マイクロソフトカップは、トップリーグの上位4チームが、真のチャンピオンを決するべく戦うプレーオフ。セミファイナル(準決勝)が2月1日(日)、東京の秩父宮ラグビー場と大阪の近鉄花園ラグビー場で、決戦のファイナル(決勝)が2月8日(日)、東京・秩父宮ラグビー場で開催されます。
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今シーズンのリーグ戦を12勝1敗で1位通過した東芝ブレイブルーパスと、その東芝に唯一土をつけた神戸製鋼コベルコスティーラーズの対戦となった。
東芝は、サントリー、三洋電機との終盤戦でチーム力が一段アップした感がある。地道なトレーニングに裏づけされた体幹の強さを十分に活かし、ボールを繋ぎ続けるスタイルが浸透してきた。FLベイツ、SOヒルの新外国人選手たちの貢献度も高い。トライ王に輝いたWTBロアマヌの爆発力も光ったが、残念ながらイエローカードの累積3枚でセミファイナルの出場は不可能となった。それでも、オトやベテラン松田など錚々たるメンバーが控えており、チーム力自体はそれほど落ちることはないだろう。気になるのは、リーグワーストとなる反則数の多さ。神戸戦も自らの反則からリズムを狂わせての敗戦となっただけに、クリーンなプレーを心がけたい。
対する神戸製鋼は、試合を重ねるにつれ、チームが成熟してきた。PR山下、SO菊池などの若手がチームの核として成長しているのも大きな要因の一つだろう。今シーズンの神戸は、SH後藤主将を筆頭に体が一回り大きくなり、当り負けしなくなった。勝負の見極めができるベテラン勢も頼もしい。さらに、リーグ終盤からCTB今村が復帰し、BK陣に厚みが増してきた。しかし、リーグ戦通算40トライと得点力不足は否めないところ。世界記録を持つWTB大畑の復帰が待ち遠しい。セミファイナルでは、東芝の攻撃のペースに乗ることなく、自分たちのリズムでゲームを作れるかがポイントになりそうだ。
東芝が勝てば2年ぶり、神戸製鋼は初の決勝進出を目指す。
戦前の予想を覆し、前年のファイナルでマイクロソフトカップを争った両チームが、セミファイナルで対戦することとなった。
最終節のトヨタ自動車戦、前節の大敗を払拭するような試合を見せたサントリーは、自信を取り戻した印象だ。SHグレーガンも懸念されていたコミュニケーションの問題も解消し、チームにフィットしてきた。攻撃の芽を摘むディフェンスと流れを読んだポジショニングはさすが。試合のリズムを変えるSH成田選手の投入のタイミングにも注目したい。気になるのは、リーグ戦で獅子奮迅の活躍をみせていたCTBニコラス選手の状況。攻守のキープレーヤーの復帰が待たれる。開幕戦でも優位に立ったセットプレーからチャンスを掴みたい。
対する三洋電機だが、昨シーズンから続いたリーグ戦の連勝が25でストップ。サントリー同様、ケガ人の状況が不安材料だが、FWの核、LOヒーナン、No.8龍コリニアシはセミファイナルからの復帰が濃厚。ダイナミックにボールが動くラグビーが見られそうだ。BKはSOブラウンが不在だが、入江が余りある活躍で司令塔に君臨し、個性的なBK陣を巧みに操る。副将のFB三宅は、抜群のリーダーシップを見せ、チームに安心感を与えている。強固なディフェンスからのターンオーバーで、WTB北川、吉田らにボールを集めたいところ。
両チームとも、勝てば2年連続の(プレーオフ)決勝進出となる。