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7節 マッチサマリー(豊田自動織機 13-46 リコー)

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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

豊田自動織機シャトルズ 13-46 リコーブラックラムズ
【week7/2010年10月23日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

無風・薄曇りの花園でのゲームはリコーのキックオフで滑り出す。キックオフのこぼれ球を巧く繋ぎ、敵陣22mまで侵入するも、反則でチャンスを潰すリコー。一方の豊田自動織機もセットプレーが安定せず、リコーの反則で得たPGチャンスも外すなど、緊張感に欠ける立ち上がり。
ようやく10分過ぎ、豊田自動織機の中途半端なエリアマネジメントから、カウンターアタックを仕掛けボールを動かすリコーは、17分スクラムでのアーリーエンゲージで得た豊田ゴール前10mFKで、スクラムを選択。豊田自動織機のプレッシャーが弱まったセットピースから左へ展開、WTB小松があっさりトライを獲る(G不成功0-5)。

再開後、ブレイクダウンの攻防にてダブルタックルでも止められないリコーは、豊田自動織機SOウィリアムスに振り回され、逆襲を受ける。最後はラックからPR浪岡が抜け出し左中間にトライ。ゴールも成功、7-5と豊田自動織機がゲームをひっくり返す。
アタックを繰り返すもののフラットラインが今一つ機能しない豊田自動織機に対し、我慢の時間が続くリコー。一進一退の時間が10分過ぎた30分、ハイタックルから得たPGチャンスをモノにした豊田自動織機(10-5)に勢いが増したかに思われたが、優位に立つモールで押し込むものの、キックパスが繋がらないなど攻撃がチグハグ。耐えるリコーは少ないアタックチャンスを継続、リズムを創り出す。35分豊田ゴール前10m左中間ラックからFBラーカムがギャップを突き、フォローしたLOカウヘンガが左中間にトライ(G成功10-12)。僅差のリコーリードで折り返す。

後半スタートから10分は膠着状態になるが、優位なモールを押し切れずターンオーバーされる豊田自動織機と、クイックスローで積極的なリスタートを試みるリコーに、ゲームへの集中力の差が目立ち始める。
52分、豊田自動織機が仕掛けたハイパントの落下地点をWTBが見誤るミスを突いたリコーFBラーカムがビッグゲイン、CTBエリソンに繋ぎトライ(G不成功10-17)。
54分、FL金が危険なプレーでシンビンを受けたリコーは、56分PGを返され食い下がられる(13-17)。
前半WTB14筒井が負傷退場した後、NO.8斎藤がWTBにシフトしたギャップを突かれた豊田自動織機はここから防戦一方となる。執拗なアタックに耐えられず犯した反則から63分リコーにPGを奪われ13-20。65分にはリコーCTBエリソンがグラバーキック、緩慢なDFを振り切り自ら制しトライ(G成功13-27)。鋭いアタックを繰り返すリコーを止める術はもはや豊田自動織機に無く、3T2Gを追加され13-46でタイムアップ。

ゲームの流れとは、攻守いずれにせよテンポアップから好循環となるものであり、その意味からもセオリー通りの攻防を愚直なまでに繰り返したリコーに対し、予想外の負傷退場とはいえ、いびつな攻守のバランスで乗り切ろうとした豊田自動織機の差が、スコアにそのまま現れたゲームであった。
マン・オブ・ザ・マッチにはリコーHO滝澤が選出された。(廣島 治)

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会見ダイジェスト
豊田自動織機シャトルズ

◎豊田自動織機シャトルズ
○田村誠監督
「前半健闘していただけに残念な結果だ。後半の踏ん張りどころでミスが続出し、この差になってしまった。エリソン(CTB)に2本トライを獲られた場面は仕方ないが、その他の失点は残念至極である」

○マリー・ウイリアムス ゲームキャプテン
「前半は良かったが、後半からフィットネスが落ち、2ゲーム続けて落としている。1試合通じてキープしなければいけないのだが」

──ミスが多い原因とは。
○田村監督
「今日を含めて2週間足らずの間に3ゲームをこなし、先週のクボタスピアーズ戦での消耗が激しかった等、疲労のピークにあると感じている」

──シーズン後半戦に向けて。
○田村監督
「巻き返しのためにはタックル、パス、コンタクト等のコアスキルを上げることが大事だ。1対1でまず上回らないと。この点を修正すれば、上位浮上の可能性はある」

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リコーブラックラムズ

◎リコーブラックラムズ
○山品博嗣コーチ
「得点差以上に疲れるゲームだった。豊田自動織機のプレッシャーが強く、反則が多かった(9)。リコーの目指す基準に達していない」

○滝澤佳之ゲームキャプテン
「まず、会社と大勢詰め掛けていただいたファンの皆様に感謝します。個々にゲインを切られ、苦しいゲームだった。後半リズムが戻ってきたが、前半から発揮できないのが反省点である」

──良かった点について。
○滝澤ゲームキャプテン
「後半、足が止まるところで、若手が良く踏ん張った。フィットネスも向上しつつある。(途中交替の)インパクトプレーヤーも充分アクセントになっている」

──シーズンの後半戦に向けて。
○山品コーチ
「ペナルティが多く、修正が充分にできていない。ここの意識レベルを高めチームに落とし込むまでがまだ不充分だ。ウィンドウマンスにハードワークをこなし、後半戦は走り勝つラグビーを目指したい」

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2010年10月25日

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