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4節 マッチ&会見リポート(三洋電機 57-21 日本IBM)

グラウンドを取り巻く色づいた樹木が秋の陽を受けてまぶしい。WBGT12.8(気温19℃、湿度24%)と絶好のコンディションでの対戦となった。
前半7分、強い追い風を利用し、左右にたくみにキックを使う日本IBMビッグブルーは、9番山中によるトライで先制点を奪う。風下の三洋電機ワイルドナイツは、ゲインラインを突破し、連続してトライ・ゴールを決め逆転する。その後も三洋が小さなパスなどを利用してトライ・ゴールを重ね、33-7で前半を折り返す。

後半に入り、やや停滞する場面が続くが、23分と26分、三洋の8番コリニアシの連続トライにより、均衡が破れる。中盤ではIBMがトライを重ね反撃をはかるが、最後は三洋が底力を見せつける形になった。前後半を通じて見ると、ボールを動かし続けた三洋が、IBMを圧倒した試合内容であった。
三洋電機 57-21 日本IBM

三洋電機 57-21 日本IBM

日本IBMビッグブルー

安藤ヘッドコーチ(右)、高主将
安藤ヘッドコーチ(右)、高キャプテン

三洋電機ワイルドナイツ 57-21 日本IBMビッグブルー(11月18日)

◎日本IBMビッグブルー
○安藤裕樹ヘッドコーチ

「厳しいゲームだったと思う。前半立ち上がりでは、うまい形で先制点が取れたが、体の問題か気持ちの問題か、これからという時間帯で続かず、その後点差を広げられてしまった。後半、自分たちのラグビーができた場面もあったが、それを80分間続けられないことが大きな問題だ。それができないと、これから先のトップリーグを戦う上で非常に厳しいと実感している」

――後半、建て直せた要因は。
「フォワードにしっかり動くよう指示を与えた。しかし後半のような形での自分たちのラグビーを前半からやれないと意味がない。
キッキングゲームになるという予測で練習してきたこともある。しかし、ひとつのことだけに目を向けていてはまずい。今後に向けては、ラグビーをトータルで考え、つねにバランスの取れたゲームマネジメントを徹底していくことが課題」

○高忠伸キャプテン
「先週いいゲームができたことが気のゆるみにつながったのかも知れない。前半、フォワードの人数が半分くらいしかいないのではないかと感じるほど動きが悪く、バックスも誰がどこに動いているのか把握してないようなプレーが多々あった。できることを試合で表現しようとしているのに、それができていない。後半、いいゲームができたことで、反省と収穫の両方があった特別なゲームだった思う」


三洋電機 57-21 日本IBM

三洋電機 57-21 日本IBM

三洋電機ワイルドナイツ

宮本監督(右)、榎本キャプテン
宮本監督(右)、榎本キャプテン


◎三洋電機ワイルドナイツ
○宮本勝文監督

「ホームのゲームということで、たくさんのサポーターに来ていただき、その前で勝利を収められたことを喜んでいる。内容としては、前半、非常によかった反面、後半はミスが多く軽くなり過ぎた感がある。トップリーグ4試合目で初めてディフェンスが少しくずれたという反省点もある。しかし、最後までトライを取りにいった選手の姿勢は評価できる。ボーナスポイントも取れて勝てたことでほっとしている」

――選手入れ替えの理由は。
「ベンチにいる元気な選手に経験を積ませたいということでプランどおりに替えていった」
――後半にディフェンスがくずれた原因は。
「個人の判断ミスというよりシステムを崩す動きがあったことが原因で、練習を積むことで解決できる。攻撃は個人の判断によるが、ディフェンスでは規律を重んじる。その規律以前に間違った判断があったということ」

○榎本淳平キャプテン
「前半も後半も風下で、苦しい試合だった。前半はすごく集中力もあり、体を張っての激しいディフェンスと球出しでボールを運び、プランどおりの試合ができた。後半、ボールをキープできなかったり、簡単にパスしたりして、自分たちでリズムを悪くしてしまった。また、ディフェンスが後手後手になって受けてしまい、そこからほころびが出た部分もあった。今回、試合に勝てたと同時にそうした反省ができてよかった。しっかりチームの修正をして次の試合に臨みたい」

三洋電機 57-21 日本IBM

三洋電機 57-21 日本IBM

三洋電機 57-21 日本IBM



2007年11月20日

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