トップリーグも終盤を迎え、4位以内を目指すトヨタ、入れ替え戦を避けたいコカ・コーラウエスト、ともに非常に重要な試合だった。
地元、豊田スタジアムでの初トップリーグ。トヨタは、多くの応援のもと開始5分、敵陣10mライン上PKを見事に決め先制した。その後、キックを有効に使い相手のミスにつけ込み、8分ラックから、10分コカ・コーラのミスから、13分モールから、26分ラインアウトから、すべての場面を支配しトライを重ねた。コカ・コーラウエストは、ミスが多く攻撃のリズムを継続することができず、トヨタはコカ・コーラウエストを完封して前半を終了した。
後半も波に乗るトヨタが9分ラックから、6分ラインアウトから、19分細かいパスからトライを重ね、46対0と試合の大勢を決めた。しかし、コカ・コーラウエストは、ここから猛反撃をし、27分キックのチャージからトライしたのをきっかけに終了までの13分間に4トライを奪い、貴重なポイントを上げた。トヨタがコカ・コーラウエストを圧倒した試合だったが、終了間際のコカ・コーラウエストの粘りは目を見張るものがあった。トヨタは残り2試合に大きな期待がかかるが、終盤のスタミナに不安が残る試合であった。(印貢孝祥)
|
|
|
|
向井監督(右)、三根ゲームキャプテン
|
|
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 53-24 コカ・コーラウエストレッドスパークス(1月19日)
◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督 「後半ミスが多かった。最後の10分間、自分たちがやってきたことができ、4トライとれて良かった。1週間、次の試合に向けて修正したい」
○三根秀敏ゲームキャプテン 「前半ミスが多かったがセットプレーは安定していた。後半敵陣にはいることを意識した。マイボールから良く攻められた。前半をどう戦うかが、次への課題。4トライとれたことは良かった」
――試合前のプランは?
○向井監督
「トヨタはFWが強いので、セットプレーの近くで試合をせず、遠くで勝負したかった。トヨタのバック3は、メンバーがよく替わるので、そこをつきたかった。後半トヨタのタックルミスが増えたこともあって、良く攻撃できた」
|
|
|
|
石井監督(右)、麻田キャプテン
|
|
◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督 「実力のあるコカ・コーラウエストに勝てたことを素直に喜びたい。後半攻めながらトライを取れなかったとこらからリズムをくずしてしまった。東芝戦に向けて修正したい」
○麻田一平キャプテン 「トヨタのホームである豊田スタジアムというすばらしいグラウンドで試合できて嬉しかった。1戦1戦負けられないというプレッシャーの中で、ボールを動かすというやりたいラグビーができて良かった。課題は、ディフェンスの粘り強さとコミュニケーション。強い気持ちを持って東芝戦に向けてしっかり修正したい」
――ゲームプランは。
○石井監督
「相手のSO周辺を攻め、その後のボールを動かしてトライを取るというプラン。コカ・コーラがFWとBKのつなぎのところのディフェンスをしっかりやったのでうまくいかなかったところもある」
――遠藤、正面のケガの具合は。
○石井監督
「遠藤は左手の脱臼。先週の試合後すぐ手術をした。復帰の見通しは未定。正面は足首の捻挫。明日にならないと分からない」
――地元出身の黒宮が長時間出場したが。
○石井監督
「今年の成長は楽しみ。課題はまだまだ多いが、初トライを取れたことは嬉しかった。これからの伸びしろに期待している」
――東芝が負けたが、東芝戦のカギは?
○麻田キャプテン
「まだ何とも言えない。東芝には挑戦するつもりでビデオ分析をしたい」
――東芝の今年と去年の印象の違いは?
○麻田キャプテン
「あまり試合を見ていないので‥‥」
○石井監督
「バツベイが抜けたことぐらいかな?」
|