ジャパンラグビー トップリーグ2009-2010は、第4節を迎える。3週を終えて全勝は、三洋電機ワイルドナイツとクボタスピアーズの2チームのみ。順位では、三洋電機が首位、2試合連続でボーナスポイントを獲得したサントリーが2位、そしてクボタが3位に位置している。まだまだ混沌とした展開が続きそうだ。前節リコーが、NECを破るアップセットもあり、各チームにとっては気の抜けない試合が続く。今節は、全国5会場で7試合が行われる。
■リコーブラックラムズ 対 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 東京・秩父宮
前節NECを破り好調を維持するリコーだが、攻守の要FBラーカムが出場停止処分を受け、出場できない。チームの総合力が問われる一戦、LO/FLロウ、FL相(亮)らを軸にしたセットプレーで優位に立ちたい。
対する神戸製鋼は、1点差の惜敗からの建て直しのゲームとなる。ノートライで終わった反省を活かし、WTB大畑主将らにボールを持たせ、積極的に攻撃を仕掛けてほしい。
■クボタスピアーズ 対 福岡サニックスブルース 東京・秩父宮
開幕3連勝と着実に白星を重ねるクボタは、CTBオツコロが攻守に活躍を見せている。激しいディフェンスには従来から定評があったが、今季はアタック面でも幅広いプレーを見せ、チームに貢献している。SOドゥラームとの連携に注目したい。
対する福岡サニックスは、チーム全員が良く走り好機を見出すが、得点に繋げられず勝ち星を重ねられない。FB古賀ら決定力あるBK3で勝負したい。
■東芝ブレイブルーパス 対 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 東京・秩父宮
ここ2試合で圧倒的な攻撃力を発揮している東芝は、FW・BKともに立ってボールを繋ぐ意識が高く、どこからでも得点できるのが強み。リンクプレーヤーのSH吉田(朋)が見せる強気なリードもチームを勢いに乗せる。
対するトヨタ自動車は、ベテランCTB難波が元気だ。攻守の要として圧倒的な存在感を見せている。SO/WTBアイイ、WTB遠藤ら世界を相手にトライを取れる選手を擁するだけに、局地戦で圧倒しチャンスを作り出したい。
■ヤマハ発動機ジュビロ 対 ホンダヒート 静岡・ヤマハ
ホームで初昇格のホンダを迎え撃つヤマハ発動機だが、今シーズンは厳しい試合が続いている。前節先発復帰を果たした山村主将、攻撃のタクトを振るSO大田尾副将らを中心に、サックスブルーに染まるスタジアムで今季初勝利を掴みたい。
対するホンダは、TLの厳しい試合にも慣れ、自分たちの実力を最大限に発揮したいところ。CTBトゥプアイレイ、WTB木村主将、FB山田らの決定力にも期待したい。
■近鉄ライナーズ 対 サントリーサンゴリアス 大阪・近鉄花園
ホーム近鉄花園ラグビー場の開幕戦でサントリーを迎える近鉄は、ミスの多さからリズムを崩しているだけに、自分たちのペースで試合を進めたい。SH金、SO大西で試合をコントロールしたいところ。
対するサントリーは、FL佐々木主将率いる和製FWが安定した力を発揮しているのが大きい。ルーキーのLO真壁も堂々としたプレーで勝利に貢献している。BKは、CTBライアン、平のコンビネーションに期待したい。
■三洋電機ワイルドナイツ 対 コカ・コーラウエストレッドスパークス 埼玉・熊谷
もはや貫禄十分の三洋電機は、危なげない試合運びで3連勝を飾り首位を走る。SOブラウンを軸に攻撃を繰り出すBK陣は脅威。3年連続トライ王を目指す北川(智)の走りに注目したい。
対するコカ・コーラウエストは、接戦を制し地力をつけてきた。FBウェブの安定感あるプレーは流石。LO三根主将を中心としたFW陣が対等に戦えればチャンスは広がる。古巣・三洋電機を相手にSH香月の強気なプレーにも期待したい。
■九州電力キューデンヴォルテクス 対 NECグリーンロケッツ 宮崎・宮崎陸
なかなか白星を手にすることができない両チームの対戦。九州電力は、ジャッカルを得意とするFL松本らのターンオーバーから、CTBグレイら局面を打開できる選手を中心にトライまで持っていきたい。
対するNECも決定力不足に悩まされている。SO安藤らのロングキックやCTBロビンスの個人技で相手陣に進みながらも得点に結び付けられない。愚直なFW陣の奮闘に期待したい。両チームとも是が非でも欲しい白星を目指し凌ぎを削る。