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6節 会見リポート(トヨタ 25-26 三洋電機)
石井監督(右)、麻田主将
トヨタ自動車ヴェルブリッツ 25-26 三洋電機ワイルドナイツ
(12月9日)
◎トヨタ自動車ヴェルブリッツ
○石井龍司監督
「選手は本当に良く戦ってくれました。1つ1つのプレーの大事さ、反則の罪の重さを本当に教えていただけた試合でした」
○麻田一平主将
「首位の三洋ということで、チャレンジするということだけをみんなで確認して、いいチャレンジができた試合だった。前半は特に風上でトヨタの意図した攻撃ができたので、トライにつながった良い前半だったと思います。でも後半風下になって、自陣で戦うことが多くて、見ての通りの反則でリズムを崩して負けました。グラウンドレベルではペナルティをしなければディフェンスで粘り勝てるという声を出し続けたんですけど、やはり反則をしたというのは力のなさ。悔しいですけど、この先もあるので、しっかりディフェンスがしたいです」
――首位の全勝している三洋ということで、どこが一番の勝負所だったのですか。チームとして何を意識されたのですか。
○石井監督
「今年の三洋さんはエリアのマネージメントがしっかりしているので、その辺で後手を踏まないということと、あとはFW、近場の攻撃には特に際だったものがありますので、そこでも後手を踏むな、と。その2つがポイントでした」
――ブレイクダウンや集散を含めて、そこではかなりやることはやったと思いますが。
○石井監督
「いや、そこは反則の解釈の違いだと思うんですけど、そこで修正しきれなかったというところから、まだまだ僕らが成長できるチームであるということが今日わかりました。そこを真摯に受け止めてしっかり修正したい」
――15を超える反則に対しては、判断が難しいところがあったんですか。
○麻田主将
「いや、こちらのチームが寝ころんでプレーしているので、立ってプレーすれば解消できたと思います。ただ、三洋もダイビングとか頭が下がったプレーがあったのでそういうところはレフェリーとコミュニケーションをとったんですけど、あまり僕らの思い通りにはいかなかった」
――これまで優勝争いをしているチームとはあまり対戦していませんが、実際三洋という首位に立っているチームの強さをもう一度改めて感じたところがあったら教えてください。
○麻田主将
「ビデオを見ている限り、とても強いなと感じたんですけど、実際試合に入ってみてトヨタが攻撃し前に出だすと、やっぱり通用するなというところがあったので、そういう恐怖っていうところまでは今思えばなかったと思います。やっぱり外国人にインパクトがあるのでそれをしっかり止めきれなかったのが悔しいですね」
宮本監督(右)、榎本主将
◎三洋電機ワイルドナイツ
○宮本勝文監督
「今日は完全な負け試合を、最後勝たせてもらったような形です。選手は頑張って勝ったんですけど、1つはこんな負け試合を勝てたってことが大きいのと、まだまだ自分たちがそこそこ強くなってきたかなと思ってましたけど、今日みたいにトヨタさんのような強い当たり、今まで楽な試合をしてきたので、特に強い当たりを受けたときに前半パニクってしまったという反省もあります。ただ最後ここで強いトヨタさんに勝ったということは選手が本当に修正して頑張ってくれた。それとやっぱり今日は、入江がずっと控えで、今回トニー・ブラウンの急なけがで抜擢という形になったんですけど、常日頃からそういう控えの選手が練習をしていて、彼が出てきて活躍できたということがチームとしては素晴らしいかなと思います」
○榎本淳平主将
「今日の試合は、監督が言われたとおり負ける試合だったと思います。ただそのなかでも結果的には勝ちに変わったと、そこまでの残り10分のなかで、狙うところは狙う、出すところは出すといった判断がしっかり15人のなかで取れたということがひとつこういう結果に繋がったと思います」
――トニー・ブラウンが最初先発で出る予定で、ダメだとわかったのはいつ?
○宮本監督
「先週の試合でけがをしまして、木曜日の段階ではだいぶよくなるだろうということで予定してたんですが、昨日の練習でちょっと具合が悪くて、今朝走ってみて無理ということがわかって、今朝急遽替えたという状況です」
――万が一ダメだったときのことを考えて、中村・入江の布陣は準備していたのですか。
○宮本監督
「中村はいつでもトニー・ブラウンの控えで練習は上のチームでやってましたので特に問題はなく。入江についてもリザーブで一度入ってますし、いつでもできるという準備は常にしてました」
――中村から入江に替えたのは?
○宮本監督
「当たりが強いということと、スタンドオフというのは難しいポジションなので善し悪しがあって、今日の中村のゲームメイクというのがちょっといつもの三洋のペースと違うところがあったので、入江のほうが堅いと感じたので前半で替えました」
――山梨ではこれで3戦3勝です。
○宮本監督
「2年前もこういう勝ち方で、家内のお父さんが2年前の試合の前に亡くなって、そのときもお祈りをして、今日も最初お父さんに(上を眺めて)お祈りをしたんですけど。なにかあるんですかね。山梨の試合って、3年前の対サントリーも6点差だったし2年前の対トヨタも接戦でしたね。うちの試合だけでなく去年のサントリー対トヨタも4点差という試合、毎年ここは接戦になってますね。僕らとしては3回連続ここで接戦をものにできたというのは大きいですね。トヨタさんは3年連続惜敗、麻田一平もいやだと思っているはずですよね」
――最後のトライをとる前のペナルティゴールはベンチからの指示ですか。
○宮本監督
「いや、ベンチはどうするのかなと思って見てたんですけど。僕はタッチだろうなと思ったんですけど、入江が『入るよ』と言って自分で出てきたと思うんですが、その判断は正しかったということですね」
○榎本主将
「あれははじめ田邊が蹴ろうとしたんですけど、足を痛めてたのでキックは入江が蹴るということになってましたので。聞いたところ『入る』と言ってくれたので任せました」
――タッチとゴールの選択というのは?
○榎本主将
「本人に聞いて『入る』と言ったのでキックを選択しました。先週の神戸戦でも似たよう場面があって、勝手に僕が決めたところがあったので、今週はしっかりキッカーの意見を聞いてから決めようと思いました」
――前半の入りは先週の神戸戦と違って非常に受けてたんですけど、それは監督がおっしゃった当たりが違ったということですか?
○榎本主将
「そうですね、当たりが違うというよりは接点が強くて受けてしまった、三洋が受け身になってしまったところがリズムを持っていかれた原因だと思います。トヨタの接点が非常に強かった」
――入江選手は監督からご覧になってどういった選手ですか?
○宮本監督
「去年はトニー・ブラウンがいないときには全部出ていますし、非常に攻守のバランスがとれた選手でキックも上手ですし、トニー・ブラウンと比較的同じ動きができるスタンドオフ。中村はどちらかというとスピードのあるスタンドオフ、今日はスピードで行こうかなということで。入江はリトル・ブラウンという感じですかね。ジャパンに行ってもいいくらいの選手じゃないかなと僕は思ってますけど」
――中村選手と入江選手ではプレーのスタイルは違うんですが、それ以外で入江選手が中村選手にとってかわって2番手になれない課題みたいなものは?
○宮本監督
「チームの戦略的な部分なので。言ってもいいんですけど、前半はトニー・ブラウンで強く行って、後半は中村でスピードアップというチーム戦略があるので。バランスの問題です」
2007年12月10日
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