両チームとも仕掛け、展開が早くボールが良く動き、観客を楽しませる面白い試合であった。
前半10分、風上に立った三洋が2番のトライで先制すると、すぐにリコーがノーホイッスルトライで追いつく。リコーはNO8を中心に突破を図り、三洋はBKでグラウンドを広く使うという、お互いに持ち味を活かしたシーソーゲームを展開し、24-20でリコーがリードして前半を折り返した。
後半、風上となるリコーが有利かと思われたが、逆に運動量の豊富な三洋が5分にトライを先取して逆転。13分にも追加点を上げ、結局、三洋が27-34で必死に追いすがるリコーを振り切り、シーソーゲームに決着をつけた。
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佐藤監督(左)、伊藤主将
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リコーブラックラムズ 27-34 三洋電機ワイルドナイツ(1月8日)
◎リコーブラックラムズ
○佐藤寿晃監督 「前回コーラに負けて背水の陣で臨んだ。FWのピックアンドゴーはいい形ができた。後半は敵陣に入れず、自陣で長い時間をすごした。その分トライが取れなかった。2ポイント取れたので、入れ替え戦には出場しなくていいところまでくることができた」
○伊藤鐘史主将 「今日の試合はファンの方には一番面白い試合だったのではないでしょうか?やっている選手もFWが前に出て、楽しかった。リコーのラグビーは思い切りが大切だと思っている。次節のワールド戦が鍵になってくる。気持ちを切り替えてがんばる」
――上位チームに対抗するプランはどうだったのか。
○伊藤主将
「試合に臨んで、FWでガツガツいこうと決めていた。必ずサイドを突いてバックスに球を出そうと。フローターを下げてバックスに球を出したことが機能した。4トライ取れた」
――次節に向けての修正点は?
○佐藤監督
「エリアの取り方とカウンターアタックの精度を高めることがひとつ。もうひとつは速い球出し。ラックからクイックに出したい」
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宮本監督(左)、ブラウン キャプテン
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◎三洋電機ワイルドナイツ
○宮本勝文監督 「内容はともかく、勝ち点5を取れてよかった。モチベーションのもっていき方が難しい試合だった。今シーズン競った試合を落としてきたこともあったので」
○トニー・ブラウン ゲームキャプテン 「シーズン後半になって勝つことができ、チームはよくなっている。いいチームはパフォーマンスの悪い日でもゲームをモノにできるものだ。毎年このような試合があるが、今日は勝ててよかった。リコーはよいチームだった」
――とってとられる展開だったが?
○宮本監督
「プレーが軽かった。体がはれていない。今までディフェンスがよかったが、今日はだめ。しかしこれでトップ4の可能性が出てきた。そして東芝戦。今年一年かけてきたものをすべて出す気で戦う」
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