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C:2010, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

コカ・コーラウエストレッドスパークス 31-17 ヤマハ発動機ジュビロ
【ワイルドカードトーナメントセミファイナル／2010年1月16日(土) at 大阪・近鉄花園ラグビー場】

リーグ戦最終節でホンダに苦戦したものの3点差で逆転勝ちして8位のコカ・コーラウエスト、日本代表ショーン・ウェブがチームの勝利に貢献するプレーが期待される。対するヤマハ発動機はリーグ戦9位、最終節で下位チームのNECに完敗、終盤戦の不振を建て直せるか。

先手を取ったのはコカ・コーラウエスト。前半開始早々の2分、ゴール前37m右中間からSO10番ウェブがPGを決め、3-0と滑り出しよく優位に試合を進め、さらに10分にも、ゴール前20m中央スクラムから右展開し、SO10番ウェブがトライを挙げるなど、前半をヤマハ発動機の1PGに押さえコカ・コーラウエストが11-3とリードして折り返す。ヤマハ発動機は、リーグ戦を通じて好キックでチームを盛り立てていたSO太田尾が欠場し、全体的に精彩を欠くものの、CTB12番レヴィが再三ラインブレイクするなど、好機を作り出していたが、4分、22分と少し距離のあるPGを決められず、波に乗れなかったのが前半戦の戦いに響いた。

後半も先に得点したのはコカ・コーラウエスト。1分、ゴール前7m中央ラックから右展開し、最後はFB15番原留が右隅にトライ。SO10番ウェブが難しい位置からゴールを決め、18-3とするとスタンドでは大きな拍手とため息が入り混じる。4分にも加点されたヤマハ発動機は、6分に右WTB14番中園のインターセプトからのトライ、34分にもSH20番岡がトライを挙げて追いすがったが、試合全体を通じてコントロールされた攻撃ができなかった。

最後は、この試合随所に絶妙なキックを見せていたコカ・コーラウエストSO10番ウェブが、ノーサイドホーンの直後、低い弾道でDGを決めて花園のファンをうならせ、31-17でコカ・コーラウエストが勝利を収めた。(大阪府協会　山林右二・蜷川善夫)



	シューラー監督(右)、山村キャプテン

◎ヤマハ発動機ジュビロ
○ケビン・シューラー監督
「悔しい、後半のスタートで2つ取られたのが大きかった。ラックが取れなかったこと、相手陣に入れなかったこと、ボールキープができなかったこと、この3つがキーポイントだった。ヤマハのファン、家族、会社の人たちのためにもっといいプレーをしたかった。今シーズンもこれで終わりで残念、チーム全員で汗をかいて頑張ってくれた。しかしこれからやり直しいてほしい」

○山村亮キャプテン
「シーズンを通して応援してくれたファンの方々、『ありがとうございました』、ブレイクダウンでプレッシャーをかけられてFWが受身になってしまった。
今日はゲームに出られなかったメンバーも最後まで応援してくれたがそれに応えられなかったのが残念」



	向井監督(左)、三根キャプテン

◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督
「リーグ戦ではヤマハさんに負け、いいところでリベンジできると気持ちを入れてのぞんだ。前半から1点でも多くとって勝とうと先手先手で仕掛けていった。向こうのミスもあったがヤマハさん得意のゴール前のドライビングモールも2つ止めることができ、うちとしてはいい形でゲームができた。
次の神戸さんは70点取られて大敗しているので、またリベンジしたい」

○三根秀敏キャプテン
「立ち上がりから攻めることができ、そして点をとることができた。デフェンスが個から組織のところで崩れなかったのがよかった。次の神戸戦もリベンジしたい」

──リーグ戦とは真逆のスコア、修正点は?
○向井監督
「うちはディフェンスのチーム、組織でしっかりディフェンスし、ボールを持ったら思い切った判断で動かしていく。判断よく相手にパスする場面もあったが〈苦笑〉(インターセプトされトライを奪われたことをさして)前を向いて修正できた」

──SOにショーン・ウェブ、インサイドセンターに福田を入れた理由は?
○向井監督
「福田はインサイドのほうがよく動ける、動いてパスを通して2人でアタックできる、しかしディフェンスで大きなプレーヤーがくると差し込まれるのでそこが課題だった」