トップリーグ2012-2013特集 TOPプレビュー & TOPレビュー

こちらでは次節の各試合の見どころ、そして試合結果のサマリーと全体のレビューを、トップリーグ観戦をより楽しく、より興味深いものにしていただけるよう、毎週掲載していきます。

リーグ戦 4節(9/21 - 9/23)

特集トップへ戻る

見どころ

早くも東芝 - パナソニックが"真っ向勝負"
全勝の神戸製鋼は敵地でトヨタ自動車と対戦

3試合全てで勝ち点5を獲得してきたサントリーサンゴリアス(勝ち点15)が単独首位に立ち、他の開幕3連勝組である東芝ブレイブルーパス、ヤマハ発動機ジュビロ、神戸製鋼コベルコスティーラーズがいずれも勝ち点13で王者を追走。さらに2勝1敗でパナソニック ワイルドナイツ(勝ち点11)、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(勝ち点8)が5、6位に控える展開となったトップリーグ序盤戦。
手探り状態だった面もある開幕3戦を終えて、各チームの骨格がはっきりし出したと言っていい第4節。次週は1週間のショートブレークとなることもあって、それぞれが序盤戦の総決算と言ってもいいパフォーマンスを繰り広げてくれそうな雰囲気が漂っている。

 
 
 

NTTドコモ戦で突破をはかる東芝NO8豊田主将とCTBオト(左)。「FWもBKも真っ向勝負」(和田監督)で大一番に臨む
photo by Kenji Demura (RJP)

「日本にはホリデーのために来たわけではない」。パナソニックSBWはフィジカルな東芝相手にどんなプレーを見せるか
photo by Kenji Demura (RJP)

 実際、中盤戦以降の上位争いに大きな影響を与えそうな対戦カードも組まれている。
 中でも、何と言っても大注目なのが22日に東京・秩父宮ラグビー場で行われる東芝-パナソニック戦。
 昨季の2位と3位。もっと言えば、一昨季まで3年連続でプレーオフファイナルを戦った常勝チーム同士のハイテンションバトルということになる。

「FWもBKも真っ向勝負」
 そんなふうに、この熱き戦いの本質を語ったのは、東芝・和田賢一監督。
 その東芝は前節のNTTドコモレッドハリケーンズ戦で、ようやく持ち前のフィジカル面で相手を圧倒しながら、立ってボールを前へ前へと運んでいく「スタンディングラグビー」が炸裂。
 計10トライ、今季初となるボーナスポイントを獲得して、64-12で大勝した。
 2戦目までは、本来東芝が絶対的なこだわりを持つブレイクダウンで苦戦する場面も目についたが、NTTドコモ戦では「リザーブメンバーも含めて22人がチーム一丸となって前に出てくれた」と、NO8豊田真人主将も納得の東芝スタイルを披露。
 SH藤井淳、SOデイビッド・ヒル、CTB森田佳寿、WTB豊島翔平とBK陣にケガ人が相次ぎ、NTTドコモ戦ではSH吉田朋生、SO吉田良平、CTBオト ナタニエラ、WTB宇薄岳央が穴を埋めたが、和田監督は「藤井、ヒル、森田はパナソニック戦での復帰に向けて準備してくれているが、NTTドコモ戦のスタートメンバーのパフォーマンスの方が上かなという気もしている」と、替わって入ったBK陣の出来に手応えを感じていた。

 一方、注目のCTBソニービル・ウィリアムズのデビュー戦となった第2節のNTTコミュニケーションズシャイニングアークス戦で、まさかの敗戦(22-25)を喫したパナソニックも、前節の福岡サニックスブルース戦では計8トライを奪って55-15で快勝。
「前回はあまり前に出なかったソニービルが自分で積極的に行ってくれた。コミュニケーションは取れているし、自分たちのストラクチャーも理解してくれている」
 そんなCTB霜村誠一主将の述懐どおり、ウィリアムズ自身のパフォーマンスも、チームとしてSBWをどう生かしていくかについても、NTTコム戦に比べて大きな進歩があったのは間違いないところ。
「昨季からの修正として春からボールを前に運ぶスタイルをつくってきて、そこにソニーが入ったことでオプションが増えた」(中嶋則文監督)という新しいパナソニックラグビーで、東芝とのガチンコ勝負に臨む。
 当然ながら、まずはブレイクダウンの攻防でどちらが優位に立って、前に出られるかがポイントになる。

「みちのくシリーズ」第1弾は
山形でのNEC-NTTドコモ

 東芝-パナソニック戦と同じ土曜ナイターとして、愛知・豊田スタジアムで行われるのが、トヨタ自動車-神戸製鋼戦。
 ここまで近鉄ライナーズ、リコーブラックラムズ、キヤノンイーグルス相手に、白星を重ねてきた神戸製鋼の強さは本物なのか。
 トヨタ自動車も初戦でヤマハ発動機に力負けした後は、NECグリーンロケッツ(27-26)、九州電力キューデンヴォルテクス(19-15)を際どく退けて調子を上げているだけに、この一戦で勝った方が一気に上昇気流に乗ることになりそうだ。
 こちらも、まずは強力FW同士のフィジカルバトルでどちらが優位に立てるのか。そしてSOピーター・グラント-CTBジャック・フーリー(神戸製鋼)対SOスティーブン・ブレット-FBスティーブン・イェーツという試合を一気に決められる能力を持つ外国人対決にも注目だ。

 ちなみに、土曜日の秩父宮、豊田ともにダブルヘッダー。東芝-パナソニック戦の前には、初昇格ながら巧みなブレイクダウンとトライを取り切るスタイル(3試合で計9トライ)で、東芝、神戸製鋼の上位陣を苦しめてきたキヤノンイーグルスがサントリーに挑戦する。
 一方、トヨタ自動車-神戸製鋼戦の前には、キヤノン同様、昇格組ながらサントリー、トヨタ自動車を追い詰める熱いパフォーマンスを披露してトップリーグを盛り上げている九州電力が近鉄ライナーズと対戦する。
「試合ごとに成長を感じている。トップリーグでも十分戦える自信にもなっている」(平田輝志監督)という九電の善戦が、そろそろ初白星につながるのか。
 対する近鉄は、いいアタックは見せるもののミスが多く結果が出ない悪循環から、そろそろ脱却したいところだ。

 尚、4週連続となる秩父宮での金曜ナイターでは、パナソニックに勝ち、東芝、ヤマハ発動機に惜敗のNTTコムがリコーと対戦。
 また、23日の日曜日には「みちのくシリーズ」第1弾となるNDソフトスタジアム山形でのNEC-NTTドコモ戦、富山県総合運動公園陸上競技場でのヤマハ発動機-福岡サニックス戦が予定されている。

(text by Kenji Demura)

 

NEC、九州電力相手に際どい勝利をものして2連勝のトヨタ自動車。地元で神戸製鋼を破って勢いに乗りたいところ
photo by Kenji Demura (RJP)

神戸製鋼の強力FWはトヨタ自動車との肉弾戦を制して、開幕4連勝を飾れるか。ボールを持つのはNO8マパカイトロ
photo by Kenji Demura (RJP)

前節こそ勝ち点なしに終わったものの、すでに勝ち点6を挙げて現在7位のキヤノンは王者に挑戦(写真はWTB和田主将)
photo by Kenji Demura (RJP)

 

チケット

開催日 Kick Off Host   Visitor 会場 チケット
9/21(金) 19:30 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス リコーブラックラムズ 秩父宮 チケット
9/22(土) 17:00 サントリーサンゴリアス キヤノンイーグルス 秩父宮 チケット
9/22(土) 17:00 近鉄ライナーズ 九州電力キューデンヴォルテクス 豊田ス チケット
9/22(土) 19:00 東芝ブレイブルーパス パナソニック ワイルドナイツ 秩父宮 チケット
9/22(土) 19:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 豊田ス チケット
9/23(日) 15:00 NECグリーンロケッツ NTTドコモレッドハリケーンズ NDスタ チケット
9/23(日) 15:00 ヤマハ発動機ジュビロ 福岡サニックスブルース 富山陸 チケット
■チケット全国発売日
第1節~第8節  2012年7月28日 (土)
第9節~第13節 2012年11月3日 (土)
ページの先頭へ
本サービスの全てのページは、著作権により保護されています。
本サービスに含まれている全ての著作物を、著作権者の事前の許可無しに複製、変更することは禁じられております。
Copyright © (財)日本ラグビーフットボール協会 All rights reserved.