開催日 | Kick Off | Host | Visitor | 会場 | |
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12/1(土) | 13:00 | 東芝ブレイブルーパス | 17-14 | ヤマハ発動機ジュビロ | 熊谷 |
12/1(土) | 13:00 | サントリーサンゴリアス | 48-14 | NTTドコモレッドハリケーンズ | 中銀スタ |
12/2(日) | 12:00 | NTTコミュニケーションズシャイニングアークス | 5-48 | 神戸製鋼コベルコスティーラーズ | 近鉄花園 |
12/2(日) | 13:00 | パナソニック ワイルドナイツ | 40-17 | トヨタ自動車ヴェルブリッツ | 太田 |
12/2(日) | 13:00 | 福岡サニックスブルース | 10-23 | キヤノンイーグルス | グローバル |
12/2(日) | 14:00 | 近鉄ライナーズ | 19-17 | リコーブラックラムズ | 近鉄花園 |
12/2(日) | 14:00 | 九州電力キューデンヴォルテクス | 18-55 | NECグリーンロケッツ | KKウイング |
東芝がヤマハ発動機に辛勝して3位をキープ
神戸製鋼、パナソニックは難敵から勝ち点5ゲット
4日前に帰国したばかりの日本代表主将でもある東芝WTB廣瀬も元気にフル出場 |
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3点差に追い上げたヤマハ発動機はロスタイムにCTBピウタウが自陣から抜け出すが痛恨のキックで逆転ならず |
約1ヵ月間にわたるウインドウマンスによる休止期間を経て、トップリーグが再開。全国各地でプレーオフ枠、あるいはワイルドカード枠をめぐる熱戦が繰り広げられた。
まずは、1ヵ月前の第8節終了時点での上位チームとその勝ち点を整理しておこう。
1位=サントリーサンゴリアス(勝ち点39)、2位=神戸製鋼コベルコスティーラーズ(同35)、3位=東芝ブレイブルーパス(同30)、4位=ヤマハ発動機ジュビロ(同28)、5位=パナソニック ワイルドナイツ(同25)、6位=NTTコミュニケーションズシャイニングアークス(同23)、7位=トヨタ自動車ヴェルブリッツ(同23)。
このうち今節では3位の東芝対4位のヤマハ発動機、2位の神戸製鋼対6位のNTTコム、さらに5位のパナソニック対7位のトヨタ自動車という"直接対決"があった。
1日の土曜日に行われたのが、東芝-ヤマハ発動機戦(埼玉・熊谷スポーツ文化公園 熊谷ラグビー場)。
ウインドウマンス期間中に欧州遠征を行った日本代表の帰国からわずかに4日後の試合となったが、当初先発メンバーに入っていた東芝CTB仙波智裕がコンディション不良のため欠場した以外は両チームともジャパン組が揃って強行出場(東芝=PR浅原拓真、LO大野均、WTB廣瀬俊朗が先発、FLマイケル・リーチは途中出場。ヤマハ発動機=FB五郎丸歩が先発)。
試合は最後の最後まで勝敗の行方がわからない熱戦となった。
前半はSOデイビッド・ヒルのPGで東芝が3-0とリード。
「後半、風が強まる天気予報もあったので」(和田賢一監督)、トスに勝ちながらあえて前半風下を選択した東芝がFW戦で優位に立ちながらも、あと一歩攻めきれないままハーフタイムに突入した印象が強かった。
「DF面では準備してきたものが出せたが、アタックの部分ではミスで継続ができなかった」
NO8豊田真人主将は試合後そんなふうに反省していたが、それでも風上の後半に入ると、東芝がリードを広げた。
5分に相手ゴール前でのPKでスクラムを選択。トライライン手前まで押し込んだ後、最後はラックからSH吉田朋生が飛び込み、ゴールも決まって10-0。
23分には、それまでも激しいタックルでチームに貢献していたトップリーグ初出場のCTB増田慶介が、CTB森田佳寿のラインブレイクから初トライを決めて点差を17点にまで広げた。
「しっかり体を当てることを意識してプレーした」(増田)という若武者の活躍で勝負あったかに思われたが、残り10分間でヤマハ発動機が猛反撃を見せる。30分には自陣からしっかりフェイズを重ねて敵陣に入り、最後は途中出場のHO岸直弥からFL三村勇飛丸につないでトライ。
さらに、33分にもFB五郎丸歩のインゴールへのグラバーキックを東芝WTB廣瀬とヤマハ発動機WTB中園真司が競り合い、どちらが先に押さえたか判断がつかなかったため、その後に押さえたヤマハ発動機NO8モセ・トゥイアリイのトライが認められるという珍しいプレーもあって、試合は17-14と3点差に。
ヤマハ発動機はロスタイムに自陣から途中出場のCTBシアレ・ピウタウが抜け出すが、フォローがついているにもかかわらず、ハーフウェイライン手前でボールを蹴ってしまい、万事休す。
東芝が3点差で逃げ切った。
堀江、田中のスーパーラグビー組も活躍
翌2日に行われた、NTTコム-神戸製鋼戦(大阪・近鉄花園ラグビー場)、パナソニック-トヨタ自動車戦(群馬・太田市運動公園陸上競技場)は、神戸製鋼が6トライ、パナソニックが5トライを奪ってそれぞれ大勝した。
神戸製鋼は今季開幕からの好調ぶりを持続。一方の前半戦ですでに3敗を喫しているパナソニックは、「11月の宮崎合宿でしっかり話し合ってコミュニケーションが良くなった。15人でしっかり動けていた」(中嶋則文監督)と、1ヵ月の中断期間での修正がうまくいっての快勝ぶり。
新しくしたというDFシスムテムもしっかり機能し、タテのオプションが増えたアタックも鋭さを増したのは間違いないところ。
前節で右肩を痛めたCTBソニービル・ウィリアムズはまだ再来日を果たしていないが、SBW不在の影響を全く感じさせない完璧な試合ぶりだった。
スーパーラグビー入りを決めたHO堀江翔太、SH田中史朗も先発出場。田中がマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる一方、堀江も元オールブラックスのトヨタFLジェローム・カイノの激しいタックルにも動じず「あれくらいは普通」と言ってのけるコンタクト面での強さを披露。2人とも貫禄さえ感じさせるプレーでチームの完勝に貢献した。
その他の4試合は、首位サントリーサンゴリアスが立ち上がりNTTドコモレッドハリケーンズに先制トライを許したものの、最終的には8トライを奪う猛攻ぶりで48-14で大勝。9戦9勝として、首位をしっかりキープ(山梨中銀スタジアム)。
8、9位対決となった近鉄ライナーズ-リコーブラックラムズ戦(大阪・近鉄花園ラグビー場)は大熱戦となったが、19-17で近鉄が競り勝ち、リコーと入れ替わるかたちで8位に浮上。何とか4強入りへの望みをつないだかっこうとなった(勝ち点は共に21)。
九州で行われた2試合では、共に遠征組であるキヤノンイーグルスが福岡サニックスブルースに23-10(福岡・グローバルスタジアム)、NECグリーンロケッツが九州電力キューデンヴォルテクスに55-18(熊本県民総合運動公園陸上競技場)と、それぞれ快勝。
貴重なアウェー戦勝利をものにしたキヤノン(10位)とNEC(11位)は仲良く勝ち点を16に伸ばした。
(text by Kenji Demura)
TL初出場の東芝CTB増田はコンタクトの強さで攻守に活躍。後半23分には初トライも |
後半29分のWTB山田のトライ(写真)など計5トライを奪ったパナソニックがトヨタに快勝 |
SH田中(右下)のパスを受けて突破をはかる HO堀江。スーパーラグビー組もパナソニック快勝の立役者に |
TL初先発となったトヨタ自動車FLカイノも激しいプレーで引っ張ったが勝利には結びつかず |
[12月2日]神戸製鋼が無敗を守り、パナソニックはトヨタ自動車に快勝
2日、第9節5試合が行われた。
大阪・近鉄花園ラグビ—場では、神戸製鋼コベルコスティーラーズがNTTコミュニケーションズシャイニングアークスに48-5で大勝して2位を死守。近鉄ライナーズは19-17でリコーブラックラムズを振り切り4勝目を挙げ、リコーに替わって8位に浮上した。
群馬・太田市運動公園陸上競技場ではパナソニックワイルドナイツが計5トライを奪って40-17でトヨタ自動車ヴェルブリッツに快勝。プレーオフ圏内の4位に順位を上げた。
HO堀江翔太とともに、パナソニックの一員として今季初めてプレーしたSH田中史郎は後半17分トライを記録するなど活躍。「しっかり前を見てプレーすることを心がけた。楽しかった」という田中はマンオブザマッチに選ばれた。
福岡・グローバルアリーナでは初昇格のキヤノンイーグルスが福岡サニックスブルースに23-10で勝ち、3勝目。熊本県民総合運動公園陸上競技場では、NECグリーンロケッツが九州電力キューデンヴォルテクスを後半引き離し、55-18で大勝した。
第9節を終了し、全勝のサントリーが勝ち点44で首位。以下、2位に神戸製鋼(勝ち点40)、3位東芝ブレイブルーパス(勝ち点34)、4位パナソニック ワイルドナイツ(勝ち点30)、5位ヤマハ発動機ジュビロ(勝ち点29)の上位陣となっている。
(text by Kenji Demura)
今季のトップリーグ初お目見えだったパナソニックSH田中はいきなりMOMに選ばれる活躍を見せた |
[12月1日]サントリーがNTTドコモに快勝。東芝はヤマハ発動機との接戦制す
1日、ウィンドウマンス1ヵ月の休止期間を経て、トップリーグが再開。第9節の2試合が行われた。
山梨中銀スタジアムでは王者サントリーサンゴリアスが前半苦しみながらも、後半に7トライを奪う爆発力を披露して48-14 でNTTドコモレッドハリケーンズに大勝。勝ち点を44に伸ばし単独首位をキープした。
一方、埼玉・熊谷スポーツ文化公園 熊谷ラグビ—場で行われた3位東芝ブレイブルーパスと4位ヤマハ発動機ジュビロの一戦は、最後の最後まで勝敗の行方がわからない大熱戦となった。
前半3-0とリードした東芝が後半、トップリーグ初登場のCTB増田慶介のトライなどで24分までに17-0とリードを広げたものの、粘るヤマハ発動機も残り10分間で2トライを挙げて17-14に迫り、ロスタイムには自陣から攻めて敵陣へ。そのままボールをつなげば逆転トライのチャンスが広がると思われたところでボールを蹴ってしまう判断ミスが出て3点差のまま試合終了。
「痛恨」(ヤマハ発動機・清宮克幸監督)
「ラッキー」(東芝・LO望月雄太)
明暗がくっきり分かれる幕切れとなった。
この日の勝者であるサントリーと東芝は次節8日、東京・味の素スタジアムで直接対決する予定となっている。
(text by Kenji Demura)
後半23分、トップリーグ初出場の東芝CTB増田がトライを奪う |