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9節 マッチ&会見リポート(NEC 24-40 トヨタ)

快晴で風もなく穏やかな第9節の秩父宮ラグビー場の第一試合は6477名の観客を集めた。
開始立ち上がりは両チームキックを多用し、様子を伺う。ゲームが動いたのは前半6分、トヨタ自動車ヴェルブリッツ ゴール前からのタッチキックをNECグリーンロケッツ NO8箕内がチャージし、インゴールに転がるボールをそのまま押さえトライ。ゴール成功でNECが7-0と先制した。
対するトヨタは、13分 NECゴール前マイボールスクラムからSO正面がWTB水野にパスを飛ばし、そのまま左隅にトライ。ゴールを決めて7-7とした。その後20分にトヨタ、23分にNECがそれぞれPGを決め一進一退の攻防が続く中、26分にトヨタが連続攻撃からCTB難波が左にトライ。ゴールも決まり10-17とする。さらにSO正面がDGを決め10-20で前半終了。

後半に入ると2分にNEC、4分にトヨタ、10分と20分にNECがPGを決めて、19-23とNECがトヨタに詰め寄る。さらにNECは22分自陣10mライン付近からのハイパントのこぼれ球をWTB大東が足で引っ掛けそのまま左隅に逆転のトライ。24-23とした。
対するトヨタは30分NECのタッチキックミスをカウンターアタックし、WTB岩本が右隅にトライ。ゴールも成功し、24-30と再びゲームをリードしたトヨタは、その後1T 1G 1DGと得点を重ね、追いすがるNECを突き放し、最終的に24-40でトヨタの勝利で終わった。
両チーム共にディフェンスが良く、引き締まった好ゲームとなった。(大原俊一
)
NEC 24-40 トヨタ   NEC 24-40 トヨタ   NEC 24-40 トヨタ
NECグリーンロケッツ
NECグリーンロケッツ 24-40 トヨタ自動車ヴェルブリッツ(1月6日)

◎NECグリーンロケッツ
○細谷直監督

「今日の試合は我々にとって絶対に負けられない一戦で、ラインディフェンス、1対1の戦いで絶対に負けない気持ちで臨みました。前半、エリアマネジメントができず、後半、逆転してから簡単にラグビーをし過ぎて、粘りがなかったのがこのような結果を招いたと思います。最後の10分に限って言えば、内に涌いて来るディフェンスが少なくなっていました。そこにライダー選手らがフレッシュな状態で切り込んで来て追いつけなかったと思います。我々は崖っぷちに来ています。負けたら終わりですので、きっちり修正して次の戦いに備えます」

――攻撃力が落ちているようだが。
「攻撃力が落ちていることは絶対にありません。最後の詰めの部分、モールのもう一押し、低く倒れないこと、最後の小さいところでトヨタさんはスコアに結び付けたと感じています。今日はむしろエリアの問題で、相手陣でラグビーをする機会が少なく、キッキングゲームを制することができなかったのが原因です」
――ヤコ選手は?
「今日の試合に限って言えば、ヤコはキックに精密さを欠き、不調でした。しかし、今までヤコに助けられた部分がいっぱいあります。他の選手も動揺を隠せなかったが、カバーすべきです」
――マーシュ選手は?
「おそらく長くかからないと思います。次のゲームにはいけるでしょう」
――サントリー戦(次節、1月13日)に向けて。
「もう、ホームゲームですし、この試合に負けたら終わってしまうので、我々の底力を見せたいと思います」

○浅野良太キャプテン
「社員をはじめ、多くの方が応援してくださって、すごく嬉しく、また、励み、後押しになったと思い、感謝しています。最後の10分、粘れなかったのかと思います。ゲームの中の『肝』というか、ポイントが何点かあるのですが‥‥。前半の失点は、後半、取り返しましたし、流れもこっちに来ていると感じていましたが‥‥。僕らのやるべきことができず、トヨタさんはできたということです」

――ライダー選手は?
「同じタイミングで入ってくるし、一人で試合の流れが変わることはまずないと思います。こちらのレッドゾーンを埋め切れず、組織としてディフェンスできなかったのが問題です。後半30分過ぎ、もちろん疲れはあると思うが、練習してきたことを出せるか、危機管理できるか、ここだと思います」


NEC 24-40 トヨタ   NEC 24-40 トヨタ   NEC 24-40 トヨタ
トヨタ自動車ヴェルブリッツ

◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督

「今日はボールを大きく動かしてラグビーをしようと、そこに自分たちの強み、相手の弱みがあると送り出しました。前半と、後半の中盤はキックを多用し過ぎて相手にボールを渡していました。紙一重の差でようやく勝利を収めることができました。選手に感謝したいと思います」

――遠藤選手については。
「練習のパフォーマンスが良い選手を使うのが僕のやり方です。月曜の遠藤があまり良い出来ではなかったので、優れた選手を使いました。難波、内藤、水野、岩本、非常に貢献度が高かったと思います」
――ライダー選手は?
「ボールを持ったら非常に怖い選手です。今日は、過去と比べてボールタッチが多かったと思います。スタメンも見えてきたかと思います」

○麻田一平キャプテン
「まず、勝てて嬉しいの一言ですけど、最初に獲られてリードされた時と、後半、逆転された時に切れずに地域を取ってトヨタのアタックができたのが勝因だと思います。まず、敵陣で戦えば得点するチャンスがあると感じたことと、グラウンドがあまり良くないので自陣から回すのはリスクが高いと考えたのでボールを動かし続けました。トヨタはボールキャリアがしっかり前進してテンポ良いラグビーをすれば通用する。そこを出せればとプレーしました。タイトな試合が続きますが、1戦1戦やっていくだけです。次の神戸戦もしっかり戦いたいです」



2008年1月6日

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