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7節 マッチサマリー(三洋電機 65-21 福岡サニックス)
キックオフのボールをクリーンキャッチ。サニックスNo4.秋田
今節も攻守に抜群の仕事量。三洋No.6ユ
(写真提供:群馬県協会)
三洋電機ワイルドナイツ 65-21 福岡サニックスブルース
【week7/2010年10月23日(土) at 群馬・太田運動公園陸上競技場】
全勝で首位に立つ三洋電機ワイルドナイツが、不敗の地、地元太田での今シーズン初めてのホーム戦を、好調の福岡サニックスブルースを招いて行った。今季も強さの際立つ三洋を、独自の走り勝つラグビーで上位チームに食い込みたいサニックスがどこまで追いつめられるか。注目の一戦は気温20度を超える好天の中で行われた。
試合開始早々、サニックスがキックオフのキャッチ時にオブストラクションのペナルティ、田邊が冷静にPGを決める。前半9分にもサニックスが自陣でハイタックルを犯して(No.4秋田、シンビン)PGを献上。三洋はそこからほぼゲームを支配し14分のモールを押し込んでのトライ、18分のヒーナンの独走トライ、22分の見事な繋ぎからの山田のトライで25-0までスコアを固める。チャレンジャーのサニックスにとっては好ましくない滑り出し。
が、前半30分、相手ペナルティからの素早いリスタートからサニックスが魅せる。古賀が見事なフェイントで抜け出しイオアサに繋いでトライ。33分には自陣から粘り強くフェイズを重ね最後はイオアサが2連続トライ。キックも決まり25-14までつめ寄る。
ここからのサニックスの猛追が期待されたが、三洋の落ち着きを崩すことはできなかった。三洋はボールを動かしながら常に強いところで勝負し36分にホラニ、40分には堀江がトライをあげ39-14で前半を折り返す。
後半も、交代で入ったノートンナイトのトライ(後半4分)でペースをつかんだ三洋が6分に山田、11分にアイブス、19分にはバツベイがトライを決め、65-14までリードを広げて試合を決める。
サニックスもヘスケスにボールを集めて反撃を試みるも、30分西浦の挙げた1トライにとどまった。その後も果敢にボールを動かすサニックスらしい攻撃も見られたが、スコアは動かず65-21のままノーサイド。日本選手権覇者の風格を見せつけての大勝となった。
マン・オブ・ザ・マッチには、2トライを挙げた山田章仁が選ばれた。
この試合は地元の一大スポーツイベント「太田スポレク祭」の一環で行われ、周辺では野球、サッカー、バドミントンなどのさまざまなゲームや教室が開かれていた。ラグビーを初めて観戦したスポーツファンも多く、醍醐味を味わってもらえたようだ。(群馬県協会 相澤悦朗)
カーン・ヘスケスによる突破を試みるも・・・
藤井監督(右)、菅藤キャプテン
◎福岡サニックスブルース
○藤井雄一郎監督
「日本一のチームに80分間いかに挑戦し続けられるかをテーマに臨んだ。相手は分析しても穴の見つからないチームなので、反則をしないことと100%のパフォーマンスを出してそこから勝負に出たかった・・・」
○菅藤 友キャプテン
「ここ3年くらい、三洋さんに対してどのくらいチャレンジすることができるかとチーム内で話してきたが、自分たちの力を出し切ることはできなかった。ウィンドウマンスの1カ月で自分たちのラグビーを取り戻せるようしっかり練習を積みたいと思います」
──大量失点の原因は? 三洋とのチームの差は?
○菅藤キャプテン
「うまくいかない場面は試合のなかでは多々ある。それを持ち直すことができるかが重要。三洋さんにしても今日の試合が100%の力を出せていないと思うが、その出せなかった時に自分たちで切り替えられることが力の差になると感じた」
──前半途中に三洋を攻め立てた場面があったが、それが続かなかった原因は?
○藤井監督
「あの点差で食らいつきたかったが、不用意な反則を犯したり、簡単にボールを取り返そうとしていつもはやらないプレーをしてしまった。日本一のチームが相手だという見えないプレッシャーを感じてしまった」
○菅藤キャプテン
「カーン(ヘスケス)にボールを集めようとし過ぎてしまった。他のところでチャレンジしなければうまくいくはずがない。他の人間がチャレンジしてからヘスケスに渡すようにしたい」
MOM初受賞の山田章仁選手「嬉しいです!!」
試合に華を添えてくれた地元チアリーディングチーム『VISAGE』
飯島監督(右)、霜村キャプテン
◎三洋電機ワイルドナイツ
○飯島均監督
「実力で強いチームを破って自信をつけてきているサニックスさんと前半最後の試合を戦うにあたって、厳しいゲームになることが予想された。それに向けてしっかりと準備をして勝てたことを評価したい。非常にフィットネスのある素晴らしいチームを相手に自分たちのプレーを貫くことができた」
○霜村誠一キャプテン
「今シーズン初の地元での試合で、相手が調子のいいサニックスということでいい準備をして臨んだ。予想通り強いチームでやられたところもあったので、ウィンドウマンスでしっかり確認して、後半戦はいい試合をしていきたい」
──チームとしての収穫は?
○飯島監督
「SOとして初起用の野口が機能したこと。彼は高校卒業後、新潟三洋に一般入社してチームには練習生として呼び寄せた異色の選手。その彼が6年目でトニー・ブラウンの抜けた穴を埋めて余りある活躍をしてくれた。確信はあったがサニックスを相手によくやってくれた。また、その経歴を知るFWの選手たちが野口をよくサポートしてくれた。チームとしてのまとまりが上がったと思う」
──トニー・ブラウンの欠場の理由は?
○飯島監督
「週の初めは調子が非常によく、フィットネス練習を個人でやり過ぎていた。『やめとけ』と言ったのに火曜日あたりは田中と張り合ってむきになって走っていた。それで膝を少し痛めた(笑)。膝のこともあるが、野口の仕上がりへの安心が大きかったようで、木曜日の朝に話しがあって決めた」
──前半戦の総括を。
○霜村キャプテン
「シーズンが始まる前から、相手にチャレンジされるのではなく、自分たちからチャレンジしていこうと言ってきた。前半7節を戦ってきて“楽しかった”という感覚が残っている。自分たちのやるべきことをやれば結果が出るということが自信にもなっている。これからもちょっとちょっとのプレーの精度を上げて、もっといいチームになりたい」
──山田選手のマン・オブ・ザ・マッチ受賞について。
○霜村キャプテン
「チームを盛り上げてくれて、ゲームでは身体を張ってくれるいい選手。いろんな記者の方からはよく『ディフェンスの面は・・・?』と訊かれるが、自分が今まで見ている中ではディフェンスには目茶苦茶行くし、指示の声も出してくれる思ったとおりのいい選手。彼に僕がどれだけいいパスを送ってトライにつなげられるかを考えている」
○飯島監督
「彼はでき上がっているイメージと実体が少し違う選手(笑)。何となく、自分で『そういう様にやらないことがおれはいいんだ』とでも思っているのでは・・・(笑)」
同じく地元のよさ来いダンスチーム『風来坊』
笑顔で来場者をお迎えしたWKM15(ワイルドナイツママ15)の皆さん
2010年10月26日
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