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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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近鉄ライナーズ 7-50 東芝ブレイブルーパス
【week11/2010年12月18日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】
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前節、福岡サニックスに僅差で敗れた近鉄ライナーズ、一方チーム状態が安定し、リーグ首位の座を伺う勢いのある東芝ブレイブルーパスとの一戦。
前半、東芝はKOの勢いそのままに近鉄陣内深く攻め込み、2分にゴール前5m左中間ラックからショートサイドへ展開、左WTB11 仙波が左隅にトライを挙げ、0-5と先取する。東芝の攻撃を必死にくい止める近鉄であるが、東芝は密集サイドをFWが細かく繋ぎ、オフロードパスも通り常に近鉄陣内でゲームを進める。
21分にゴール前5m左中間からオープン展開し、右WTB14 廣瀬が右中間にトライを決めると、37分にもゴール前5mポスト右で得たFKをNO8 豊田がタップキックから中央にトライを奪い、0-19と差を広げる。近鉄は前半終了間際、ハーフウェイライン中央から少し入った地点でFB15 高がPGを狙うも不成功で前半を終了。
東芝は、前半から個々のプレーヤーが少しずつゲインを切り着実にボールを支配し、堅いディフェンスでゲームを優位に進める。さすがにTLを代表するにふさわしいチーム
後半も先取点を奪ったのは、やはり東芝。3分、ゴール前左中間ラックからLO5 大野が力技でゴールに飛び込みジャパンの実力を見せ付け、SO10 ヒルのゴールも決まり、0-26とさらにその差を広げる。この後も、東芝は攻撃の手を緩めることなく、10分、18分とトライを奪い0-38と着々と加点。
近鉄はディフェンス陣が必死で守る中、23分ハーフウェイライン中央ラックからの左展開で21番クラークが東芝ディフェンスの裏に抜け、右WTB14 坂本が左隅にトライを挙げ一矢を報いるが、この後も東芝の一方的な攻撃が続き、結局7-50と東芝が圧倒的な強さを見せつけて勝利した。 東芝はこの時点で暫定首位。マン・オブ・ザ・マッチには、東芝LO5 大野選手が選ばれた。(大阪府協会 山林右二)
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スローン ヘッドコーチ(右)、トンプソン キャプテン
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◎近鉄ライナーズ
○ピーター・スローン ヘッドコーチ 「プレーヤーはよく頑張ったが、ミスが多く、フェイズを重ねられなかった。後半はオフロードパスからの攻撃を止められず、10(ヒル)、12(ブリュー)に巧くコントロールされた。近鉄はミスも多く、二次攻撃も通用しなかった。残り2ゲームはハートを持って臨みたい」
○トンプソン ルーク 主将 「とにかく悔しい。東芝相手にこれだけミスが多ければ、負けは当然の結果だ」
──4強との対戦を終えて。
○スローン ヘッドコーチ
「上位に通用するチームになるためには、プレッシャーをかけ続けること、ボールを持ってプレーできる時間を増やすことだ。セットピース、ブレイクダウンで健闘したが、東芝のキープレーヤー(ヒル、ブリュー)にゲームを支配された。彼らを寸断するプレーができなかった」
──東芝のBKについて、充分な準備ができたはずだが。
○スローン ヘッドコーチ
「ベイツが57回、ヒル、ブリューがそれぞれ24回ボールキャリーをしているが、それぞれコンスタントに良いパフォーマンスをしていた。賢明な判断をされては敵わない」
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瀬川監督(左)、廣瀬キャプテン
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◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督 「昨年の日本選手権で悔しい思いをした花園で、雪辱した感がある。ブレイクダウンで前進するプレーを意識したが、今季好調の近鉄相手ということも原点回帰を意識できてよかった」
○廣瀬俊朗主将 「個人的には久々の花園(大阪府立北野高OB)で、ホッとした。今季は、個々が柔軟に対応できるプレーを心がけてきたが、今日のプレーは、成長が垣間見えた。近鉄もいいプレーが多く、いいゲームになったと思う」
──今季好調の近鉄DFについて。
○瀬川監督
「穴が少ない印象だったので、接点から裏につないで出ることを意識した」
──プレーオフ進出決定について。
○瀬川監督
「素直に喜びたい。残り2ゲームは福岡サニックス、サントリーと厳しいゲームだが、骨のあるチームと対戦できることで、より良いゲームができるようにしたい」
○廣瀬主将
「ここ2試合(神戸製鋼、近鉄)いい内容だったので、もう一度力強いプレーができるか準備したい。そのためには個々で局面を自ら判断できつつある今の状態を維持することは重要だ」
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