C:2009, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
|
近鉄ライナーズ 41-7 日本IBMビッグブルー
(week12/2009年1月12日 at大阪・近鉄花園ラグビー場)
新年早々の前節で九州電力を下した勢いを駆ってこの試合にも勝利し、何とか日本選手権出場に希望をつなげたい9位の近鉄ライナーズと、この試合に敗れるともう後がない13位の日本IBMビッグブルーとの試合。
地元ファンの熱い応援を受ける近鉄は、10分SOヒルゲンドルフが25m中央から確実にPGを決め、3-0と先手を取った。これに対し、IBMは再三、近鉄ゴール前まで迫るもののゴールを割ることができず、逆に近鉄が23分、22mL左ラインアウトからSOヒルゲンドルフのループプレーをFB坂本につなぎトライ、8-0と差を広げると、31分にもトライ(ゴール)を加え、15-0とリードして前半を折り返した。
後半開始直後の1分、IBMはHL中央付近のラックから左へ展開、9番SH山中→10番SO加瀬→12番CTBキニキニラウと繋いでトライを返し、15-7と追撃を見せる。しかし、近鉄は後半中盤までIBMの攻撃によく耐えて得点を許さず、22分にゴール前スクラムから左へ展開して11番WTB四宮がトライをあげたのを皮切りに32分、35分、39分と連続して加点、後半だけで4トライ3ゴールを挙げ、終わってみれば41-7のスコアで勝利、勝ち点を28とし、最終節に期待をつないだ。
|
|
|
|
|
|
|
安藤ヘッドコーチ(左)、高主将
|
◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ 「集中力の差が敗因か、後半のトライを取った後、ゲームコントロールができず、IBMのペースにならなかった。試合は残り1つとなり、厳しい状況(降格を意識して)である。ラスト1つの試合を、自分たちのゲーム、自分たちのラグビーを悔いのないようにしたい。そのためにもこの一週間を大切にしたい」
──後半の展開について?
「後半すぐに8点差となり、しかも近鉄は一人少ない状況が5分間あった。この間の得点チャンスを単純ミスで有効に使えなかった。つけ込むべきところにつけ込むことができず、近鉄にターンオーバーを許すなど、後半の初めにやられてしまったことは、IBMの精神的なダメージとなってしまった。それがなければ(後半の)展開は違ったものになったと思う」
──近鉄は下位から上がってきたチーム、という油断はなかったか?
「シーズン初めから近鉄は力を上げてきたことは意識していたので、今日は力のあるチームとして試合に臨み、勝つつもりで戦ったが(プラン)を生かすことができなかった」
○高忠伸主将
「前後半のチャンスゾーンで得点が取れずに残念だ、今は放心状態でうまく話せない。次のゲームの準備をしていきたい」
|
|
|
|
|
|
|
スローン ヘッドコーチ(左)、トンプソン主将
|
◎近鉄ライナーズ
○ピーター・スローン ヘッドコーチ 「今日の試合は良い形で終わったと思う。良いところは良く悪いところもあったが最後は強く試合をやってくれたので5ポイントを取ることができた。最終的には(リーグ順位)よい位置にいけるだろう」
──近鉄にとって後半ボールをよくバックスへ展開することができたが、近鉄にとって良いラグビーなのか?
「そのとおりです。後半はバックアッププレーができたことで、セットプレーも安定していたが、前半は、周りを意識したプレーをすることができなかった。前半のように個人プレーが出てくるとまわすことは難しくなる」
──残留が確定したが、目標は達成できたか?
「今は満足している。次のゲームまで6日間あるので、今日は試合の勝利にエンジョイして、明日からは集中し直してやっていきたい。今日のように来週も勝てれば良いと思っている。そうすれば会社やチームにとっても喜ばしいことだ」
○ルーク・トンプソン主将
「今日は集まってくれたファンに素晴しいラグビーを見せようと思った。部員は40名で試合に出られないチームメイトにも素晴しいラグビーを見せようと思ってプレーをした。時には、きれいなラグビーではなかったが、最終的には良いラグビーができた」
──昨年までのチームとの違いは、日本選手権へのチャンスが今後あるが意気込みは?
「選手はあまり変わっていない。チームを信じることから始めた。何よりも良いコーチがいてくれることだ(笑)」
|