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2節 マッチ&会見リポート(神戸製鋼 33-31 九州電力)

開幕戦でNECグリーンロケッツを下し勢いに乗る神戸製鋼コベルコスティーラーズに、今季トップリーグ初参入の九州電力キューデンヴォルテクスが挑戦する形、トップリーグでは初の顔合わせだけに注目のカード。
前半は風上の九電がキックを多用、神戸がこれに付き合いキックでテリトリーを確保する形で進む。12分に神戸が相手陣22m付近ラックから右へ展開、5番ロイス・ウイリスがトライ。対する九電は17、22分にPGを決めて食い下がる。さらに29分には相手陣22mラックから九電14番吉永が抜け出しトライし逆転、34分には神戸がキックをチャージし2-14-9番とつなぎトライで再逆転、40分に今度は九電がPGを決めて14-14のタイスコアで折り返す。

後半2分、九電12番ナイサン・グレイが神戸のフラットパスをインターセプトしトライ、神戸は8分、16分、28分とトライを重ね突き放すかに見えたが、九電もPGと31分のトライで2点差にまで詰め寄る。ノーサイドのホーンが鳴ったがゲームは切れずに九電の自陣からの猛攻がしばし続いたが、最後はラックから神戸がターンオーバーしSH後藤がタッチへ蹴りだし逃げ切った。
初参戦の九電のさわやかな戦いにスタンドから大きな拍手が起こった。ボール支配率で神戸に若干勝っていたと思われ、ターンオーバーを簡単に許してしまったのが悔やまれるが、反則が神戸9に対し、2という数字が九電の戦いを象徴している。(北畑幸二)
高いジャンプでラインアウトに競り勝つ九州電力ヒーニー   神戸製鋼ウィリス先制のトライ
高いジャンプでラインアウトに競り勝つ九州電力ヒーニー 神戸製鋼ウィリス先制のトライ

C:2007, JRFU(Photo by A. HASEGAWA)

九州電力キューデンヴォルテクス

神田監督(左)、川嵜キャプテン
神田監督(左)、川嵜キャプテン

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 33-31 九州電力キューデンヴォルテクス(11月4日)

◎九州電力キューデンヴォルテクス
○神田監督

「神戸は意外に堅いゲーム運びだった。神戸のモールとキックでやられた。タフなゲームだったが選手はよく体を張って戦ってくれた。今後、リーグを戦っていく糧にしたい」

○川嵜キャプテン
「トップリーグ初参入ということで1試合、1試合が真剣勝負。ゲームの中で勝てるポイントはいくつかあったが、ラグビーは15-15の中で全員が仕事をしなければならない。こちらが12〜13人でやっているのに対し神戸は15人全員が仕事をしている、この全体的な力の差があった。いい反省材料になったと思う」

――密集でのターンオーバーが多かったのは?
「ブレイクダウンのところは今シーズンしっかりゲートを意識して練習してきた。しかしレフリング、神戸との解釈に違いがあったと思うが、やはりボール確保しているところでの相手の仕掛けや体の使い方は上手かった」


クラウチ・アンド・ホールド!固いパックの神戸製鋼スクラム   九州電力鉄壁のダブル・タックル
クラウチ・アンド・ホールド!固いパックの神戸製鋼スクラム 九州電力鉄壁のダブル・タックル
神戸製鋼コベルコスティーラーズ

平尾総監督(左)、後藤キャプテン
平尾総監督(左)、後藤キャプテン


◎神戸製鋼コベルコスティーラーズ
○平尾総監督

「(勝ち点の)5ポイント取れたことは満足している、我々は九電は強いと思っていたのでそれなりのゲームになると予想していた。
風下の前半のゲームの進め方をもう少し工夫しないといけない、少し認識が甘かった。風下とはいえミスキックで思うところへボールを運べない。エリア、テリトリーをしっかり確保し、そこから上手く攻めていくことが必要。後半は大味なゲームになりがちなのだが、よく守ったと思う。九電がいいゲームをしてくれたし、いい課題をもらった」

○後藤キャプテン
「勉強になったゲーム、自分たちがまだまだだと認識した。しっかり分析し課題を克服し、ステップアップしていきたい」

――どのような課題が残ったのか。
「キッキングゲームをしっかり制すること、ラインアウトの整理、ここをしっかりしないと攻撃の起点とならない。(ラインアウトに関して)九電の分析が高く、またこちらのオプションが少なかった。しかしラインアウトはパズルのようなもので修正は可能だ」

九州電力FWブレイク・ダウンでの素早い集散   二つのトライを上げた神戸製鋼後藤キャプテン
九州電力FWブレイク・ダウンでの素早い集散 二つのトライを上げた神戸製鋼後藤キャプテン
果敢に展開を図る九州電力ミラー   ラインアウトモールからトライを奪う神戸製鋼
果敢に展開を図る九州電力ミラー ラインアウトモールからトライを奪う神戸製鋼


2007年11月8日

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