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1節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 20-10 NEC)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ 20-10 NECグリーンロケッツ
(week1/2008年9月6日 at大阪・長居スタジアム)
神戸は、前半だけで反則数が13に及び、自陣ゴール前に釘付けとなり反撃の糸口を見出せない。そのような状態の中で、29分、35分と立て続けにシンビンを受け、13人でゲームを行う状況が前半の終了間際まで続いた。しかし、持ち前のディフェンス力で前半をしのぎきった。一方のNECも再三PGを狙う機会を得るもPGを狙わず、またFWに固執してゴール前5mのスクラムからプッシュオーバートライを狙う攻撃でも得点を得ることはできなかった。
後半、神戸は、戦術を切り替え、FW付近での密集から離れることでスペースを有効に使い、4分に今季新規加入のFBデルポートのPGで先制した。
以降16分には、HO松原、21分には右WTB大畑が、それぞれNECのパスをインターセプトし、いずれも50m以上独走しトライを上げ、17-0とNECを引き離し、神戸は勝利をほぼ手中に収めた。しかしNECも前年度の雪辱を期すべく27分にPG、31分にトライとゴールを決め、勝利へのこだわりを見せるが、37分に神戸FBデルポートがPGで止めを刺し(20-10)今シーズンの開幕を白星で飾り、勝ち点4を得た。
マン・オブ・ザ・マッチは、攻守に活躍したデルポート選手であった。
C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
細谷監督(左)、熊谷主将
◎NECグリーンロケッツ
○細谷直監督
「昨年の借りを返さなくてはいけないゲームだったが、残念だ」
──PGチャンスに狙わなかったことについて。
「NOT 10mを狙ったアタックだったが、結実しなかったことで、前半のゲームマネジメントに微妙な狂いが生じた。神戸製鋼のFW2人がたて続けにシンビン処分になったことで、FW勝負を挑んだ結果だったが、判断ミスではない。あそこで取りきれなかったことがすべてであり、後半すべて裏目となってしまった。次節以降、この敗戦を引きずらないようにしたい」
──ハーフタイムでの入替は考えなかったのか。
「前半の動きが悪くなかったので、入替はまったく考えなかった」
○熊谷皇紀主将
「昨年のトップリーグ緒戦での敗戦を踏まえ、神戸製鋼をターゲットにして、プランを組み立ててきたが、気負いすぎた結果なのか、結局前半のチャンスでトライを取りきれなかった。ともあれ、気落ちはしていないし、次節を見据えて、下を向かずに臨みたい」
──なぜ取りきれなかったのか?
○細谷監督
「状況をみるビジョンがなかった。ハーフ団や広い視野の持てないBKの判断の甘さが、得点に繋がらなかった」
○熊谷主将
「シンビンで一気に有利な状況になり、一種の興奮状態に陥った。有利な状況でトライを取らねばと、逆にプレッシャーになり、焦ってしまった」
平尾GM兼総監督(左)、後藤主将
◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二ジェネラルマネージャー兼総監督
「緒戦であること、対戦相手がNECであること、様々な意味からも価値ある一勝だった。最高の出来のディフェンスで凌いだ。昨年と同じ一勝でも、内容は今年の方が良かった。昨年のゲームと比較して、レヴェルは確実に上がっている。
昨シーズンは、今日のような辛抱の必要なゲームをことごとく落としてきただけに、私自身いいゲームだったと思う。辛抱の末に主導権を握った、観戦していて燃えるゲームだったよ。今日を最低限のゲームとして底固めしてほしい」
○後藤翔太主将
「HB団は、結果的に途中交替となったが、ゲームに影響なかったということが、レベルアップの証である。今日の勝利は、プレーヤーはもちろん、スタッフや応援いただいたファンの方々の力が結集した一勝だと思う」
──ノースコアの前半、圧倒されていたのでは?
○後藤主将
「前半、一時ではあったが、13人の状況で守りきったことは、疲れたものの自信になった。気力だけが支えだった。むしろ15人に戻った時に緊張感を失うことのほうが怖かった」
──開幕直前の東芝ブレイブルーパス戦の惨敗と今日のゲームを比較して。
○平尾GM兼総監督
「東芝戦はプレーヤーのかみ合せが悪かっただけ。今日はディフェンスに気迫が感じられた。ゲームの入りから内容が良かった」
──大畑のトライについて。
○後藤翔太主将
「大畑に限らず、いいディフェンスができたことが今日の収穫。大畑も外へ追い込むディフェンスを献身的にしていたし、両アキレス腱断絶から再起を果たした。その意味ですごいプレーヤーだ」
○後藤主将
「大介さんは頼りになる存在。チームにとってかけがえの無い存在であることはもちろん、体を張ってディフェンスしてくれたことが勇気をくれた」
2008年9月12日
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