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C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

近鉄ライナーズ 15-14 ホンダヒート
【week10／2009年12月12日(土) at大阪・近鉄花園ラグビー場】

前節、阪神ダービーで神戸製鋼に惜しくも敗れ、勝点も伸ばせずリーグ11位に低迷するホームの近鉄ライナーズ、対するホンダヒートは、前節に東芝相手にこれまでとは違うすばらしい攻撃で、チーム力の向上を示しており、また、近鉄とはトップウェスト時代から相性が良く、好ゲームが予想される一戦。
近鉄は、地元の大声援に応え、前半9分ゴール直前右隅ラックから右へSH9金→FL7佐藤に繋ぎ5-0と先制する。しかし、近鉄は相変わらずBKラインのディフェンスの出だしが遅く、24分、ホンダCTB13ポンギに力ずくのトライを奪われ、5-7と逆転を許す。近鉄は29分ホンダ陣22mLまで攻め込むもターンオーバー、ホンダSH9原田が50m独走し、最後はキャプテン左WTB11木村がトライを決め、5-14で前半を終える。

後半、天候が強風・強雨に急変し、ファンはバックスタンドからメインスタンドに慌てて移動を行うなか、近鉄が風上に立って後半戦が開始された。
近鉄は、強風を利せず、再三BKラインのキックオフサイドを犯して攻撃のリズムに乗れない。19分、近鉄がようやくPGを決め8-14と詰め寄るが、この後、一向に動かない試合に、ファンのフラストレーションはたまる一方。フルタイムを迎える土壇場の34分、ようやくゴール前10m中央ラックから左へ近鉄SH9金→SO10重光にボールが繋がり、重光が相手BKライン裏に出てトライを挙げ(ゴール)、15-14の一点差で近鉄が薄氷の勝利を収めた。
近鉄は逆転勝利で、順位を10位に上げたが、BKディフェンスの整備が課題として残った。一方のホンダは、13位に留まり、残り3試合にトップリーグ残留をかけることとなった。MOM（マン・オブ・ザ・マッチ）には逆転のトライ・ゴールを決めた近鉄10重光が選ばれた。(山林　右二)。



	シェラットヘッドコーチ(左)、木村キャプテン

◎ホンダヒート
○ジョン・シェラット　ヘッドコーチ
「いいプレイもできたし、チャンスも巡ってきた。しかし、結局勝つことができなかった。特に後半は荒天となり、ホンダは逆風を受けてトラブルを招くこととなった。近鉄が勝ったわけではなく、ホンダが負けた試合だ。ホンダとしては、随所に見られたいいプレイを活かして今後に向けて改善に取り組みたい」

○木村允彦キャプテン
「終始ホンダのペースだったが、結果として負けてしまった」

──勝ちきれなかった原因は？
「結局、近鉄の最後のトライで負けたのだが、近鉄にはここでとるしかないという気迫、勢いがあった。逆にホンダにはいつでも取れるという思いがあったと思う。勝ちきれなかった原因としては、意識の差が大きいように思う」



	スローンヘッドコーチ(左)、トンプソンキャプテン

◎近鉄ライナーズ
○ピーター・スローンヘッドコーチ
「勝点4がとれて正直うれしい。今日の試合には、長・短の両面がでていた。前半はほとんどいいプレイがなかったが、後半は荒天で風上に立ち、それが見方をしてくれた」

○ルーク・トンプソンキャプテン
「勝利は大変うれしい。しかし、今日はパフォーマンスが全体的に悪く、相手のプレッシャーを受けてしまった。今後修正をしていきたい」

──悪かったというのは、具体的にはどのような点か？
○スローンヘッドコーチ
「まず、継続ということができていなかった。特に前半プレッシャーを受けてターンオーバーされることが多かった。また、ブレイクダウンでの判断ミスも目についた。

──SOを重光、CTBを大西という布陣にした理由は？
○スローンヘッドコーチ
「一言で怪我のせいだ。吉川、高という選手が欠場する状態で、キープレイヤーとして大西選手をCTBとして起用した」