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13節 会見リポート(ヤマハ 21-39 東芝)

鋭いステップから突破 マッコイド選手
鋭いステップから突破 マッコイド選手

写真提供:ヤマハ発動機(株) A.KUBO

ヤマハ発動機ジュビロ

堀川監督(右)、木曽キャプテン
堀川監督(右)、木曽キャプテン

ヤマハ発動機ジュビロ 21-39 東芝ブレイブルーパス(2月2日)

◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川隆延監督

「まず、一年間ヤマハ発動機ジュビロに対し熱い声援を送っていただいた、ヤマハファンや会社の方々、選手、スタッフ、組織をサポートしていただいた皆様に感謝しています。また、苦しい状況の中、キャプテンの木曽がしっかりとしたリーダーシップを取り、チームをまとめてくれました。結果的に、厳しい状況ではありますが、チームが大きく成長した部分はたくさんあります。
今日のゲームは勝つことができず残念な結果でしたが、ひとりひとりが責任を果たしたことで、ボールを大きく動かし、いい形でのトライも取れ、ヤマハらしいラグビーをお見せすることができたのではないか、と思います。その部分に関しては、選手たちに自信を持って次のシーズンへ繋げてもらいたいと思うし、チームとしても繋げるようにやっていきたいと思います」

○木曽一キャプテン
「まず、結果的に今シーズンの最終ゲームになってしまい、今日スタジアムへ来ていただいたファンの方々に申し訳ないという思いと、この場をお借りしまして、一年間応援してくださったサポーターの方々、選手を支えてくれた家族の皆様、そしてチーム運営に関わったスタッフの皆様にお礼を言いたいと思います。一年間、ありがとうございました。
ゲーム内容に関して、東芝と対戦することはまずフィジカルで負けないことでした。前半、少し受けた部分もあり先手先手といかれましたが、後半は自分達のラグビーが、ある程度できたかなと思います。ただ、今年のトップ4との差がいくつか出てしまったかな、という部分がありました。そこは、来年に向けていい宿題をいただいたと思いますので、また明日から身を引き締めやっていきたいです。ありがとうございました」

──最終結果を見て、誤算と感じたところは。
○堀川監督
「誤算というか課題は、セットピースの安定。ここがまだ足りなかったと思います」

──ここ何試合か、攻め続けているなかでミスが出る。
○木曽キャプテン
「相手のプレッシャーもあると思いますが、一番は、簡単なコミュニケーションができなかったり、自分たちのミスが原因だと思います。試合のために練習するといいますが、練習の中でBチームの激しいディフェンスのプレッシャーに対しても、いくつかミスが起こっていました。結果的に、それが試合にも出たと感じますので、大久保グラウンドの練習を、もっと精度を上げていかなければと。その部分にこだわりきれませんでした。ラスト3試合は、非常にプレッシャーを受けるチームとの対戦で、少なからずその影響もあるのか、とは思います」

──今年のトップ4との差は。
○木曽キャプテン
「ひとつは、セットプレーが不安定だったこと。自分自身は、ラインアウトに比べ、どちらかといえばスクラムが劣勢だったと思っています。セットプレーはラグビーのなかで大事なプレー。うちのバックスは能力の高い選手が多く、そこで狂うというのは、ヤマハの強みをいかせない。それは、フォワードの責任であり、フォワードリーダーとしての責任も感じています」
○堀川監督
「ヤマハのいいゲームというのは、いきたボールがバックスに出てゲインラインを切って、クイックボールで展開するというのが理想の形。やはり攻撃の起点となる場所の安定なしに、ヤマハのラグビーはできないと思います。そこの精度を上げること、強さを備えていくことが大切だと感じています」


力強いランを見せた東芝・廣瀬主将
力強いランを見せた東芝・廣瀬主将
東芝ブレイブルーパス

瀬川監督(右)、廣瀬キャプテン
瀬川監督(右)、廣瀬キャプテン


◎東芝ブレイブルーパス
○瀬川智広監督

「ヤマハのファン、東京からも東芝ファンと、たくさんのラグビーファンが来て応援していただいたこと、そのなかでラグビーをすることができ、大変嬉しく思い感謝しています。僕たちは、マイクロソフトカップに進出すること、これだけを目標にしてこの試合へ臨みました。廣瀬が言ったように、勝ち点5を取ることを優先にゲームプランを練りました。そういった意味で、結果は、嬉しく思っています」

○廣瀬俊朗キャプテン
「まず、ヤマハスタジアムという素晴らしい環境で試合ができたことに感謝しています。ラグビーのやりがいがあり、相手チームに不足はなかったです。東芝としては、4トライを取ってしっかり勝つことが大前提でしたので、前半のうちに4トライを取ってリードし、後半もできるだけスコアを重ねることができ、満足しています。そして2試合負けたなかでも今日、応援に来ていただいたファンの方には、本当に感謝しています。これ、一番に伝えたいことです。ありがとうございました」

──ここまで4敗したことについて。
○瀬川監督
「去年は、去年のチーム。今年は今年のチームというのがひとつで、それは対戦相手にもいえることです。すべてが去年から一緒だとは思っていません。それに合わせ、全チームが順位を競っているわけで、だからどうこうというのは、難しいと思います。ただ去年の東芝とあきらかに違うのは、失点が多いと言う部分で、そこがリズムを作りきれていない原因だと。我慢しなければいけないところ、勝負どころをしっかりとこれから修正していきたいと思います」

──後半、ペナルティゴール(PG)を狙った後、次はPGを狙える位置からトライを取りにいった。
○廣瀬キャプテン
「これからを考えた上で、東芝の強みを考え、どうしてもフォワードで取る、取りたいという思いを強く出したかったからです。もちろんPGも考えましたが、その時はフォワードにチャンスを与えました。その前のPGは、決めてセーフティの15点差になるので狙いました」

──しかし結果を言えば、そのプレーでは取りきれなかった。
○廣瀬キャプテン
「あの後、一連の流れで最終的にオトが取ってくれましたからね。取りきれなくても、攻める気持ちがあったからこそ、オトのトライに繋がったと思います。次のチャンスは、フォワードにしっかりとってもらいたいと思います」

──村田亙選手の引退について。
○瀬川監督
「こういう形で村田さんが引退を表明され、また最終的にお互いがマイクロソフトカップへ進むための大切な試合だったというのには、やはり縁を感じます。私にとって村田さんは、ものすごく影響のあった選手のひとりだと思っているし、私は7年も8年も前に引退しましたが、村田さんはラグビーを第一線で40歳まで続けてきた。そこは非常に敬意を払いたいです。ただ今回、亙さんにスポットが当たったなかで、引退セレモニーが行われましたが、東芝にも、この試合に負けたら引退する選手がいただろうし、ヤマハさんの中にも数名の選手やスタッフが去っていく、そう考えると複雑な思いがあった、と言うのが本音です」
○廣瀬キャプテン
「僕は、高校代表のフランス遠征の時、みんなでバイヨンヌへ行き、その時に村田さんを初めて見ました。日本人でプレーしているのはすごいという思いはあったのですが、その後直接話す機会はなくて。で、去年のセブンスの時に、村田さんがコーチをやられてて、2人でいろいろやったんですよ。村田さん、負けず嫌いじゃないですか。僕が一対一で勝ったりすると、次は本気でくるんです。いつまでも、若くて、あの年で情熱を持っているというのはすごく尊敬するし、最後の試合を一緒にプレーできて嬉しかったです」

──ほぼ出場を確実にしたマイクロソフトカップへ向けて修正点は。
○瀬川監督
「ディフェンスです。ほころびができてしまうことをひとつ直したいというのと、攻めで自分たちが用意してきたプランが、相手のディフェンスや自分たちのミスによって狂ってしまった時、もう一度基本に戻る、ということをやっていきたいと思います」
○廣瀬キャプテン
「21点取られたこともあり、やはりディフェンスです。後は、ここ2試合ぐらいの反省点ですが、後半のゲームマネージメントを次こそは修正して、フォワードを楽にさせてやりたいと思います」

試合後、ジャージを交換した村田選手とジュビロ磐田の中山選手
試合後、ジャージを交換した村田選手とジュビロ磐田の中山選手


2008年2月3日

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