秩父宮ラグビー場での第二試合は、開幕戦(三菱重工)の勝利より勝ち星から遠ざかっている九州電力キューデンヴォルテクス(1勝5敗/11位)とヤマハ発動機ジュビロ(4勝2敗/7位)の試合です。
九電選手はグラウンド入場直後に準備されたハンドダミーへの果敢なタックルを行い勝利への気迫が感じられた。
試合は九電のキックオフで始まりました。開始早々の前半3分、ヤマハは九電陣10m付近ラインアウトよりラック、出たボールを右オープンへ早いボールまわしで展開してSH佐藤選手が先制トライ(ゴール成功)で先行した。対する九電は前半8分にラックより出たボールをヤマハのディフェンス陣の穴を突いてLO浦選手がトライ(5-7)。ヤマハは、前半16分にはヤマハが九電陣ゴール前ラインアウトよりモールを押し込みPR山村選手がトライ(5-14)、その後FL本間選手のトライなど3トライ3ゴールと前半はヤマハペースで終了した。(5-21)
後半の開始早々3分、ヤマハは九電陣22m付近ラインアウトよりのモールを押し込み右オープンに展開しFL松下選手がトライ(5-28)、その後ヤマハのワイドで早いボール展開に対して九電はふんばり、九電応援団の熱い応援の中、後半17分にラインアウトからのモールを押し込んでFL松本選手がトライ(12-28)、直後の後半22分にはヤマハは九電のディフェンスラインの穴を突きWTB徐選手がトライ(12-33)、九電はトライ直後のヤマハ猛攻にディフェンスが追いつかず、またゴール前まで攻め込むものの少ないチャンスを物にできずに厳しい攻防を繰り返した。その後、両チーム得点を重ね、試合終了間際の九電は最後までトライを獲るための集中力を切らさず後半41分にピーター選手のトライ(22-47)を追加して後半に繋ぐ貴重なボーナスポイント(4トライ)"1"を取り、ヤマハはボーナスポイントを含む勝ち点"5"を勝ち取った。
次節、九電は地元福岡でのコカ・コーラとの九州対決、ヤマハは地元静岡でリコーを迎え撃つ。(佐藤克則)
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神田監督(右)、川嵜キャプテン
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九州電力キューデンヴォルテクス 22-47 ヤマハ発動機ジュビロ(12月15日)
◎九州電力キューデンヴォルテクス ○神田識二朗監督 「出だしから簡単にトライを獲られるシーンがあり、ディフェンスの綻びが所々にあって苦しくした試合でした。選手たちは頑張ってくれて(4トライ以上で)ボーナスポイントを取れたのは後半戦に向けて大きかったですね。これまでのゲームを反省すべきは反省し、評価すべきは評価して戦っていきたいと思います」
――今日までの反省点と評価すべき点は。
「良かったところはこれだけのプレッシャーを受けつつ、メンバーが代わっても安定したゲームができていることです。アタックも継続できたら獲れることを選手たちが体感できたと思います。時々、集中力に欠けてディフェンスで跳び出して穴をつくっていたので、コミュニケーションをとりながら戦えるようにしたいですね。前節もラインアウトが課題でしたが修正できました。一戦、一戦が発展途上のチームですからありがたいです。十分、トップリーグでやっていける準備をしてきましたし、選手たちも体現してくれていますが、やはり、これまでトップリーグでしのぎを削って来たチームばかりですから、ゴール前でなかなかトライが獲れない。粘りを感じています。最後にトライを獲るまで集中力を切らさないことが大切と分かってきて、前半戦は苦しみましたが、選手たちは成長してくれています」
○川嵜拓生キャプテン 「今日は前半から自陣でのミスでターンオーバーからトライを獲られて苦しい試合でした。後半はエリアを改善しようと臨んだのですが、外からのターンオーバーで相手に取られて、多くのトライを獲られたのは反省点です。セットは、ラインアウト、スクラムとも後半、修正できました。しっかり反省して後半戦に臨みたい」
――後半戦はもっとやれるのでは。
「もう、おっしゃるとおり、本当に基礎のところを練習してきましたから、選手は皆、手ごたえを感じているところです。最後の精度、ここに尽きると思います。すぐに精度は上がるものではありませんが、1プレー上がるたびに点につながっていけることが分かりましたので、これからクロスゲーム、また、勝ちにつながると思います。今日はポイントが取れたので良かったと思います」
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堀川監督(右)、大田尾ゲームキャプテン
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◎ヤマハ発動機ジュビロ
○堀川監督 「磐田からたくさんのファンに来ていただいたことに、まず、感謝します。前半3トライ、後半4トライ獲れたのは良かったですが、22メートルラインに入ったラインアウトからのアタックなどで獲りきれなかったのが、同じ課題が続いているところです。これから戦う相手を考えると、獲れる所をしっかり獲っていくことが大事なので、もっと精度を高めていきたいと思います。ディフェンスでも、最後のワンプレーで獲られるなど甘さがあったので、キックされる前に防げたのではないかと、これからビデオを見て修正していきます。チームは一つずつ上がって来ているので、残りの試合、思う存分暴れてみたいですね」
――状態は。
「アタックは良い形ができています。そこの精度の問題です。ディフェンスはまずまずですが、隙を見せないことが大切です」
○大田尾竜彦ゲームキャプテン 「磐田からの大勢のサポーターの声援に感謝したいと思います。前半、攻め切れないところもあったが3トライし、目標としていた勝ち点5を取れたのは良かったと思います。回していればトライの匂いが感じられるところまで来ました。手ごたえを感じています。ブレイクダウンも反則は多かったものの、仕事をしようという雰囲気がゲーム中に感じられました。春先からやってきたブレイクダウンの精度が上がってきています。その辺が収穫のゲームでした」
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