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4節 マッチ&会見リポート(横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機)

横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機   横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機   横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機
マッチリポート
横河武蔵野アトラスターズ 29-55 ヤマハ発動機ジュビロ
(week4/2008年10月13日 at東京・秩父宮ラグビー場)

今日の秩父宮ラグビー場は体育の日らしく天気に恵まれた、しかしながら日差しが強く気温も上がり、会場の自動販売機の冷たい飲料は売り切れ、選手にとっては少々厳しいコンディションだったかもしれない。
第3節を終えて最下位の横河武蔵野アトラスターズと、1勝2敗のヤマハ発動機ジュビロ、順位だけ見るとあまり差はないが、トップリーグでの経験値、昨年までの戦績、チームメンバーからすれば、実力に差のある対戦と思われた。
前半、試合はほとんど横河陣内で進められた。前半2分、14分、19分、35分、38分とヤマハはボールをつなぎトライを重ね、横河は得点することができないまま前半を終えた。横河は所々でハードタックルが気持ちよく決まるが、全体的にディフェンスが甘く、また自らのミスで相手にチャンスを与えてしまった。

前半終えて0-31とヤマハが大きくリード、前半でここまで差がついてしまうと大抵後半はもっと差がつくもの、押されている方はどんどん消耗して防戦一方となりがちである。
しかし後半最初のトライは横河だった、ヤマハ陣内で相手の反則で得たボールをタックルされてもしっかり繋ぎ、No8のラディキ・サモが反撃のトライ。
これで波に乗りたい横河だったが、なんとその1分後にはあれよあれよという間にヤマハがトライを取り返す、7-38となり点差は縮まらない。

しかしやられっぱなしだった前半と違い横河はここでもトライを追加、外人選手が突破し、バックス選手は捕まっても前に一歩でも出る気迫を見せ、後半6分から出場のフィフィタも活躍を見せゲームの流れを変える。反対にヤマハは前半のリードで気が緩んでしまったのか、相手のミスで得たせっかくのボールもミスで攻撃しきれない。横河はやはり途中から入ってきた22番の笠原が大活躍、チーム全体も勢いに乗り3分に1本のペースで3連続トライ、24-38と追い上げる。
しかしその後はヤマハが2トライを返し、後半30分以降に両チームとも1トライずつ追加、最終的に29-55でヤマハが逃げ切る結果となった。

後半だけ見ると29-24で横河が得点では勝っている、前半あれだけやられても選手は後半もまだ攻撃力があり、また前半よりも気迫が見えた。前半からこの調子だったら違う結果だったかもしれないとも思うが、ここで勝てるか勝てないかがやはり実力の違い。
トップリーグ初昇格チームとはいえ大差ばかりの試合は応援している方も選手も辛い。だが今季は大方の予想とは異なる試合結果もすでにいくつかあるので、今日の横河のように手ごたえや見せ場のある試合であれば「次はもしかしたら」という気持ちをファンも持つことができる。
ヤマハは相変わらずボールを回してよく走るが、この後上位チーム相手にどれだけ取れるのか、またディフェンスは通用するのか、勝ったものの残念ながら不安要素も多く見られる試合だった。

会見リポート
横河武蔵野アトラスターズ
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン

◎横河武蔵野アトラスターズ
○レオ・ラファイアリ ヘッドコーチ
「前半は非常に悪い立ち上がりで、後半は5トライ獲ることができて良かったが、結果的にはヤマハさんに9トライ獲られて追いつかず、ラグビーは後半の40分だけではダメで、80分走らなくてはということを痛感させられたゲームでした」

──笠原選手は?
「ベンチスタートはシオネが入ったことで、西選手を先にWTBとして出しましたが、非常に良い出来で良かったと思います。もちろん、スターターとしても考えています」

──ハーフタイムの指示は?
「40分、ラグビーしなかったと。後半は自分たちを信じてトップリーグチームと戦う証明をしてみせろと言いました。試合の密度、運動量をもう少しステップアップする必要があります」

○佐藤幸士キャプテン
「本日は勝ちにいくと、3敗してブレイク期間に気持ちを新たにして臨みました。立ち上がり、1対1のディフェンスがうまくいかず、決して気持ちが入っていなかったわけではないが、タックルを外されて、微妙に食い違ってしまいました。後半は藤山や笠原がペネトレーターとして、ラインブレイクしてくれて、アトラスターズのアタックを出せたと思います」

──3週間、モチベーションを維持するのは?
「特にモチベーションが下がっていたわけではなく、サニックス戦で7点差で敗れ、非常に悔しい思いが選手の中にありました。FWとBKのオーガナイゼーション、つまり連携がプアだったということで、3次攻撃以後の練習をやってきました。3次くらいまではスタンドオフからコールがあるのですが、4次、5次以降のオプションを練習し、今日は連続攻撃ができて、チームとして前進していると思います」

──ハーフタイムでは。
「このシーズンはすべてのゲームにおいて俺たちはチャレンジャーなんだと。後半の勝ちを次のトヨタ戦につなげたいと思います」

横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機   横河武蔵野 29-55 ヤマハ発動機
ヤマハ発動機ジュビロ
ソトゥトゥ バックスコーチ(右)、山村キャプテン
ソトゥトゥ バックスコーチ(右)、山村キャプテン

◎ヤマハ発動機ジュビロ
○ワイサキ・ソトゥトゥ バックスコーチ
「この数週間、本当につらかったが、基本に戻ろうと、ハードできつい練習をしてきました。その分、ゲームはエンジョイしようと送り出しました」

──春の試合と比べて。
「春は外国人がいなかったので、フィジカルの面が違うと思います。彼らがよくボールを動かしてくれました」

──監督がいない間は。
「練習をオーガナイズするのに、どう落とし込んでいくのか、エキサイティングでありながら、試合まで疲れを残させないようにするのは、初めての経験で難しかったです」

○山村亮キャプテン
「まず、今日はヤマハは稼働日であるにもかかわらず、磐田から多くのファンに来ていただきありがたく思っています。前半は自分たちのラグビーができましたが、後半は最初のプレーが軽くなり、トライを多く獲られたのは反省点です。これを次につなげたいと思います」

──反省点をくわしく。
「簡単に獲れるというイメージがあってフィジカルな面が軽くなったかと思います。試合は80分あるので、最後の最後まで集中することが大事です。ワンプレー、ワンプレーで声をかけるなど地道にやっていきます」

──監督のいない3週間、キャプテンとして?
「ヤマハの強みはやはりディフェンスだと。監督不在の危機感を一人ひとり感じて、意識高く良い練習ができましたので、(キャプテンとしての)不安はなかったです。みんなも分かってくれていて、モチベーションが高かったと思います」




2008年10月14日

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