4強入りのためには両者譲れない第9節。正月晴れの磐田市・ヤマハスタジアムには約8千人もの来場者が駆けつけ、女優の長澤まさみさんも観戦に来場するなど、最高の舞台でキックオフ。ヤマハ発動機ジュビロはスタンドオフ大田尾選手を起点にリズム良くボールを動かし、前半だけで4トライを奪い、28-14とリードします。
しかし、後半に入ると神戸製鋼コベルコスティーラーズはブラッキー選手、伊藤選手を中心にFWがボールを保持し続け、後半23分にフッカーの村上選手が50m独走トライを決めて28-28と同点に追いつきます。
こう着状態が続くなか、後半27分にヤマハはペナルティーを得ると、得点ランキング首位の大西選手がゴールを狙うも失敗します。逆に後半39分に神戸製鋼はこの日ゴールキック成功率100%のスタンドオフ森田選手が45mの長い距離からのペナルティーゴールを見事に決め、逆転に成功。貴重な勝ち点5を獲得しました。
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堀川監督(右)、木曽キャプテン
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ヤマハ発動機ジュビロ 28-31 神戸製鋼コベルコスティーラーズ(1月5日)
◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川監督
「今日も、大勢のヤマハのファンや磐田の方に来ていただいたことを、本当に感謝しています。こういう、ゲーム展開になってしまい、非常に申し訳ないという気持ちが大きいです。ヤマハが目指しているラグビーとして、今日のゲーム、特に前半はアタック、ディフェンス共によかったと思います。ただ、この先改善しなければいけないのはペナルティ。ビデオで詳細を確認していきますが、あれだけ多いとリズムにのることができません。レフリーに合わせながら、ペナルティ時のマネジメントを、しっかりとやりながら、次の三菱戦に向け、いい準備をする。そして自分達のラグビーを信じて、残り4試合を戦います」
○木曽キャプテン 「まず、正月明けた忙しい時期にもかかわらず、たくさんの方にスタジアムへ足を運んでいただきました。こういった環境の中でプレーできることに幸せを感じるし、サポーターにとても感謝しています。今日のゲームは前半4トライ、後半0点。自分達の中に攻めようという意識がなかったわけではなく、ペナルティを重ねてしまったことで、敵陣でプレーするゲームプランを実行できず、自陣でのプレーが多くなってしまったことに尽きます。また、自分たちがレフリングに関して合わせきれなかった甘さ、あとは森田選手のキックで自陣深くに釘付けにされ、精神的にもプレッシャーを感じてしまったこと。その積み重ねから出たひとつのミスが、相手にトライを許してしまいました。来週から始まる4試合に向け、ゲームコントロールをしっかりと修正し、残りすべてを勝つ気持ちでやっていきたいと思います」
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平尾総監督(左)、後藤キャプテン
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◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾誠二総監督 「今日のヤマハ戦は、今シーズン我々がマイクロソフトカップへ出場するため、非常に重要な位置づけと認識している試合でした。前半は、これまでの戦いで悪いところ、若さやもろさ、ディフェンスで受けてしまう部分が出てしまい、そこをヤマハさんの勢いが上回ったと。ただ、上から見ていて修正できそうだったし、前半終了時で14点差はついていましたが、何となくいける感じを持っていました。ハーフタイムは、セットプレー、特にラインアウト。あとは、前半に悪いと感じた部分を修正する指示を出しました。あきらめずに選手たちが最後まで戦ったことで得た勝利、2008年を勝ち点5でスタートできたことは、非常に大きい」
○後藤翔太キャプテン 「前半4トライを奪われたように、かなりやられてしまいましたが、後半はラインアウトも含めて修正することができました。最後まで気持ちを切らさずプレーを続けたことで、ラッキーもありましたが、勝利に繋がったんじゃないかなと。勝ててよかったです。後半、ハーフタイムで言われた修正ポイントをみんながわかっていたし、強い意志を持ち実行してくれました。キャプテンとして、その意思を最後まで切らさないようにすることを心がけましたが、他は特に意識することもなく、いちプレーヤーとして一生懸命プレーしました」
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