ジャパンラグビー トップリーグ2009-2010も年内残すところ、あと3週となった。順位争いも試合を重ねるごとに混沌としている。プレーオフトーナメントを目指し、今週も激しい試合が繰り広げられるだろう。第10節を迎える今週は、6都府県6会場で7試合が開催される。寒さを吹き飛ばす熱戦に期待したい。
■サントリーサンゴリアス 対 リコーブラックラムズ 山梨・小瀬(12月12日)
サントリーサンゴリアスは、勝点2差で首位・三洋電機を猛追する。好調を維持するCTBニコラスを中心に、BK陣の決定力はさすが。どこからでもトライできる攻撃力は他を圧倒している。
対するリコーブラックラムズは、前節後半の追い上げむなしく敗れたものの、しっかりとゲームを組み立てている印象がある。SH池田、SO河野、FBラーカムのセンターラインを軸に仕掛けていきたいところ。
■東芝ブレイブルーパス 対 クボタスピアーズ 東京・秩父宮(12月12日)
連覇を目指す東芝ブレイブルーパスは、ケガ人が多いことが気がかり。ただ、そんな中でも前節若い戦力がしっかりと結果を残し選手層の厚さを示した。今後のメンバー編成も気になるところだ。
対するクボタスピアーズは、No.8ケフも戻り戦力は整っているが、3連敗と元気がない。この試合に勝ってプレーオフトーナメントの足がかりにしたい。東芝・ヒル、クボタ・ドゥラームのSO対決にも注目したい。
■ヤマハ発動機ジュビロ 対 福岡サニックスブルース 大阪・近鉄花園(12月12日)
前節、接戦をものにしたヤマハ発動機ジュビロは、引き分けを挟んで5連勝と波に乗る。矢富-大田尾のHB団が鍵を握る。最後尾に構える日本代表FB五郎丸の豪快なランニングと正確なキックにも期待がかかる。
対する福岡サニックスブルースは、3勝6敗と負け越しているが、自分たちのラグビーを貫き通してチャレンジし続けているだけに結果が欲しいところ。FL菅藤キャプテンを中心にFW陣の激しさでチームのリズムを作りたい。
■近鉄ライナーズ 対 ホンダヒート 大阪・近鉄花園(12月12日)
ホームの試合が続く近鉄ライナーズは、地元の大声援に応えるためにも勝利を手にしたい。LOトンプソン主将、FL統悦を軸にFWで圧倒し、SO大西が操るBKに好球を提供したい。
対するホンダヒートは、前節王者・東芝に真っ向勝負を挑み、敗れはしたものの自力の強さは証明した。僅かなスペースでもトライを取ることができるWTB山田にボールを多く持たせたい。両チームともセットプレーの安定が鍵となるか。
■NECグリーンロケッツ 対 三洋電機ワイルドナイツ 茨城・水戸(12月13日)
前節、トヨタ自動車との激しい試合を演じたNECグリーンロケッツだが、勝ち星に恵まれず苦しいシーズンを戦っている。それでも、NEC本来の激しさは取り戻しつつあり、残りの試合に全力を尽くしたい。
対する全勝街道をひた走る三洋電機ワイルドナイツは、SOブラウン、CTB入江・霜村とゲームを作ることができる選手が多いのが強み。これに攻守共に安定した力を発揮するWTB三宅、決定力抜群の北川(智)とFB田邉が絡みだすと手がつけられない。
■神戸製鋼コベルコスティーラーズ 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 兵庫・ホムスタ(12月13日)
三洋電機戦の敗戦を引きずることなく前節近鉄に勝利した神戸製鋼コベルコスティーラーズは、相変わらずベテラン選手がいぶし銀のプレーを見せてくれる。前節は、SHに苑田が入り攻撃の緩急をつけリズムを作り出した。勝利を知るベテランがいるチームは強いことを印象付けてくれた。
対して、前節ノートライの接戦を演じたトヨタ自動車ヴェルブリッツは、密集周辺の激しさで相手を上回っていきたいところ。LO北川、FL中山らの仕事人に注目したい。
■コカ・コーラウエストレッドスパークス 対 九州電力キューデンヴォルテクス 佐賀・ベアスタ(12月13日)
九州ダービーとなるこの一戦。前節苦しんで勝利を手にしたコカ・コーラウエストレッドスパークスは、決定力あるBKを擁するだけに三根主将を軸にFWの密集戦で優位に立ちたい。
対するここまで勝ち星のない九州電力キューデンヴォルテクスは、この九州ダービーを制して残りの試合に勢いをつけたいところ。PR中村主将を筆頭に強力FWで真っ向勝負を挑みたいところ。