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2節 マッチ&会見リポート(NEC 47-19 横河武蔵野)

NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ   NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ   NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ   NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ
マッチリポート
NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ
(week2/2008年9月12日 at東京・秩父宮ラグビー場)

NEC 6トライ勝利なるも、課題残す
第1節で、NECは神戸製鋼に、横河は近鉄に、それぞれ敗戦しての2試合目となった。NECにとっては格下の横河にはスキのないゲームメークをして完勝しなければならない試合であり、横河にとっては昇格後、トップリーグでの上位チームとの初めての試合であり、実力差はあるとはいえ、今後、上位チームに対して、自らの力がどれだけ通用し、勝利のチャンスがどの程度あるのかを試す試合となった。

NECは前週の対神戸製鋼戦から、スターティングメンバーを7人も入れ替えて臨み、第2戦ではゲームメークを大きく変えようとする意図の見える布陣とした。
しかし、前半は、むしろ、横河がフィジー出身の元ワラビーズNo.8サモを軸としたオフロードパスからの攻撃と、NZ出身の若手SOベントレーの正確なキックによるゲームメークによりペースをつかみ、大健闘。NECは横河のアタックに対して受身となって試合ペースをつかめないまま、両チーム3PGずつの9-9で前半を終えた。

NECは後半、SHを西田から辻に替えるなど、大幅なメンバー交替が功を奏し、次第にボールが動き出し、一方、横河は前半にはいい集中力で好ディフェンスができていたが、体力的にも疲れが出てきたためか、ディフェンスでのほころびが多くなった。NECはWTB窪田、SO安藤、FBファン・デル・ヴェストハイゼン、CTBロコツイ、FL箕内、FLニリ・ラトウと、後半だけで合計6トライをとり、試合を決めた。しかしながら、ロスタイムに入ってから、横河はペナルティからFW・バックスでボールをよくつないだしつこい攻撃で、最後にLO小堀がトライ(ゴール成功)をとり、一矢を報い、ノーサイドとなった。
NEC47-19横河。

横河にとっては、後半はディフェンスが悪く完敗となったが、前半の善戦と、最後のナイストライにより、今後の試合での可能性を見出せたゲームとなった。これに対し、NECにとっては、大勝はしたものの、前半では受けに回ったときのトライを取れない得点力の低さ、試合最後にはディフェンスの甘さと、今後の上位チームとの対戦までに、改善すべき課題がはっきりした結果となった。(正野雄一郎)

会見リポート
横河武蔵野アトラスターズ
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン
ラファイアリ ヘッドコーチ(右)、佐藤キャプテン

◎横河武蔵野アトラスターズ
○レオ・ラファイアリ ヘッドコーチ
「結果は出なかったが、競った試合をしてくれたのは良かったと思います。勝ちたいと臨んでいますがラグビーは80分の戦いで、40分はうまくいったが、後の40分はうまくいかなかった試合でした」

──技術的に成功した部分は?
「満足した部分はディフェンスです。この試合のディフェンスは詰めることが課題でしたが、前半、何回かロケッツを止めることができました。全体としてはそんなにうまくいっていないし、ターンオーバーも15回ほどあったのですが、競った試合ができたので、もっと上がってくればさらに良い試合ができると思います」

──NECがSHを替えたが?
「うちのチームにはいくつかの課題があって、うまく試合をするとともに、その中で選手に成長してもらわなくてはなりません。このくらいのハイレベルの試合を経験していない選手が多いので、経験を積めば、今日の後半よりももっと良いゲームができると思います。今日はNECさんのSHが攻撃的な選手に替わったことに対応できませんでした。どんな対応をすれば良かったのか、ビデオを見て考えたいと思います」

○佐藤幸士キャプテン
「今日の試合は、近鉄戦で出た課題の1対1のタックルがテーマでした。ハードタックルで一発で仕留めるディフェンスを目指しましたが、前半は食らいついていくことができて良かったです。80分の集中力を次の課題としたいと思います」

──ダメージは?
「後半最初の1分でトライを獲られたので、後半の最初の10分を課題にしたいです。フィジカルもメンタルも特にダメージはなかったが、どちらかといえば集中力が課題です。今日は途中で折れてしまったところがありました」

──どうして前半のラグビーが続かなかったのか?
「まず、競っているゲームで簡単にトライを獲られるのは最悪です。一人ひとりが、まず自分の仕事をすることが重要です。今日は1本獲られて、またすぐ獲られたのが、だらだらと獲られ続けた原因です」


NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ   NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ   NECグリーンロケッツ 47-19 横河武蔵野アトラスターズ
NECグリーンロケッツ
細谷監督(右)、熊谷キャプテン
細谷監督(右)、熊谷キャプテン

◎NECグリーンロケッツ
○細谷直監督
「我々としての納得がいかないラグビーでした。本来のラグビーをお見せできず、悔しさと情けなさを感じています。我々は横綱でもチャンピオンでもないのに横河さんのチャレンジを受けてしまいました。今日は、今シーズンの方向性を示す重要なゲームと位置づけていたのですが、前半に我々のチャレンジ精神を出せなかったのが最大の反省点です。ディフェンス面ではオーバーラップできているのに前へ仕掛けず受けるタックルでゲインされ、ちょこちょこ前進されるというパターンでした。これが格上のチームなら完全にやられていました。ハーフタイムにNECらしいボールを動かすゲームをしようと指示しました。最後に獲られた1本も大きく、あれで、後半のうちの良さが半分になってしまいました」

──メンバーは。
「このメンバーも考えていたメンバーです。日高や臼井が伸びてきて、2年後、3年後を見据えた成長を期待しての起用です。SHを辻に替えたのは私の判断で、FWがここでほしいというタイミングで球を出せる選手ですから。前半はちょっとタイミングのズレがあったので」

──ハーフタイムの指示は?
「ディフェンスを絶対待つなということです。どんどん仕掛ければ、相手は圧力を感じてミスするということです。辻にはとにかくボールを動かしてくれと、若干持ち出して、後ろから走りこんで来る選手をチョイスするよう指示しました」

──ペナルティキックを選択したのは?
「この間の試合ではトライがほしかったということもあったので、狙わずに回しましたが、この試合はしっかりしたプランで、キックを選択したのはセオリーどおりで正しかったと思います」

──今シーズン、モールを仕掛けるのはNECだけだが?
「プラットフォームがしっかりしていれば基本的にモールを押すべきだと思います。ある程度こだわりを持っています」

○熊谷皇紀キャプテン
「ブレイクダウンで横河さんのプレッシャーを受け、ゲームプランとバランスが崩れたディフェンスになってしまいました。最後に1本獲られたのは、納得できないというか、自分たちの足りないところを痛感しています」

──ハーフタイムでは?
「二人目以降の選手が立って絡むところ、仕事して速くボールを動かそうと言いました」

──(前半まで)同点で不安は?
「正直、いやな感じもありましたが、後半、立て直せると信じていました」

──モールは?
「難しい部分はありますが、相手が引いてきても、こらえられればチャンスになり、得点源になると思います」

──勝ち点5は?
「今日は相手をなめずに、いつもどおり戦おうという考えでした。本来、ペナルティゴールを狙うべきところは狙おうということです。リードして、そのうち、トライを獲っていこうと、ためらいなくペナルティキックを選択しました」



2008年9月13日

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