回も参加させてもらいました。
ラグビースクールといっても、小学校低学年から中学生(ラグビースクールという括りでなければ高校生の場合もあります)と幅広く、その中でも、楕円球に触れて間もないちびっ子ラガーだったり、もっともっと上達したいと意欲満々の選手だったりしますし、最近は女子ラグビーも盛んになっており、年齢やキャリア、性別も異なるわけです。
ですので、指導にあたる選手たちは毎回、対象となる選手たちの年齢やレベルを踏まえ、メニューを考えます。
これが中々難しくて四苦八苦するのですが、この作業が案外、自分たちの日頃の練習の意図を再認識させてくれたり客観的にラグビーを捉えるいい機会になったりします。

そうやって苦労して考えたメニューでいざ練習開始となるのですが、始まってしまえば、何より大切なのは「熱意」です。
熱意を持って取り組めば、その気持ちが伝わるのかみんな非常に熱心に練習に取り組んでくれます。
ちびっ子たちはにこにこしながらラグビーボールを一生懸命追いかけ、中学・高校生になると、こちらが驚くような激しいプレーを見せてくれることもあります。
これは我々選手にとっても大変うれしいことで、自分たちへの刺激にもなります。

私など、指導に伺っておきながら、毎回、背筋が伸びる思いで帰路につきます(笑)。

何より、微力ではありますが、こういった活動が、競技者拡大、ひいてはラグビー人気増加の一助になってくれればと願ってやみません。また、こういった縁の中から未来のトップリーガーが現れてくれたら、こんなに嬉しいことは無いです。

最後に、長々乱文となりましたが、ご一読ありがとうございました。(2011.11.21)

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平原大敬(コカ・コーラウエストレッドスパークス)

平原大敬(コカ・コーラウエストレッドスパークス)
平原大敬
Hirotaka Hirabara
コカ・コーラウエストレッドスパークス、キャプテン
ポジション:プロップ

はじめまして、今回コラムを担当させていただきます、コカ・コーラウエストレッドスパークスの平原大敬です。宜しくお願い致します。
トップリーグもいよいよ開幕し、ラグビーのシーズンとなりました!!
みなさんと一緒にラグビー界を、そして日本全体を盛り上げていきたいと思います!!
是非、会場まで足を運んでいただいて、熱い試合をご覧ください。

さて、今回は「私とラグビーについて」という題で少しお話ししたいと思います。
私は、自分がなぜラグビーをやっているのかと聞かれたら正直はっきりと答えられる自信はありません。というより、何のためにラグビーをやっているのかを見つけるためにラグビーをしているのかもしれません。

これまで、ラグビーをやっていてよかったと思うことは何度もありました。
多くの人との出会いや、勝ったときの喜び、自分自身の人としての成長を感じたときや、自分のラグビーを観た人に喜んでもらえたとき、小さなことを言えばまだまだあります。そして、これからもラグビーをやっていてよかったと思えることを求めて日々の練習に取り組んでいます。もし、それがはっきりと自分の中でわかったときが、自分のラグビー人生のゴールなのかもしれません。

私がラグビーを始めたのは、中学2年生の冬でした。
球技の経験はほとんどなく、部活は幼いころから水泳をやっていたため、中学時代は水泳部に所属していました。
ある日、ラグビーをやっていた親戚の誘いで、部活のない日曜日だけラグビースクールに通うことになり、ラグビーのルールもまったくわからないまま、その日のうちに試合に出場することになりました。
初めての感想は最悪でした‥‥
「ボールを持って走ればいいだけだから」と唯一教えてもらったことだけを信じ、がむしゃらにやりましたが、何度もペナルティをしてしまい、あげくの果てに熱血監督に激怒されました。

正直、二度と行くものかと思いました!笑

なんて理不尽なスポーツなのだと思いました。きつい、汚い、ルールが難しい、毎週毎週どうやって練習を休もうかということだけを考えていたような気がします。

しかし、そんなこんなで月日が流れ、練習を休みたいという気持ちは消え、毎週日曜日が楽しみでしょうがなくなっている自分がいました。
幼いころから水泳をやっていた自分にとって、団体競技というものはとても新鮮で、勝ったときの喜びや、負けたときの悔しさ、何気ない日常での練習の話などがとても面白く感じました。
中学3年生の夏には、もっとラグビーを知りたいという思いが強くなり、親元を離れ当時のラグビースクールのメンバーで宮崎県立高鍋高校に入学しました。

こういった想いが大学進学や就職のときにも強くなり、今ではトップリーグのチームでプレーをすることが出来ています。
ラグビーを始めたばかりのころの自分では想像が出来ませんでした。
今ではラグビーをやっていない自分が想像出来ません。

それだけラグビーという競技は魅力的で、なおかつ不思議なスポーツなのだと思います。
私はあまりラグビーを人に勧めたことはありません。自分の子供が出来たときにラグビーを勧めることもないでしょう。
それだけラグビーは辛く、厳しいスポーツだからです。

しかし、それを乗り越え、いろいろなことを感じることが出来るのは、ラグビーを経験した人にしかわかりません。
ラグビーを勧めるというよりも、私の姿を見てラグビーを始めたと言ってくれる人が1人でもいてくれると、とても嬉しいです。
というより、私はそういう選手でありたいと思います。

長々とお付き合いいただきありがとうございます。
また、次の機会がありましたら私のコラムを読んでください^^(2011.11.15)

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太田春樹(近鉄ライナーズ)

太田春樹(近鉄ライナーズ)
太田春樹
Haruki Ota
近鉄ライナーズ、バイスキャプテン
ポジション:フッカー

みなさん、こんにちは。
いつもトップリーグを応援して頂きありがとうございます。
今回のコラムを担当させて頂きます。近鉄ライナーズ バイスキャプテン太田春樹と申します。
宜しくお願い致します。

最近、気温が下がり、朝晩と冷え込みが続いていますがみなさんいかがお過ごしでしょうか。
この寒さ。。。そうです!!
ラグビーの季節到来です!!!
トップリーグは、昨年度より約一ヶ月遅い開幕となりますが、各チーム日々練習に励み、開幕に向けて準備しています。
今年も白熱した試合が見られるので是非会場まで足を運んで下さい。

今回のコラムは、私とラグビーの出会い、ラグビーの魅力をお話しさせて頂きます。
どうぞ、お付き合いください。

私は、中学三年間、野球部に所属していました。決して強いチームではなかったのですが、主将も務め、野球が大好きでした。もちろん当時の将来の夢はプロ野球選手でした。
ある日の放課後、窓からラグビー部の友達を見ていました。その時ラグビーの顧問(私の恩師)が『遊びの試合あるし出るか?!』と、言われその日を境にラグビーの練習に参加することになりました。(試合は三週間後でした)
私はラグビー部の友達も多く、安易な考えで返答しましたがそれが私のラグビー人生の始まりでした。

初試合の事は今でも鮮明に覚えています。試合相手は、大阪スクール選抜で、ポジションはLO。緊張もなく、なぜか自信に満ち溢れていました。
進学を決めたのもラグビーの試合をする前。学校の朝礼の時に恩師から、『天理高校にいけ!』と言われ、私は『はい。』と即答。
恩師が天理高校出身という事もあり、天理高校に進学させて頂きました。
11月にラグビーと出会い、本格的な練習は一度もせずに高校に進学しました。

それはそれは毎日が地獄でした。
初心者なので練習について行くだけでも精一杯、ルールはほとんどわからない。人一倍練習に励みました。
練習に励んでいくうちにラグビーの魅力にはまり、気が付けばラグビーが大好きでした。そして、今に至るわけです。

ラグビーの魅力は、当コラムで他の選手がおっしゃられていることは勿論のこと、プレーをしている人、また見ている人までも熱い気持ちになれることだと思います。
私は今まで、色々なスポーツを経験してきました。(野球、ソフトボール、バスケットボール、サッカー、柔道)
それぞれスポーツには魅力がありますが、その中でも一番熱い気持ちになれるのはラグビーだと思います。
この魅力を感じるにはラグビーをするか、会場で試合をしている姿を見なければわかりません。
是非、多くの方にラグビーをしてもらいたいです。
またお子様にラグビーを勧めてほしいと思います。

トップリーグでは一人でも多くの方を熱い気持ちにし、また感動を与えられるよう頑張ります。
是非、知人を誘って会場に足を運んで下さい。
皆さんと会場でお会いできる事を楽しみにしております。(2011.9.29)

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松川 功(NTTドコモレッドハリケーンズ)

松川 功(NTTドコモレッドハリケーンズ)
松川 功
Isao Matsukawa
NTTドコモレッドハリケーンズ、副キャプテン
ポジション:プロップ

みなさんこんにちは!

第19回のコラムを担当します、NTTドコモ レッドハリケーンズの松川功です。
聞いた事のないチームやな〜と、お思いの方もおられるかと思いますが、昨シーズンまでトップウエストに所属しており、今年から目標であったトップリーグに昇格したチームですのでこれから宜しくお願いします。
皆さんの記憶に焼きつくように、激しくそして熱いプレーで魅力ある試合を心がけ、チーム名に恥じぬようにシーズンを通してトップリーグの台風の目になれるように頑張りたいと思っています

さてラグビーの魅力ということで、今回は他のスポーツとの違いについてお話ししたいと思います。スポーツといっても本当に色々な種類があり、メジャーなものからマイナーなものまで、そして個人競技や団体競技、陸上のように選手の体一つで記録にチャレンジし時間や距離を競うものもあれば、野球やサッカーのようにバットやボールを使い点数を取りあうものまで、あげればキリがありません。しかしそれぞれのスポーツには特性、特徴がありその競技にあった身体的な特徴や能力が選手にもとめられるわけです。

例えば陸上競技の短距離であればもちろんスピード、バレーボールであれば基本的には身長やジャンプ力(リベロやセッターは少し違いますが)が必要とされ、相撲については入門するために身長や体重の基準をクリアしないといけないくらいですし、街中でスポーツ選手らしき集団を見かけたとき「きっと、○○の選手ちゃうか?」と見ただけでしているスポーツを想像することができると思います。それはきっと背が高かったり、耳がつぶれていたりそのスポーツの特徴が見てわかるからです。やはり競技により理想・必要とされる体型や能力があり、選手の持ち味がスポーツの特性と合わなければ能力を発揮することも出来ませんし生き残れないのです。

しかしラグビーにはそういったものは一切ありません。どんな選手でも活躍する可能性がありますし必要とされる体型・能力は無限にあるのです。ただ体をぶつけ合うコンタクトスポーツなので少し筋肉質な選手が多いかもしれませんが、もちろん細い選手もいますし、色々な選手がいてこそラグビーというチームが成り立つのです。
その一つの要因として、ラグビーには複数のポジションがあることがあげられます。

例えば私はプロップというポジションなのですが、一番の仕事はスクラム、ラインアウトといったセットプレーにおいて有効的にボールを味方につなげ、試合のベースをつくることです。大きくがっしりとした体型が求められ、能力としてはパワーや繊細なボディーコントロールが必要とされます。
また、スタンドオフというポジションの役目はやはりゲーム全体の組み立て、一言で言うと司令塔です。必要な能力は正確なパス、キックそしてもちろんグラウンド全体を把握する視野の広さと、ゲームの流れを読み予測して最善策を判断できること。体型は様々ですが、どちらかというと能力の方が重要視されます。
2つのポジションを比べてみただけでも役割が全然ちがいます。
もちろん身体能力が高いにこしたことはありませんし、身長や体重も大きいにこしたことはありませんが、各ポジションに役割や特徴があり必要とされる能力に大きく違いがあるので、個性あふれる選手が必要となってくるのです。

そして、二つ目の要因としてプレーの選択肢が多いということがあるでしょう。もちろんラグビーはスポーツなのでルールにのっとり競うわけですが、ボールを持っている時のプレーを例にあげてみると「走る」「パス」「キック」「当たる」と4つの選択肢があり、またどのコースを走るのか、誰にパスするのか、何処にキックするのか、とプレーの選択肢は無限にあるのです。その中で相手との距離、味方の位置、自身の得意なプレーを踏まえ最善のプレーを選択するのですが、ラグビーのプレーにおいて正解はありません。もし正解があるとすれば選択したプレーを自信持って全力でやりきることでしょう。

また、ボールを持っている時のプレーが4つあるといいましたが、選手によっては不得意なプレーもありますので選択肢が少ない選手もいます。選択肢が少ないということは敵からはディフェンスしやすく、もちろん不利になりますが自分の強味をきちんと活かせれば決して不利ではなくなるのです。
パワーが全然なく体も小さく軽くても、走るのが速く相手をかわすのが巧い選手であれば、敵との間合いを考えタックルされないコースを走ることでトライをすることも出来ますし、走るのはチーム1遅くても、パワーは誰にも負けない選手であればボールをもらったら力いっぱい敵にぶつかって行けばチームとして前進できるのです。極端な例ではありますが、言いたいことは自分自身の強味を活かすことで活躍することが可能なのです。それに先ほども言いましたがラグビーのプレーの選択肢は非常に多いので自分の得意なプレーが1つは見つかるはずです。
私の知っているラグビープレーヤーでラグビーをさせれば巧いけど、それ以外の球技に関してはスポーツ音痴で未だにサッカーのリフティングは3回以上出来ない人間を知っています。
最後になりますが自分に限界を作らずに、自信を持ちチャレンジし続けることで道は開かれるのです。

このコラムを読んでいただいた皆さんに言いたいのは、今からでも遅くないしみんなでラグビーをしましょう。また小さいお子さんにも勧めてください。きっとこんな現代社会に必要な自分の長所を見つけライバルと競い合うそんな気持ちを養うことが出来るはずです。

以上、長文となりましたが最後までお付き合いしていただきありがとうございました。(2011.9.1)

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友井川 拓(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)

友井川 拓(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス)
友井川 拓
Hiraku Tomoigawa
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、キャプテン
ポジション:ウイング

いつもラグビートップリーグを応援していただきありがとうございます。
今回コラムを担当させていただく、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの友井川拓(26)と申します。
どうぞよろしくお願い致します。

トップリーグを目指す子供達、毎日暑い日が続いていますがちゃんとご飯は食べていますか?
夏休みですが夜更かししていませんか? ちゃんとラグビーの練習はしていますか? ライバルに負けないよう夜の公園で秘密の練習をしたりしていますか?
でも水分補給はしっかりして、熱中症にだけは気を付けてくださいね!

今回のコラムではそんなトップリーグを目指す少年たちに“ライバルの大切さ”について少しお話しさせていただきたいと思います。

“ライバル”という言葉をご存じですか?

自分と同等もしくはそれ以上の力を持ち、競い合いながら互いを高め合うことのできる相手をライバルといいます。
好敵手、宿敵とも。単純な敵対関係とは異なり、その関係の奥底には信頼や尊敬など相手を認める気持ちが存在する。
だからこそ時には助け合うこともある。ライバルの存在は必要不可欠です。

ちなみに有名なライバルといえば、矢吹丈と力石徹、悟空とべジータ、桜木花道と流川楓、きのこの山とタケノコの里等様々ですが、お互いを高めあい共に成長してく素晴らしい存在だと思います。

僕にもそんなライバルがいます。

僕がライバルに出会ったのはそう18歳の春でした・・・

法政大学の付属高校である法政大学第二高等学校を経て法政大学ラグビー部に入学したのが18歳の春です。
法政大学は全国から非常に才能のある選手が入部してきます。そこである選手と出会ったのが、僕のラグビー人生に大きな影響を与えてくれました。

当時は、同期入学で同じポジションということもあり僕自身、異常なくらいライバル意識をもってやっていました。
彼には負けたくない、彼よりもうまくなりたい。
そんな気持ちで日々の練習を重ねてきました。練習はもちろん、部内試合でも闘志をむき出しにして対決していたのを思い出します。

どうすれば彼よりうまくなれるのか? 彼に勝っているところはどこか? 彼に負けているところはどこか?
そんなふうに自分なりに考えてラグビーをやれたから今があると思います。
今思い返すと一番身近な目標だったのかなと思います。
彼を超えることがすなわちラグビー選手としての成長の近道だと感じていたのかもしれません。

大学の3年時にWTBにポジションが変わり、同じポジションではなくなりましたがなぜかライバル意識だけはありました。
WTBの選手よりも・・・。

大学を卒業し、彼はトップリーグのチームに行き僕はトップイーストでプレーすることを選択しました。
しかし、トップリーグで活躍するライバルの姿を見て自然と自分もトップリーグでプレーがしたいと思うようになりました。
幸運にも、会社側のサポートもありチームの強化に成功し、昨年トップリーグでプレーすることが出来ました。

さらに幸運なことに、昨年行われたアジア大会で共にメンバーに選ばれチームメイトとしてまた戦うことが出来ました。
まだトップリーグでの対戦は果していませんが、戦える日が来るのを本当に楽しみしています。

今年、27歳になりますが18歳の頃まさか自分がトップリーグでプレーし、アジア大会で金メダルをとる選手になれるとは思ってもいませんでした。
それもライバルがいたから日々の練習に打ち込め、超えたいという目標があったからここまで成長でき、ライバルがいたからラグビーを楽しめたと思っています!!

僕のライバルはべジータのように強くは無いし、流川のようにそんなに男前でもありませんが僕には大切なライバルです。

トップリーグを目指す子供達。
いいライバルはいますか?超えたい目標はありますか?
小さな目標でもいいと思います。その目標に向かって強い気持ちをもって、ラグビーを楽しんで下さい。
そうすればきっと自分の道は拓けると思います。

それでは、良い夏休みを。

※キャプテン会議コラム 第7回 サントリーサンゴリアス 田原選手の文面に構成が似ているのはご了承下さい。(2011.8.8)

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土佐 誠(NECグリーンロケッツ)

土佐 誠(NECグリーンロケッツ)
土佐 誠
Makoto Tosa
NECグリーンロケッツ、バイスキャプテン
ポジション:No.8

いつもたくさんのご声援ありがとうございます。今回コラムを担当させていただきますNECグリーンロケッツ、バイスキャプテンの土佐誠です。とても暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 僕たちトップリーガーは猛暑の中、来たる10月末から始まるシーズンに向け日々トレーニングに励んでいます。2011年も開幕戦からエキサイティングなラグビーをお見せしたいと思いますので、ぜひ会場に足を運んでください。みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

さて、早いものでこのキャプテン会議コラムも今回で17回目となりました。これまで各チームの代表の方々がラグビーの魅力について書かれてきました。僕も今回、これまでの自分の経験を通して感じたラグビーの魅力について書かせていただきたいと思います。

ラグビーの魅力、それは「自分を表現できるスポーツ」ということではないでしょうか。これまでの競技生活を経て、僕はそう感じています。とは言うものの、僕のラグビーの競技人生はそれほど長いものではなく、25歳になる今年でようやく10年目になります。トップリーグの多くの選手が幼少時からラグビーを経験している中、高校入学と同時にラグビーを始めた僕の競技人生は決して長いものとは言えません。そんな僕がなぜラグビーの魅力をそこに感じているか、それは僕がラグビーを始める以前にさかのぼります。

小学校4年生の時に、町の小さな少年団で僕は野球を始めました。父が野球好きな影響で、よく一緒にキャッチボールをし、テレビで高校野球やナイター中継を観戦しました。当時の僕の夢は「甲子園に出て、プロ野球選手になる」ことでした。ただしパワーには自信があったのですが、ラグビーと同じでまったくセンスがありませんでした。というか、普通に下手くそでした。どのくらい下手だったのか、ひとつのエピソードをご紹介したいと思います。

ある練習試合でのお話です。当時中学3年生の僕は球が速いというだけの理由で投手をしていました。しかしコントロールはやはりまったくありませんでした。先発投手としてマウンドに立ちましたが、3イニングでなんと14点も取られてしまいました。被安打はたったの2本のみでしたが、フォアボールの押し出しを連発したことによる自滅でした。呆れ果てている監督、徐々にやる気のなくなっていくチームメイト、遠くを見つめるチームメイトのご両親・・・。すると14点目を献上したその時、なんと相手チームが代打で女の子を送り出してきたのです。大量得点により、相手チームは余裕を見せてきたのです。「この子だけは絶対に抑えなきゃいけない!」、僕はそう思い、その子に対して全力で一球目を投じました。

デッドボールでした。そして投手の交代が告げられました。

そう、とても下手でした。今となっては笑い話ですが、当時プロ野球選手を目指していた僕にとって、それは大きな悩みでした。「僕は下手だからいっぱい練習してる。でもどうしていっぱい練習しても結果に繋がらないんだろう、こんなに悔しいのにどうしてプレーで表現できないんだろう」と、よく思ったものです。

しかし、高校に入学して出会ったラグビーは、これとは全く異なるものでした。初めてラグビーボールを持った僕に監督が言ってくださった言葉、それは「ボール持ったらぶち当たれ、あとは追いかけっこや」でした。僕がやっていた野球のように、投手だけがボールを投げているんじゃない、打席が回ってくるまでベンチで待っているんじゃない。センスやスキルなんて関係ない、15人の仲間全員でひとつのボールを必死になって追いかける、みんながボールを持ち、走るチャンスがある。シンプルで、とても驚きました。そして慣れていくにつれ、自分の気持ちをプレーで表現できるようになりました。野球のときとは違い、強い相手チームに勝ちたいと思えば思うほど、負けて悔しいと思えば思うほど恐怖を忘れ、体を張ったいいプレーに繋がったのです。

こんなに自分の思いをプレーで表現しやすいスポーツはラグビーだけではないでしょうか。バット、グローブなど道具を使う野球、手を使うことのできないサッカーなどでは少し難しいかもしれません。格闘技や陸上などの個人競技でも、チームワークという観点から、同じ経験をすることは難しいでしょう。どの競技にも魅力は溢れていますし、どのスポーツ界にも限られた人数ですが自分の思いのままにプレーできる人たちはいます。しかし上手い下手を抜きにすると、「自分を表現できるスポーツ」という点において自分の体の全てを使い、ぶつけ合うラグビーは一番だと思います。そしてそれがラグビーの魅力だと僕は思います。

長くなりましたが、以上が僕の感じているラグビーの魅力です。僕たちの戦っているトップリーグでは毎試合、お互いの気持ちの激しいぶつかり合いを観ることができます。それはプレーしている僕たちもとてもやりがいを感じていますし、観ているファンのみなさんにとっても楽しんでいただけるものです。2011年も各チーム、選手たちの気持ちのぶつかり合いをお楽しみください。今年も応援よろしくお願いします。(2011.7.27)

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