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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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近鉄ライナーズ 21-19 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
【week6/2010年10月16日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】
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トップリーグ第6節、近鉄花園ラグビー場の第1試合は近鉄ライナーズ対NTTコミュニケーションズシャイニングアークスの一戦。近鉄は先週、強豪三洋と対戦して12-9と接戦を演じ、勝点1をもぎとった。一方NTTコムは、リーグ昇格1年目ながら既に2勝を挙げており、特に先週はこれまで全勝だったトヨタ自動車を僅差ながら倒し、今シーズンのいわゆる「台風の眼」的存在となることが予感される。
興味の尽きない1戦であり、久しぶりに好天に恵まれたこともあって観衆が続々と詰めかける中、近鉄のキックオフで試合は始まった。近鉄は最初から良くボールを回し、ワイドに展開するチームの理想とするラグビーを仕掛ける。しかし、相手のディフェンスを崩し切ることができず、結局キックでエリアの獲得を図る。
一方のNTTコムはシンプルにキックで応酬する。最初の得点は6分近鉄が相手の犯した反則からPKを得て、15番 高がPGを決めて3-0とすると、今度は、10分NTTコム10番 君島が同じくPGを決めて3-3と試合を振り出しに戻す。しばらく膠着状態が続いてからの20分、今度は近鉄13番 ギアが素晴らしいスピードでトライラインを越えてトライ、高GKを決めて10-3と差を開く。その後近鉄は決め手を欠いたまま、逆にNTTコム君島が27分、39分とPGを決めて差を詰め、10-9の最少得点差で前半を折り返す。
後半も一進一退を繰り返し、近鉄のPGをNTTコムのPGが追いかける展開が続く。そのような中で前半素晴らしい動きを見せていた近鉄の脚が次第に止まり出し、大きくディフェンスの裏に出た選手へのフォローがなく、孤立してしまうという場面が何度か目に付くようになる。そして、16-12と近鉄リードで迎えた31分、NTTコムがゴール前で猛攻をかけ、後半からアウトサイドCTBの位置に入ったネルがゴールラインを割りトライ、GKも決まり、16-19と、この試合NTTコムが初めてリードを奪う。
時間は刻々と過ぎ、誰もがNTTコムの勝利を信じ始めた39分、近鉄またも、13番 ギアが大きくゲインし、その後のラックから左に展開、最後は8番 田中が左隅にトライ、GKは不成功に終わったが、21-19の僅差で近鉄が熱戦を制した。マン・オブ・ザ・マッチは随所に好プレイを見せ、近鉄の勝利に貢献した近鉄のリコ・ギア選手が選ばれた。
試合後の記者会見でNTTコムの大沼監督は、「力の差は紙一重」と悔しさを滲ませたが、「しかし、その差故に勝敗が決まるのもトップリーグだ」と述べた。近鉄に敗れはしたものの前に出るディフェンスなどNTTコムは確実に力を着けてきており、リーグ後半の活躍に期待したい。(村島博、北畑幸二)
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大沼監督(左)、中山キャプテン
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◎NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
○大沼照幸監督
「2点差での負けは非常に悔しいですが選手が一番悔しいでしょう。
敗因は紙一重の差で少しのプレーの判断や粘りの差だと思う、トップリーグというところはそういうところだと感じた。
前半はディフェンスで前へ出ることができなかった。トヨタ戦はいいディフェンスができたので近鉄戦も引き続きと思ったが、それができずブレイクダウンで受けざるをえなかった。密集でのFWの仕事はできていたので、あとはポジショニングだとか、不用意なペナルティーなど、こういった点を修正していきたい。今日はありがとうございました」
○中山浩司キャプテン
「試合前から、フィジカル面も強く、FWとBKのバランスのとれたチームだとの認識はあったので、ディフェンスで前へ出るということを目標に先週から準備をして、それぞれが気持ちを作ってのぞんだ試合だった。しかし下のボールへのリアクションが遅く、そういった少しの差で負けてしまった。次に修正し、一週間頑張っていきたい」
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◎近鉄ライナーズ
○ジョージ・コニア コーチ
「両チームにとって重要なゲームだったので、今日勝ったことは非常にうれしい。ものすごく激しいゲームになると予想し、そういうアプローチをしてきた。80分間という時間をかけないと勝てないゲームだと思っていたが、そのとおりだった」
○トンプソン ルーク キャプテン 「ホームで勝てて勝ち点をあげられて非常にうれしい。しかし細かいところを修正し、次のトヨタといいゲームをしたい」
──シーズンはじめに比べて粘り強くなってきたと思うが?
○コニア コーチ
「シーズンはじめはミスが多かった。それが減ってきて、うちらしいスタイルになってきた。ファンの方たちにも近鉄ラグビーをみて、激しく、面白いラグビーだと思ってもらえるようにしたい」
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