三洋はトップリーグ首位とは思えないゲーム展開、九電のしつこいディフェンスに手こずり、思うように攻撃できない。しかしPG、DGなどで着実に加点。九電は38分に相手ゴール前のラックからのキックを果敢にチャージ、こぼれ球を14番吉永が拾い中央にトライ、9-7で折り返す。
後半早々に三洋はゴール前スクラムから9-10-11とつなぎ左隅にトライ、これを皮切りにBKの動きがよくなりFWもこれに連動、三洋の波状攻撃がはじまる。ディフェンスも非常に硬く、幾度か九電に攻め込まれながらもきっちりとターンオーバーし一気に切り返しトライへ。 結局、後半に7トライの猛攻で52-7と勝負を決める。三洋は前半に九電の粘り強いディフェンスに苦しみながらも、セットプレーが非常に安定しており、後半に自力の差がはっきりと出たゲームだった。
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C:2008, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)
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神田監督(右)、川嵜キャプテン
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三洋電機ワイルドナイツ 52-7 九州電力キューデンヴォルテクス(1月14日)
◎九州電力キューデンヴォルテクス
○神田識二朗監督 「前節に気持ちの入っていないゲームをしてしまった。今日はプライドを取りもどそうと、臨んだ。前半はよくディフェンスしたのだが、風上ということでキッキングゲームを想定したこちらのオプションどおり相手陣に入ることができず、またラインアウトでもプレッシャーをかけ切れなかった。
後半は三洋さん一人ひとりをきっちりと倒しきれずにつながれてしまった。残り3ゲーム全力で戦いたい」
○川嵜拓生キャプテン 「前節の反省でディフェンスに徹してじゅうぶんに渡りあった。後半は風上に回ってさあアタックというところで攻め込みながらのターンオーバーで失点という悪い形になってしまった。もう一度、チームをフォローして残りの大事なゲームを戦っていく」
――ハーフタイムでの後半の指示は。
○神田監督
「前半はキックチャージが3回あり自分たちの気持ちは入っている、アタックどころでしっかりと仕掛けて点を取っていこうと」
――三洋との違いは。
○川嵜キャプテン
「アウトサイドでのブレイクダウンの仕掛け方が違う。ここがうちの足らないところだ」
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宮本監督(右)、榎本キャプテン
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◎三洋電機ワイルドナイツ
○宮本勝文監督 「決して軽い気持ちでのぞんだわけではないが、九電さんはトップリーグ残留がかっかた重要なゲーム、果敢に向かってこられて前半はしつこくディフェンスされた。後半は自力の差をはっきり出すことができ、結果的にこのようなゲームになった」
○榎本淳平キャプテン 「今日は自身はリザーブ、前半はミスも多くリズムに乗れなかったがハーフタイムでミスをしないこと、ボールを支配し続けるという意思統一をはかり立て直すことができた」
――前半の九電の厳しいDFで受けに回り、3点刻みの硬いゲームになったのか。
○宮本監督
「ゲームはどういう状況でもまずリードするのが鉄則、3つ目のPGなどは地域的にも狙うべきショットだったと思っている。選択ミスではない」
――リーグ戦全勝でマイクロソフトカップ進出を狙っているのか。
○宮本監督
「特に全勝を狙ってはいない。一戦一戦良いプレーをして、そして勝ちたいと思っている」
○榎本キャプテン
「全勝は結果で、一つひとつのゲームが大切。やるべきことは、毎ゲーム自分たちのラグビーを心がけてプレーするだけ」
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