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ワイルドカード ファイナル マッチ&会見リポート(神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト

ワイルドカードトーナメント
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 40-28 コカ・コーラウエストレッドスパークス
【ワイルドカードトーナメント ファイナル/2010年1月23日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場】

神戸製鋼、前半の貯金で逃げ切り、日本選手権出場へ

今シーズンのリーグ戦では神戸製鋼が大勝しているが、実力差はそれほどなく、コカ・コーラウエストにも十分勝機はあると思われる。
開始早々1分に、いきなり、神戸製鋼がバックスのライン攻撃からCTB今村がトライ、さらに4分にWTBアンダーソン、9分にはゴール前のラックからFLブラッキーがゴールに飛び込んで、神戸製鋼が19-0と大きくリードして、試合をスタートした。コカ・コーラのフィフティーンは試合の立ち上がりで組織的なディフェンスができず、連続トライを許すこととなった。

コカ・コーラも敵陣に入りバックスラインでの展開を図ろうとしたが、パスミスのボールを拾った神戸CTB今村がそのまま独走し、12分には早くも4つ目のトライをとり(ゴール成功)26-0。12月の両チームの対戦スコア(神戸70-10コカ・コーラ)をも上回る大差になるのではないかと思われた。
しかし、コカ・コーラのフィフティーンも試合を捨てず、よく走り、少ないトライチャンスを生かし、27分にはCTB福田が、32分にはLOタキタキと2トライをとり、神戸33-14コカ・コーラでハーフタイムとなった。

後半、コカ・コーラはあきらめず、点差を少しずつでも狭めようとトライを狙い攻め続けるが、なかなかトライは取れない。一方、神戸は選手のスタミナの問題か、前半のような前へ出る勢いがなくなってきた。
ようやく、21分、コカ・コーラは神戸FWの甘くなってきたディフェンスをつき、PR西浦-No.8川下とつなぎトライ、さらに30分にはFW・バックス一体となったアタックで、4次・5次攻撃とつなぎ、最後はWTB築城からボールをもらったFLオーモンドがゴールラインに飛び込み、33-28と、わずか1トライの点差となった。ひょっとすると大逆転も‥‥とコカ・コーラのサポーターは大声で応援するが、39分、神戸がゴール前のラインアウトのモール攻撃から、FLブラッキーがダメ押しのトライをとり、40-28でノーサイドとなった。

神戸製鋼の逃げ切り勝利となったゲームだったが、後半、神戸の選手の足が止まったスタミナ面は日本選手権でのトップ4のチームとの再戦では大きな課題となろう。(正野雄一郎)

神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト   神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト   神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト   神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト

会見リポート

コカ・コーラウエストレッドスパークス
向井監督(右)、三根キャプテン
向井監督(右)、三根キャプテン

◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督
「どうもありがとうございました。前半の失点が非常に痛かったです。後半、盛り返したが、最後に力尽きました。前半、2トライ位に抑えておけば違う結果になったでしょう。しかし、攻めれば得点できるという、一つ自信になったゲームでした」

──攻めたから後半20分過ぎから取れたのか?
「攻めたから相手の足が止まったというのが、うちができたところです。リーグ戦では簡単にタッチからドライビングモールを組まれて70点取られているので、一つの成果ととらえています。来年度の指針になるゲームでした」

──ラインアウトの不安定さは?
「神戸さんのスカウティングの上手さにやられました。コールサインも読まれていて、それに対応したのですが、さらに対応され、高さもありました」

○三根秀敏キャプテン
「ありがとうございました。前半から後半のような戦いができれば、違う展開になったと思います。後半の最後までチャレンジして攻めたのは良かったと思います。来年はさらに良いチームにしていきます」

──予期してきたことができなかったのか?
「前半の前半、神戸さんにターンオーバーから切り替えられ、ノータッチキックからカウンターでやられました。切れなくて、つながれてトライという悪い形でした。しかし、途中からしっかり敵陣に入って攻めることができました」

──後半、ペナルティゴールを狙える場面もあったが?
「攻めて行こうと考えてタッチキックを選択しました。ラインアウトが取れれば、バックスで攻められると感じていました」

神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト   神戸製鋼 40-28 コカ・コーラウエスト

神戸製鋼コベルコスティーラーズ
平尾GM兼総監督(左)、松原ゲームキャプテン
平尾GM兼総監督(左)、松原ゲームキャプテン

◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二GM兼総監督
「前半の10分から15分位は、リーグ戦と同じように70点位取れるかと期待していましたが、壁を破りきれずに40-28と、これくらいの力の差なのかなと僕なりに納得しました。次のゲームができるチャンスをいただけましたので、次の試合に向けて高めていきたいと思います」

──シーズン中から比べて?
「少しゲームのテンポが上がってきたかな、と。今日も得点は多かったが、ミスも多かったです。得点と結びつけるのに技量が要りますが、ここ3試合は5トライ以上獲れていますので、この2週間を大事にしていきたいと思います。ミスがあっても攻撃が上がってきたのは良い材料です」

──大畑、伊藤、デルポート選手の怪我は?
「次は大丈夫です。治ってきます。デルポートは怪我もないですし。今日は外国人をウイングに起用しましたが、ゲームによって代えていきます」

○松原裕司ゲームキャプテン
「終始、ミスとペナルティの多いゲームでした。目に見えるミスを最小限に抑えられるかが、もう少しでした。次の試合に向けて直していきたいと思います。これからトップ4とやるにはキーポイントになります。この2週間、がんばっていきたいと思います」

──敵陣のペナルティでゴールを狙わなかったが?
「キッカーの森田がタッチ(を狙う)と言うので、自信がないのかな(笑)と。直感でやりました」

──前半30分位から防戦になったが?
「前半の20分、うまくいったのは、コカ・コーラさんのミスでしたが、選手自身がはき違えて、やりたいことをやってあの点差になったのではないのに、相手に流れをつくらせてしまいました。もう一回、プラスアルファができればよかったのですが」



2010年1月23日

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