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トヨタ自動車ヴェルブリッツ 3-34 東芝ブレイブルーパス
(week1/2008年9月6日 at愛知・瑞穂公園ラグビー場)
東海地区・瑞穂で、昨年3位のトヨタ自動車ヴェルブリッツと4位東芝ブレイブルーパスという好カードの開幕戦。ナイターのカクテル光線の中、7,220人の観衆を集め、名古屋らしく蒸し暑い夕刻のキックオフ。
序盤、新ルールからか大きなキックの応酬もつかの間、開始3分に東芝がラックの連取からHB団が素早い展開を見せ、最後は15番吉田(大)が右中間にトライ。10番デイビッド・ヒルのゴールも決まり7点を先制。その後も東芝がボール際の攻防で勝り、両ウィングの好走等で優位に試合を進める。前半10分には、東芝の素早いアタックにトヨタがたまらずペナルティ。PKが決まり、10-0となる。前半19分には、東芝が敵陣22m付近ラインアウトより左に展開。ラックを連取し、最後は11番クリスチャン・ロマアヌが左隅にトライ。デイビッド・ヒルのゴールも決まり17-0とリードを広げる。前半26分トヨタもPKを決め3点を返し17-3とするが、東芝がリズム良く素早いラックからのアタックを再三見せる。またディフェンスも出足が良く、トヨタのアタックも単発に終わる。前半終了間際には、トヨタのキックを素早くアタックに切り替え、連続攻撃でトヨタゴールに迫ると最後は9番吉田(朋)がゴール中央に飛び込み、24-3で前半を終了する。
後半になっても前半同様、東芝の勢いは衰えない。11番、14番の両ウィングの快走にトヨタファンで埋まるトヨタサイドのスタンドより悲鳴に近い声が再三あがる。トヨタも前半を修正しラックサイドのアタックからBKが好走を見せるが、ノッコン等でトライチャンスを潰す。10番正面健司のDGもポールに当たりスコアに至らない。後半36分には11番クリスチャン・ロマアヌがトライを決め、東芝が34-3で開幕戦を勝利で飾った。
新ルールでの初めての公式戦。FWにこだわらない素早い展開ラグビーでよりスリリングになった。またキックの攻防が多くなったが、キックでとぎれない気の抜けないゲームで楽しめた。マン・オブ・ザ・マッチには、攻守に活躍した東芝6番スティーブン・ベイツが選ばれた。(大久保 誠)
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石井監督(左)、麻田主将
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◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督 「東芝のブレイクダウンの激しさに対応できなかった。特に前半20分が悪すぎる。反省点を今後しっかり修正していきたい」
○麻田一平主将
「力対力の勝負で相手が上。完全に力負け。空いているスペースにうまくボールを運べなかった。今日の敗戦でよい目標ができた。今後がんばっていきたい」
──自分たちの力が発揮できなかった理由は?
○石井監督
「セットプレーから強い人間を走らせるラグビーを東芝にされ、それに対するディフェンスで前に出てボディバランスを崩すタックルができなかった」
──スタンドからトヨタに対するやじが飛んでいたが。
○石井監督
「身体をはるプレーができず、受けに回っていた。不甲斐なさに観客もフラストレーションを溜めてしまった。もう一度原点に戻りラグビーに取り組みたい」
○麻田主将
「プレーに熱さが足りない。自分自身、周囲にも熱さが感じられなかった。ひたむきにやり直す」
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瀬川監督(左)、廣瀬主将
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◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督
「大観衆の前でプレーができたことにまずは感謝したい。今年の目標はタイトル奪取。開幕のしかもトヨタ戦で勝ち点5が取れて最高。ジャージを新調しての初戦、良い門出になった」
○廣瀬俊朗主将
「昨日トップリーグが開幕し、昨日の様子からもラグビーへの注目度が高くなっている感じがしている。その中で開幕戦を勝てて良かった。さらに4トライで勝ち点5が取れて満足している」
──本日のゲームプランは?
○瀬川監督
「昨年度まではドライビングモールが得点源であったが、ルール変更に伴ってボールを動かすプランで練習を続けてきて、それを実践した。前半の最初は、開幕戦ということもありPGを狙い安全策をとった。前半に3トライ取れたのは大きかった。後半は、トヨタの強いディフェンスに得点ができなかったが、失点を抑えることができて良かった」
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