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13節 マッチ&会見リポート(サントリー 16-16 三洋電機)

マッチリポート
サントリーサンゴリアス 16-16 三洋電機ワイルドナイツ
【week13/2010年1月9日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場】

三洋電機、サントリーと引き分ける
三洋電機ワイルドナイツ(勝ち点57)、サントリーサンゴリアス(勝ち点56)、共に無敗同士で臨むトップリーグ最終第13節での注目の試合が、快晴の秩父宮ラグビー場に1万2千人超の観客を迎え、三洋電機のキックオフで始まった。

開始早々の2分、相手陣内でのラインアウトから三洋電機SOブラウンが相手ゴール前に絶妙のハイパント、サントリーがはじいたボールを三洋電機FB田邉がそのままキャッチしてトライ(ゴール成功 0-7)。その後もSOブラウンの安定したキック攻撃を中心に相手陣内に果敢に攻め込むなど三洋電機の攻めが目立った。
サントリーも激しいコンタクトでゴールラインを割らせず、前の試合で負傷したCTBニコラスの不在を感じさせない攻守を見せたがミスが続き、優勢な展開までには至らない。

18分、三洋電機はゴール前のラックから相手のペナルティを誘い、FB田邉がPGを成功させる(0-10)。しばらくキックの応酬が続いたが、双方隙の無い固いディフェンスのため一進一退の状況に。しかしその後、21分にはサントリーのSOピシが、33分には三洋電機のFB田邉が、35分には再びサントリーのSOピシが、それぞれPGを成功させるというPG合戦の様相を呈し、前半はサントリーのノートライで終わる(6-13)。

後半10分、三洋電機のLOアイブスが危険なタックルでシンビンとなる。ミスの少なくなったサントリーは攻勢を強め、相手ペナルティから敵陣ゴール前に迫る。12分、左ラインアウトから右に連続攻撃、最後はスピードに乗ったサントリーPR畠山が相手防御陣を豪快に突破して渾身のトライ(ゴール成功で13-13の同点に)。更に25分、サントリーSOピシがハーフウェイライン近くから距離のあるPGを見事に決め、逆転に成功(16-13)。

しかし、三洋電機も負けてはいない。34分、サントリーのキックをチャージしてラックから相手ペナルティを誘い、FB田邉がPGを成功させて再び同点に(16-16)。ノーサイド直前、三洋電機は左ラインアウトから左右に連続攻撃を仕掛け、最後はショートパントでトライを狙ったが辛くもサントリーのドロップアウトとなり得点ならず、両チーム引き分けのまま終了。

この結果、三洋電機が12勝1分けの勝ち点59としてリーグ戦1位を決めたが、互いに一歩も譲らぬ激しい戦いを終えた両チームのプレイオフでの行方が大いに注目される。(小林吉文)

サントリー 16-16 三洋電機   サントリー 16-16 三洋電機   サントリー 16-16 三洋電機   サントリー 16-16 三洋電機

会見リポート
三洋電機ワイルドナイツ
飯島監督(右)、霜村キャプテン
飯島監督(右)、霜村キャプテン


◎三洋電機ワイルドナイツ
○飯島均監督
「両者ともディフェンスが良く、キックが多いゲームでした。そこから崩せれば良かったのですが、なかなかディフェンスが崩れませんでした。プレーオフ、日本選手権に向けてしっかり準備していきたいと思います」

──もうちょっとアタックができれば?
「ちょっとキック合戦に付き合ってしまいましたね。出会い頭でハイタックルのシンビンが出ましたが、チームとして向こうに勢いがありました。よく取り戻して3点を取ってくれました」

──最後は相手が蹴り出したが?
「スマートな戦い方でしょう。あの場面では負けるリスクのほうが高いし、それが正解かは分からないが、私も題材として三洋の選手たちに聞いてみたいと思います(笑)」

──1位としてプレーオフに出るが?
「狙って獲れるものではないので、まず、サントリーさんに対して、向こうのやってくること、こちらのやること、お互いに分析されていましたので、ミスやシンビンで崩れないように練習していきたいと思います」

○霜村誠一キャプテン
「一週間、良い準備ができていましたが、入りからサントリーさんのプレッシャーがきつくて、こういう結果になりました。プレーとしては進化しているので、反省点はありません。前向きに練習していきます」

──どうやってトライを獲るつもりだったのか?
「ゲーム前の練習からトニー(ブラウン選手)が中心となり、一発目のトライはまさに練習どおりでした。60分間堅く行って、20分、走り勝とうというプランでしたが、お互いタイトで崩れず、同点で終わりました」

──シンビンは?
「覆らないことですので、そこでパニックにならず前向きに行こうと言いました。まあ、向こうに勢いがありました。一人いないのはやはりハンディです」

サントリー 16-16 三洋電機   サントリー 16-16 三洋電機   サントリー 16-16 三洋電機

サントリーサンゴリアス
清宮監督(右)、佐々木キャプテン
清宮監督(右)、佐々木キャプテン

◎サントリーサンゴリアス
○清宮克幸監督
「2010年始めの試合、リーグ戦最終戦ということで勝ちたかったが、ご覧の通り引き分けでした。もちろん、満足した部分とそうでないところがありましたが、次の試合を盛り上げるためには、これ以上ない結果だと思います」

──キック合戦になったが?
「三洋さんはいつもどおりでしたが、サントリーのほうがいつもよりキックが多かったと思います。収穫の多い試合で、野村、宮本が非常に良いプレーをしていたし、まあ、ドロー致し方なしという感じじゃないですか」

──ニコラス選手は?
「もうグラウンドでは走り始めていますので、次の試合は出られると思います」

○佐々木隆道キャプテン
「冷静に分析できてはいませんが、勝ちきれなかったのは、何かもう一つ、サントリーが強くならなくてはいけない部分があると思います。自分が強くならなくてはと感じました」

──自分が強くなるとは?
「チームが強くなるためには、まず、個が強くならなくてはということです。来週から合宿が始まりますが、もう一段、質の高いプレーを目指してやっていきます」

──相手のディフェンスは?
「キックの蹴り合いが多かったのですが、相手も強いとはいえ、ミスも出るなと思いました。いかにその少ないチャンスを生かすかだと思います」

──トニー・ブラウン選手のキックは?
「まず、キャッチのミスは仕方ないが、こぼれたボールをカバーするためにしっかり走って帰ろうとしましたが、バックスが良いフィールディングをしてくれたと思います」



2010年1月9日

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