コカ・コーラウエストレッドスパークス 22-55 東芝ブレイブルーパス
【week7/2009年10月25日(日) at広島・コカ・コーラウエスト広島スタジアム】
両チームとも、前節まで4勝2敗で迎えた対決。今季前半戦をお互いに良い形で終わりたいところ。昨年に続き2回目の広島でのトップリーグ開催に、肌寒い秋風の吹くなか中四国各地から駆けつけた3,000人のファンは、熱い試合を期待した。
試合は、開始早々から動いた。コカ・コーラが、東芝のキックからカウンター。敵陣22mL付近の中央ラックから右に展開し、右CTB徳住が右隅に飛び込んで、いきなりのノーホイッスルトライ。
東芝もすかさず、ボールを左右に大きく動かして攻め返す。両チーム、PKで3点ずつを加えた後の18分、敵陣GL前ラインアウトから左オープン一杯に展開。最後は、フォローした右LO大野が密集をねじこみ、トライ。難しい位置からのゴールをSOヒルが決め、試合は10-10の振り出しに戻った。その後も継続してボールを動かし続けた東芝は、3トライ3ゴールを奪い、21点リードで前半を折り返した。
コカ・コーラは、後半3分、シンビンで左LOコロファイを欠くも、その直後の6分、敵陣22mLでのラインアウトから右へ展開し、FBウェブが右隅へトライ。反撃が期待されたが、東芝は、9分、コカ・コーラのキックをカウンター攻撃で細かくつなぎ、右WTB廣瀬のトライで突き放す。その後も東芝のピッチ全体を使った動きは衰えず、15分、19分とトライを連取。コカ・コーラも、FBウェブが本日2トライ目を挙げ、最後まで気迫を見せるが、35分に、東芝SOヒルのグラバーキックを左LO望月がインゴールで押さえ、GKが決まった時点で、得点は22-55。東芝は、ノーサイド寸前のコカ・コーラのゴール前での猛攻を耐え、記者会見で瀬川監督が誇ったように、コカ・コーラにボーナス点獲得を許さなかった。(藤田憲弘)
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コーラ LOコロファイの突進 |
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ラインアウトの攻防 |
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東芝のライン際アタック |
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コーラ、スクラムからブラインド攻撃 |
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東芝 LO大野のアタック |
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向井監督(右)、三根キャプテン
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◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督 「前半のスタートのトライは、相手のミス。東芝のボールが切れないで、ディフェンスが機能しきれず、トライを量産された。もっと競った試合をしたかった」
○三根秀敏キャプテン
「ディフェンスの時間帯が長く、後手に回ってペースがつかめなかった。これから1ケ月空くので、しっかり修正したい。」
──試合前に想定した東芝の強さに適応できた部分、できなかった部分は?
○三根キャプテン
「ラインアウトは、適応できた。一人一人の寄りの素早さで後手に回り、ワイドに展開されて対応できなかった」
──今シーズンの前半戦を振り返っての反省は?
○向井監督
「短いフェーズでトライをとる形はできてきた。しかし、ボールを切らないで動かすチームに対する弱さがある。うちとしては、ボールの動きを止めて、スローな形にしたいのだが。こうしたスタイルの違う東芝とできるのが、年に1回では、経験値の面で、関東と隔たりがある」
──ショーン・ウェブの評価は?
○向井監督
「彼をスタンドオフにすれば、結果は、ある程度ついてくると思う。しかし、そうしないのは、もっと長い眼で見て、日本人のスタンドオフを育てたいからだ」
──コカ・コーラというネームがついたスタジアムでの試合だったが、広島の方にメッセージを。
○向井監督
「年々、思う形に近づいている。最後の最後まであきらめない姿勢はあるので、今後の変容を楽しみに見てもらいたい」
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東芝 SOヒルのアタック |
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コーラのキックオフキャッチ |
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東芝 LO望月、キックを押さえ込んでトライ |
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瀬川監督(右)、廣瀬キャプテン
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◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督
「広島での東芝のトップリーグでのゲームは、初めてだったが、たくさんのファンや関係者の方々に感謝したい。ゲームについては、スタンディングラグビーでボールを動かすことをやりきろうとしたが、随所に意図した場面があったので、満足している。ただ、詰めの甘さも出たので、今後の1ケ月で修正したい」
○廣瀬俊朗キャプテン
「広島での試合を楽しむことができた。高校生やファンの皆さんに喜んでもらえたのではないか。ようやく立ってボールを動かし続けることができだした」
──バックスラインを変えたこととスタンディングラグビーは関係あるのか?
○瀬川監督
「コーラのディフェンスが内に寄るので、今日は、うまくはまった。バックスは、層が厚くなっているので、日本人・外国人含めていい競争をさせたいと思っている」
──今日は、宇薄のファーストトライがあったが、彼の評価は?
○瀬川監督
「ゲームごとに余裕が出ている。まだまだ伸びる選手」
──シーズン前半を振り返っての反省は?
○瀬川監督
「誇れることは、すべての試合でボーナスポイントを得て、相手に対してはそれを与えなかったこと。しかし、得点チャンスにミスがあるので、詰めの部分をしっかりとしたい」
──コーラの印象は?
○瀬川監督
「向井さんのチームらしく、ひたむきさを感じた。それに対して、要所要所で、東芝がブレークダウンでプレッシャーをかけることができたと思う」
○廣瀬キャプテン
「顔が最後まで死んでなかった。やってやろうという気迫を感じた」
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