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8節 マッチサマリー(三洋電機 44-6 クボタ)
「修ちゃんを救う会」への募金活動も行なわれた
この日も笑顔でお迎え。WKM(ワイルドナイツママ)
(写真提供:上毛新聞社)
三洋電機ワイルドナイツ 44-6 クボタスピアーズ
【week8/2010年11月28日(日) at 群馬・太田運動公園陸上競技場】
1カ月のウィンドウマンスが明けて、三洋電機ワイルドナイツが地元太田でクボタスピアーズを相手に第8節を戦った。開幕以来全勝をキープし磐石の強さを見せている三洋に対し、前半節では本来の力を出し切れず不調の感のあったクボタがどう挑むかという構図に加え、今節には"地元同級生キャプテン対決"という見所があった。
三洋の霜村誠一主将とクボタの荻原要主将は地元農大二高の同級生。中学時代から高崎ラグビークラブでも一緒にプレーした元チームメイトだ。トップリーグキャプテン会議でも霜村が副代表、荻原が幹事長を務めており、名実ともに日本ラグビー界を引っ張る2人。
霜村は「要は高校時代から主将として人をまとめる能力があり、尊敬している選手。試合では互いのチームコントロールを楽しみたい」。
荻原も「残り少なくなってきたラグビー人生の中、地元で主将同士、同級生対決できることがうれしい。ファンの方たちに感動を与えられるような試合がしたい」と試合前に語っており、競技場には同校やクラブの指導者や後輩たちも多く駆けつけていた。
前半はこの日SOで先発したスコット・ダルーダのPGで先制したクボタが素早く前に出るディフェンスで三洋を苦しめ、8分に西原、21分にヒーナンにトライを許すも、26分には再びダルーダがPGを決めて10-6と食い下がり、31分に見事なライン攻撃から吉田にトライを奪われるが前半を15-6と充分逆転の可能な点差で折り返した。ここまでのクボタの戦いは見事で、現在のリーグでの順位が相応しいものではないものに思われた。
しかし、後半に入るとスタミナに勝る三洋が縦横無尽にボールを動かし8分の堀江のトライを皮切りに5トライをたたみかけ、"取りきる"勝負強さを見せつけた。後半残り10分間にはクボタが一矢報いようと連続攻撃をしかけたが、三洋の落ち着いたディフェンスにゴールラインを割ることはできずノートライのままノーサイドを迎えた。
終わってみるとトライ数で8-0。三洋の危なげない強さが際立った試合だったが、今後のクボタの奮起にも期待したい。(群馬県協会 相澤悦朗)
アジア大会での金メダルを披露する北川と渡邉
試合前に笑顔で握手を交わす霜村、荻原両キャプテン
ブレークダウンでの激しい攻防
ボールへの素早い働きかけ。西原
佐野監督(上)、荻原キャプテン
◎クボタスピアーズ
○佐野順監督
「ディフェンスの面では頑張れたが、ゲームコントロールにおいて三洋さんの素晴らしいゲーム運びにやられてしまった。もう少しテリトリーを取りたかったが、取りにいって逆に切り返されてしまった。しっかり前を向いて残りの5試合を死にもの狂いで勝ちにいきたい。4年ぶりにここ太田で三洋さんと戦い、我々にとって貴重な経験ができました。次にくるときにはもっと強くなって戻ってきたい」
○荻原要キャプテン
「ディフェンスで何とか辛抱しようということで臨んだが、後半、三洋さんの素晴らしいアタックに綻んでしまいこのような点差になったことが残念。しかし、クボタとしては厳しい状況の中でひとつひとつ上を目指して頑張っていきたい」
──クボタらしい積極的なディフェンスが見られたが、ウィンドウマンスで取り組んだことなのか? 三洋戦ということで意識したことなのか?
○佐野監督
「第5節のサントリー戦あたりからディフェンスに手ごたえを感じ始めていた。しっかりと前に出て相手にプレッシャーを与えるということが、チームとして出来上がってきている。もう一段レベルを上げて効率的なディフェンスを目指したい。ペネトレイターを止めることで手一杯だが、そこからボールを奪うところまでいければ戦えるようになると考えている。前半はよく頑張れていたが、その分、後半に疲れが出てしまったと感じている」
──ウィンドウマンスで取り組んだことは?
○佐野監督
「仕事をした後の動き出しで常に相手を上回ることを目指した。一人一人のその意識がディフェンスに表れてきたが、アタックにおいても、もっとサポートを早くしてボールを奪われないよう徹底していきたい」
攻守に増す存在感。ジャスティン・アイブス
反撃を試みるクボタ
飯島監督(上)、霜村キャプテン
◎三洋電機ワイルドナイツ
○飯島均監督
「前半はクボタさんのディフェンスラインのプレッシャーが早かったことと、ブレイクダウンで激しいファイトを受けてしまいうまくいかなかったが、後半は私たちのベースであるフィットネスと、選手たちがパニックにならずに自分たちのラグビーができたことで力を出せた。まだまだチームとして一歩上を目指して次戦を頑張りたい」
○霜村誠一キャプテン
「ブレイクダウンでプレッシャーを受けて自分たちのペースをつかめなかったが、そこをうまく修正して後半は走り勝つことができた。シーズン後半に向けて自分たちがもっと強化しなければいけない点がわかったので、そこをしっかりやっていきたい」
──前半はどんな気持ちで戦っていた?
○霜村キャプテン
「自分たちのプレーができていなかったことからイライラしていたところがあり、それをコントロールしようと考えていた」
──西原選手の起用の理由と今日のパフォーマンスの評価は?
○飯島監督
「MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選ばれた通りとても良かったと思う。ユさん(劉永男)がアジア大会に出場していて疲労があったこともあり、走り勝つラグビーを意図して、これまで交替でオープンサイドのFLとして起用してきた2人を両サイドで試してみた。彼は練習への取り組みも良く元気のある選手。今後さらに経験を積んでいってもらいたい。1年目でこのメンバーの中でやっているのは立派。本人はMOMを大変喜んでいました(笑)」
MOMに初選出。三洋期待のルーキー西原
2010年12月1日
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