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5節 マッチ&会見リポート(近鉄 27-37 神戸製鋼)
C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
近鉄ライナーズ 27-37 神戸製鋼コベルコスティーラーズ
(week5/2008年10月19日 at大阪・近鉄花園ラグビー場)
前節、近鉄は東芝を相手に善戦したものの追いつくことができず、2勝2敗と星が並び、勝点12で神戸製鋼を迎えることとなった。同じく神戸製鋼もサニックスにDGを決められ、その後、逆転することができずに3勝1敗、勝点13で、今シーズン好調の近鉄との阪神ダービーとなった。
近鉄は、SOに今シーズン加入のヒルゲンドルフを先発に用い、重光をリザーブにする布陣で神戸製鋼に挑むことに。神戸製鋼は、ベテランの小泉、伊藤、元木を先発メンバーに起用し、チームの立て直しを図る。
試合は、前半から神戸製鋼ペースで点数が動き、3分NO8マパカイトロがゴール前のスクラムから持ち出しトライ、また7分、17分にはいずれもラックからのBK展開で右WTBホラが立て続けにトライし一方的な展開(0-19)で、近鉄ファンにとってはつまらない試合になるかという雰囲気がスタンド内に漂いだした。
暫くのこう着状態が続いた後、近鉄は26分セットプレーのラインアウトから、BK展開、ループプレーでSOヒルゲンドルフがトライ、29分には、自陣10mLラインアウトからSOヒルゲンドルフのキックパスを左WTB四宮がキャッチし、イエロメ、重光(20分右WTB角濱負傷交代)につなぎトライを挙げると花園ラグビー場は近鉄ファンの声援で騒然となり始め、36分にはラックからSH金がまたもやキックパスでSOヒルゲンドルフ、FB坂本とつなぎトライを挙げ17-19とするとスタンド内は割れんばかりの大声援となり前半を終えた。
ハーフタイムも終わりようやく冷静さが戻った後半、先手を取ったのは神戸製鋼で、いずれも組織的に地域を進めた後にラックからの素早い球出しで4分には左LO林、8分FBデルポートがトライを挙げ17-31と近鉄を突き放しにかかる。近鉄もファンの声援をバックに、12分には前半にも見せた、セットプレーのラインアウトからのBK攻撃で左CTBイエロメがトライを返し24-31と勝負への執念を見せる。その後一進一退の攻防が繰り広げられるなか、神戸製鋼が29分にFBデルポートのPGで24-34と突き放しにかかるが、近鉄も36分、重光のPGで27-34と食い下がりスタンドはますます盛り上がりを示す。しかし、神戸製鋼が38分に飛び道具のDGを右WTBホラが決め、阪神ダービーは神戸製鋼が制した。近鉄ファンも神戸製鋼ファンも手に汗握る力と技の勝負に十分に満足を得たゲームであった。
なお、マン・オブ・ザ・マッチには、最後のDGも決めた神戸製鋼のピエーレ・ホラが選ばれ、神戸製鋼は勝点を18としリーグ優勝を伺える位置につけた。近鉄も敗れはしたものの十分に実力を発揮し、勝点1を加え13としトップリーグでも戦えるチームに成長した。
スローン ヘッドコーチ(左)、トンプソン主将
◎近鉄ライナーズ
○ピーター・スローン ヘッドコーチ
「結果については残念だ、過去3ゲームとも良いスタートができなかった。今日も最初の10分に点を取られている。もっとできたはずだ」
──今日のゲームプランとヒルゲンドルフ選手の起用は?
「今日のゲームがイメージどおりに行ったかは改めて考えてみる。彼のような若い選手には経験をさせたかった。前半10分に19点取られたこと、ボーナス点が取れなかったことが残念だった。トップリーグに加入して、競争力を付けていかなければならないと思っている。しかし最後のキック(DG)にはがっかりした」
──近鉄はスロースタートに思えるが原因は?
「ラインアウトでのミスような小さなことから来ることや、今新しいことにも取り組んでいることもあり、最初うまくいかない。(スロースタートは)これから改善しなければいけないと思っている」
○ルーク・トンプソン主将
「(今日)我々はもっと良いゲームができたはずだ、このような試合は勝てたと思う」
平尾GM兼総監督(左)、後藤主将
◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二ジェネラルマネージャー兼総監督
「今日は我々にとって重要なゲームと位置づけていた。選手はここまで良くやってくれた。前節の思わぬ敗戦のことは、選手は良く受け止めてくれアタッキングなラグビーを(プレー)してくれた。今日はこのシーズンにとって貴重なゲーム(1勝)でした。5点(ボーナス点)取れてよかった」
○後藤翔太主将
「近鉄は強かった。何とか勝てて良かった。先週の負けを受けて、メンバー全員、いやチーム全員が協力をして一週間準備をしてきたこともあり(良い)結果が出せた。これが続けられるように今後も頑張りたい」
2008年10月21日
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