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トヨタ自動車ヴェルブリッツ 6-38 サントリーサンゴリアス
(week13/2009年1月18日 at愛知・名古屋市瑞穂公園ラグビー場)
今にも雨が降り出しそうな天気のなか、サントリーのキックオフで試合が開始された。序盤お互いに相手陣に攻め入るもミスが多く、セットプレーも安定しない。13分トヨタは敵陣22m中央で相手BKラインのオフサイドよりPKを得て、左ウイング久住がPGを成功させ3点を先制。22分トヨタは敵陣10m付近中央で相手の倒れこみよりPKを得て、左ウイング久住がPGを成功させ3点を追加、6-0とする。
26分サントリーは敵陣10m付近中央で相手の倒れこみよりPKを得て、スタンドオフ曽我部がPGを成功。6-3となる。その後トヨタは敵陣ゴール直前でPKを得て、スクラムを選択し攻めるもスコアできず。敵陣ゴール前でのマイボールラインアウトからのチャンスもノッコンで逃す。36分サントリーは自陣10m付近での相手こぼれ球をつなぎ、最後は9-15と展開しフルバック長友が中央にトライ。スタンドオフ曽我部のゴールも決まり6-10と逆転。前半終了際にもサントリーは自陣ゴール前より相手キック処理のボールを展開、キックパスでつなぎインゴールに持ち込むがグラウンディングできず前半を終了。
後半は開始早々より雨が降り始めあいにくの天候となった。早々にトヨタはPGを狙うも失敗。9分トヨタはフルバック スティーブン・イェーツがハイタックルでシンビンとなる。サントリーは一人少ないトヨタを攻め立てラックサイドをつくが、トヨタの執拗なディフェンスにスコアできず。しかし、18分サントリーは敵陣22m付近左中間ラックより右に大きく展開。10-12-14と渡り右ウイング山下が右隅にトライ。スタンドオフ曽我部のゴールも決まり6-17となる。サントリーはブレイクダウンの早さ、圧力で徐々にトヨタを圧倒。24、35分と2トライ2ゴールを追加。終了間際にもボールが手に付かないトヨタを尻目に左ウイング小野澤が相手ディフェンス網を寸断し中央にトライ。6-38でノーサイドとなった。トヨタはこの試合如何で日本選手権出場もかかっていたが最後までリズムが作れなかった。(大久保 誠)
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石井監督(左)、麻田主将
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◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督 「開幕から連敗スタートで最終的には目指していた日本選手権も駄目だった。今日の試合で相手を崩したシーンもあったが、崩しきれなかった。フィニッシュをどうするかが課題。反則、シンビンで相手を勢いづけてしまった。反則が少ないチームになるよう確認したい」
○麻田一平主将
「地元開催の最終節、そして日本選手権のチャンスも残っていたことで楽しみな試合だったが完敗。ブレイクダウンの強さとディフェンスでのリアクションで及ばなかった。前半は攻めてもいけるし、外にもスペースがあったが攻めきれず残念。シーズンを通して前半節は駄目だったがウィンドウマンスで立て直し、後半節ではアタックが見られた。日本選手権に出られないが、この悔しさを忘れずやり直したい」
──シーズンの入り方への反省は?
○石井監督
「オンとオフの切り替えがうまくできず、春はオンが多すぎて駄目。だらだらした感がある」
──前半取りきれないのは攻め方が悪い?
○麻田主将
「ブレイクダウンでクイックのボールを出したが、サントリーのプレッシャーが強く生かせず、外にボールを運べなかった」
──シーズン全体を通して反省は?
○石井監督
「前半節、春シーズンの取り組みがしっかりできていれば、先週も今週も結果が出ていた」
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清宮監督(右)、山下主将
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◎サントリーサンゴリアス
○清宮克幸監督
「最終節でいろいろな会場でいろいろな結果が出たが、サントリーは先週抜けた試合で今週立て直せなかったら今シーズンは終わりと考えていた。選手は次につながる試合という厳しい気持ちで臨んだ。トヨタは先週ほど力が出せなかったようだ。トップリーグが最終節まで盛り上がり、プレーオフにつながればラグビー界にとっても良いことだ」
○山下大悟主将 「監督が話した内容と同じ。先週大敗して今日できなかったらマイクロソフトでの立て直しは無理と考えていた。まだまだ課題が多いが結果が出て良かった」
──今日のゲームプランは。どれくらい実行できた?
○清宮監督
「激しいブレイクダウンはできた。特にトヨタを意識したプレーは組んでいない。目の前で起きたこと一つ一つに勝っていく」
──先週の大敗からの立て直しは精神的な部分?技術的な部分?
○清宮監督
「ラグビーはメンタルの準備がすごく試合にあらわれる。血が通えばこういう試合ができる」
──マイクロソフトは三洋が相手だが?
○清宮監督
「どちらでもよい。東芝が今週勝つのは予想できた」
○山下主将
「三洋は強いが自分たちに目を向け良い練習をし、試合に臨みたい」
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