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日本IBMビッグブルー 20-47 トヨタ自動車ヴェルブリッツ
(week11/2009年1月3日 at東京・秩父宮ラグビー場)
IBMのキックオフで始まった試合。前半5分トヨタのパスミスからタッチをわったボール、10m付近よりIBMが一瞬のスキをついてクイックスローインし、FB高忠伸が40mを走りきってトライ(G成功7-0)。その後、トヨタがIBM陣に攻め込むも、IBMのディフェンス堅く継続攻撃を許さない。
15分にはIBMが敵陣10mでペナルティを得て、PGを選択し成功10-0とリードを広げた。前半はクイックネスにおいてIBMがリードし、山中、高のパントが冴え、地域的挽回も強いが、セットプレーではさすがにトヨタも強く、LOは確実に支配していた。
24分、パスを受けたトヨタ久住がハーフウェイライン付近から50m疾走。二人を振りきって左隅にトライ(G失敗10-5)。31分ターンオーバーよりIBM SH山中が抜け出て22mよりハーフウェイまで。そのパスを受けたWTB勝俣が走りきりトライ、G成功(17-5)。37分ハーフウェイ付近のペナルティでIBMはゴール選択するが失敗、IBMリードの17-5で試合を折り返す。
後半、先手を取ったのはトヨタ。8分のIBM陣ゴール前のラインアウトからモール形成、そのまま押しこみトライ(G成功17-12)。IBMも11分にペナルティゴールを選択し、引き離しにかかろうとする(20-12)。
しかし、リーグ順位が上位のトヨタが徐々に力を発揮。18分には22mライン付近でハーフからのパスを直接受けたFB正面が左隅に飛び込みトライ。さらに続く20分、正面がハーフウェイから右に大きくスワーブを切り、ビッグゲイン。22mでフォローしてきた14番セコベにパスしてポスト下にトライ。20-26と逆転に成功。その後も、セコベと交替したライダーの個人技による2本のトライを重ね、終了直前には有田が駄目押しのトライを取り、20-47でノーサイド。
前半は風上を生かしたIBMが健闘したが、終了してみれば後半に42点をあげたトヨタに軍配が上がる結果となった。マン・オブ・ザ・マッチは正面選手が獲得した。
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安藤ヘッドコーチ(右)、高主将
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◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ 「年が明けて、勝ってよい年を迎えたかったが、結果的にこういう形になり、残念です。敗戦の中で得るものがありました。特に前半は良かったと思います。残り3試合を勝つための準備をしてきて2週間、一人ひとりがポジティブにやってきたので、率直に悔しいです。後半はトヨタさんに自分たちのラグビーをやらせてもらえませんでした。単純に力で負けたと見ています。ラスト2試合、本気にできることを一つ一つやっていくだけです。負けは残念でしたが、ポジティブに受けとめていきます」
──良かった点と反省点は。
「個人が役割を知って、考えてどうチームに反映するかがテーマです。それを選手が良く理解して素直に取り組み、献身的にプレーしたのが前半です。選手一人ひとりのパフォーマンスがクオリティにつながったと思います。まだまだ後半の戦いを見ると反省点がありますので、もう一つ整理して臨みます」
○高忠伸主将
「この2週間、チームの一体感を大事に過ごしてきましたし、前半は特にそういうものが見せられたと思います。後半はトヨタさんが前に出たというより、うちが一歩引いて流れが変わってしまいました。トヨタさんは15人がしっかりポリシーを守っていたので、最後の点差につながったと思います。雰囲気が良くなってきたので、残り2試合、頑張りたいと思います。上を向いていきます」
──どこが良くなかったのか。
「まず、パワーの面でダメージが来て、足が止まってスピードで行かれてしまいました。一歩引いたと思います。もっとチャレンジしなくては。まずは、パワーのところ、要所要所でパワー勝負で負けないことです。いろいろな要因がありますが、メンタルもフィットネスも超越しないと上のチームには勝てないと思います」
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石井監督(右)、麻田主将
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◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督 「IBMさんの気迫で開始早々に圧倒され、受けてしまったのが問題です。後半はしっかり自分たちの持ち味を見せて、プレッシャーをかけ続けられたのがこの結果につながったと思います。次戦の三洋戦はこの戦い方では難しいです。修正して臨みたいと思います」
──ハーフタイムの指示は?
「ボールを持ち込んだ人が、しっかりプレゼンする、相手にパスをするという基本的なことです。今週は練習の中で声を荒げる選手もいるなど、締まってきました。前半は動き出しが遅かったので、ほんの少しのところですが後半は改善され、IBMさんのリアクションが遅れ、やろうとしたことができたのだと思います。気持ちが入ってきたと思います」
──黒宮選手のスタンドオフは?
「FBのポジションのできる選手が怪我から戻ってきていないのが大きいです。その中で正面のFBが出てきました」
○麻田一平主将 「改めて今日の試合で、ラグビーは気持ちの面が大きなスポーツであると感じました。前半は受けてしまって、ハーフタイムでやるしかない、と言って修正して、後半の結果につながりました。トヨタのイメージするアタックを創れなかったので、反省点をしっかり修正して臨みます」
──ハーフタイムでは?
「本当に気持ちの部分が、前半できなかったので、後半40分に80分ぶん走ろうと。前へ前へゲインしてボールを動かすことができました。そういうラグビーが好きですし、やっていても見ていても楽しいと思います」
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