Week 10(10節)
第10節を迎える、ジャパンラグビー トップリーグ2008-2009。年内最後の開催となる今週末は、全国6会場で7試合が組まれている。
今節の注目カードの一つにあげられるのは、12月21日(日)に東京・秩父宮ラグビー場で行われるサントリーサンゴリアス対NECグリーンロケッツの試合だろう。共に7勝2敗で並ぶもの同士の対戦となった。サントリーは、SHグレーガンを中心に前半手堅く試合を進め、後半SH成田を投入し一気にペースアップを図り相手を突き放している。SO曽我部らの、視野も広く若い選手を乗せたら怖い。対するNECは、ベースのディフェンスに磨きがかかっている印象。サウカワ、ラトゥ、箕内が絡む第3列は脅威。ディフェンス局面での集中力が鍵を握りそうだ。
同日兵庫・ホームズスタジアムで行われる神戸製鋼コベルコスティーラーズ対三洋電機ワイルドナイツにも注目したい。前節、東芝の連勝をストップして勢いに乗る神戸製鋼は、ベテランNo.8伊藤、CTB元木、WTB大畑と苦しい場面で仕事ができる選手たちがいるのは心強い。SH後藤、SO菊池のHB団でリズムを作りたい。対する三洋電機は、相変わらず好調をキープ。全勝街道をひた走る。前節、横河武蔵野戦では浮き足立つ場面も見られたが、最後はCTB榎本主将がきっちり締めてボーナスポイントを獲得するのは流石。前半から主導権を握って行きたいところ。
その他の5試合も見逃せない試合ばかり。12月20日(土)静岡・ヤマハスタジアムでは、ヤマハ発動機ジュビロ対日本IBMビッグブルーの試合が行われる。ホームで年内最終戦を行うヤマハ発動機は地元ファンと勝利を祝いたいところ。SO大田尾選手が復帰したことでグラウンドを大きく使ったアタックができる。FB五郎丸選手のスケールの大きな走りに注目だ。対する日本IBMは、FB高主将が獅子奮迅の活躍を見せているだけにチーム全員で何としてでも勝利の二文字を掴み取りたい。SOハーカス、No.8フィリピーネ選手を中心に崩して行きたい。
同日、徳島・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでは、近鉄ライナーズ対トヨタ自動車ヴェルブリッツの試合が行われる。攻撃の核として活躍していたWTB角濱を三週間の出場停止で欠く近鉄だが、前節終盤で見せたようなチーム一体となった攻撃で好機を見出したい。対するトヨタ自動車は、No.8菊谷、LO北川らを擁すFWを中心に前に出たい。FB正面の相手を翻弄する切れ味鋭いステップは大きな武器だ。両チームのFWの出来が試合の鍵を握りそうだ。
12月21日(日)福岡・レベルファイブスタジアムでは、コカ・コーラウエストレッドスパークス対横河武蔵野アトラスターズ、九州電力キューデンヴォルテクス対福岡サニックスブルースの2試合が行われる。第1試合に登場するコカ・コーラウエストは、竹内・淵上のHB団で前半から試合を優位に進めて行き、チームを勢いに乗せるWTB築城にボールを集めたい。対する横河武蔵野は、厳しい試合が続く中でも着実に成長の跡を残している。前節の三洋電機戦で見せた激しいディフェンスができれば十分勝機はある。
第2試合は、九州ダービー。九州電力は、なかなか勝利に結び付けられないもどかしい試合が続いている。それでもCTBグレイ、FB今村らを中心にピンチの芽を摘み、得点に結び付けたい。対する福岡サニックスも前半戦で見せた好調を取り戻しつつある。SO小野のゲームメイクも安定してきた。九州ダービーを制し波に乗りたい。
千葉・フクダ電子アリーナでは、クボタスピアーズ対東芝ブレイブルーパスが対戦する。スーパーブーツSOドゥラームの正確無比なキックで勝利を手繰り寄せるクボタスピアーズは、FWの仕事量が増え安定した戦いができるようになった。この試合に勝ち、上位を驚かせたいところ。対する東芝は、前節反則で自滅してしまった感がある。自慢の攻撃力も鳴りを潜めてしまった。WTBロアマヌ、廣瀬主将らを中心に巻き返しを図る。
年内最後の試合を白星で締め括りたい気持ちは全チーム同じ。今節も激しい試合が繰り返される。ぜひともスタジアムで選手たちの熱い思いを感じてください。