●前半節(第7節まで)の総括 |
勝利という結果は出ていないが、2年前(一昨年のトップリーグでも開幕6連敗)に比べれば、成長を感じさせられる部分の多い内容だった。2年前はイチかバチかで挑んだゲームが多く、上手くはまればというレベルだったが、今季はある程度計算できるゲームプランを準備して、ゲームに臨むことができている。その中で、格上(NECやサントリー)の相手に対して、あと一歩まで追い詰めるところまで来ており、もったいないゲーム、勝ててもおかしくないゲームが多かった。
指導者として、チームを勝たせることができなかったのはとても残念であり、逆に後半戦に向けて、それらの課題を克服していく必要がある。前半戦6試合を振り返り、ラガッツのウィークポイントとして共通して云えることは、まだまだ「勝ち方」を知らないということ。大事な場面でミスをする。トライを取りきれない。80分間の中に集中力の切れる時間帯がある。また、アタックとディフェンスの切り替えが遅く、相手のカウンターから容易にスコアを許すシーンも見受けられた。これら、一つひとつの課題に対して、「なぜ自分たちができないのか?」「なぜそうなってしまうのか?」という視点を持ち、各自が考え、取り組んでいかなければならないと考える。勝負に勝つためには当然「セオリー」というものが存在する。だが、ラガッツが「勝ち方」を知るためにはまずは、早く一つ「勝つこと」が重要。身をもって勝利を体感することが、チームにとっては一番の勉強になる。後半戦までの一ヶ月間で、これまで以上に厳しいプレッシャーのある環境を作り、その中でミスを減らしていく練習をしていきたい。 |
●前半節(第7節まで)のベストゲーム |
該当ゲームなし。すべて負け試合であり、自分たちの力を考えたらもっとできると思っている。しいて挙げるとすれば、第7節トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦。結果的にたくさんトライを取られたが、ディフェンスにおいてもやりたいことが出せたゲーム。なによりもボーナスポイントを獲得することができたのは大きい。 |
●ヘッドコーチからみたチームいち押し選手 |
新人LOの鈴木学。身長200cmというサイズもさることながら、プレーヤーとしてのスケールの大きさを感じる。ラインアウトをはじめとする空中戦での安定感。フィールドプレーの柔らかさが魅力で、将来性のあるプレーヤー。 |
●後半節(第8節〜12節)に向けての意気込み |
シーズン前に掲げた目標は、トップリーグ、マイクロソフトカップ、日本選手権の3大タイトルのいずれかでベスト4入り。不本意ながら、現在の成績を考えれば、トップリーグでの4強入りは難しくなってしまった。我々として残された道は、リーグ後半戦の残り5試合すべてで勝利をものにし、何が何でもマイクロソフトカップへの出場権(8位以内)を獲得すること。そして、カップ戦で4強以上を狙いに行く。そのためにも、目標に向かって大事に、貪欲に、一戦一戦を戦っていきたい。 |