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トヨタ自動車ヴェルブリッツ 16-7 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
【week3/2010年9月18日(土) at 愛知県・名古屋市瑞穂公園ラグビー場】
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少し日中の暑さが残る中、神戸製鋼コベルコスティーラーズのキックオフで試合開始。序盤、神戸製鋼はFWのモールを軸にボールをつなぐラグビー、トヨタ自動車ヴェルブリッツはFW・BK一体となってグラウンドを広く使う展開ラグビーとお互いの持ち味を生かし、一進一退の攻防を見せるが、6分、神戸製鋼は敵ゴール前のラインアウトからモールを押し込んでトライし先制。
その後、21分にトヨタ自動車CTB難波英樹が危険なプレーで退場となり、トヨタ自動車は残り時間を一人少ない人数で戦わなくてはならない状況となった。そこを神戸製鋼はキックを主体に攻めるが、トヨタ自動車は落ち着いたキック処理とカウンターでしのぎ、追加点を与えない。前半終了間際に神戸製鋼は敵陣ゴール前まで攻め込むが、惜しくもゴールラインを割ることができず、0対7で前半終了。
後半は、開始直後からトヨタ自動車がキックを有効に使い陣地をかせぎ、FWを前面に出しながら攻め込んでいく。そして4分、敵ゴール前のラインアウトからモールを押し込んでFLアンガス・マクドナルドがトライ。難しい位置のゴールをSOオレニ・アイイが決めて同点に追いつく。その後はお互いに攻め合うが、こう着状態が続く。そこから次第にトヨタ自動車の攻撃に対して神戸製鋼の反則が目立つようになり、トヨタ自動車のペースに。そして、トヨタ自動車は27分SOアイイがPGを成功させ、リードを奪い、終了までに2PGを追加し、16対7でノーサイド。 トヨタ自動車は一人少ないという危機的状況を全員の集中力で勝ち取り、貴重な1勝をあげた。マン・オブ・ザ・マッチはSOアイイ選手。(大林 直之)
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朽木監督(左)、中山主将
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◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○朽木泰博監督
「協会を挙げてクリーンなラグビーを掲げている中、このような(難波のレッド「カードに値する)行為が起きたことをお詫び申し上げます」
「ホームゲームで多くの声援に感謝したい。宿敵である神戸に勝てたことが良かった。14人で戦っていた選手に敬意を表したい。確実に成長し強くなっている」
○中山義孝主将
「どのようなプレーが処罰に対象になったか(本人に)確認しますが、このような処罰が与えられたことを真摯に受け止め二度と起きぬよう対処していきます」
「伝統の一戦で勝つことができて嬉しい。退場者を出し14人で戦ったが落ち着いてプレーすることを心掛けた。前半を0-7で折り返せたことが大きい。ハーフタイムで優位になれる戦略を確認した。FWは人数が一緒なのでラインアウトでは押し込む手ごたえがあった」
──具体的に、優位にたつ戦い方とは?
○中山主将
「14人対15人ではセットプレーで不利になる。ジェネラルプレーでは早く立つことを意識させた」
──トヨタが流れを取り戻したと感じた時間帯は?
○中山主将
「前半を0-7で終わってハーフタイムで確認し落ち着いた。後半の入りは問題なかったし、早くにトライを取れたことが大きい」
──中山キャプテンをLOで出場させた理由は?
○朽木監督
「FWで強く早いプレーをしたかった。そこで神戸を上回り勝利したかったので良かった」
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苑田ヘッドコーチ(左)、大橋ゲームキャプテン |
◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○苑田右二ヘッドコーチ 「トヨタが14人になり数的優位にたつことができたが、ミスが多く攻撃のリズムが出なかった。エリアも有効的に取れず負けてしまった」
○大橋由和ゲームキャプテン(副将) 「ミスが多く自分たちのラグビーができなかった。ペナルティも多く流れを崩した」
──ひとり減ったトヨタはどうだったか?
○苑田ヘッドコーチ
「人数で優位になったことを活かしてアタックしたかったが、ミスが多かった。前半はサポートが遅くキャリアーが孤立した。そこで、ターンオーバーされていた。トヨタは分析通りの攻撃をしてきたが流れを戻すことができなかった」
○大橋ゲームキャプテン
「一人減ってもトヨタのディフェンスの意識が高かった。ブレイクダウンが強く、早い動きに対応しきれなかった」
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