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11節 マッチ&会見リポート(三洋電機 53-14 NEC)

前節を終えて勝ち点1差の6位(三洋)と7位(NEC)の対決は、リーグ前半節終盤から調子を上げてきた三洋ワイルドナイツが、マーシュと浅野を欠くNECグリーンロケッツを予想外の大差で退けた。

今季秩父宮初登場の三洋は、バックスタンドに陣取ったサポーターの声援を受けながら、グラウンドを一杯に使った攻めを展開。それでもNECが先にトライを上げる踏ん張りで前半30分過ぎまでは三洋3-7NECと得点は拮抗。しかし三洋は32分に自陣22m内でのターンオーバーから独走したCTB山内が、36分にBKのオープン攻撃から逆目に出してSOブラウンのパスでNO8オライリーが、38分にはやはり左オープンから折り返して右サイドのWTB北川がトライ。一気に24-7として前半を折り返した。

三洋は前半の勢いそのままに、後半も開始直後から積極的にボールを動かした。そして9分にラインアウトモールからオライリーが4トライ目を上げボーナスポイントを獲得。19分のPGチャンスには確実にブラウンが決めるなど万全の試合運び。その後もさらに3トライを追加、NECの反撃を1トライに抑え圧倒した。三洋SOブラウンは、序盤はキックを主体に、機を見てはワイドに展開と自在にアタックを組み立て、7本中6本のゴールと2PGを決めた。ディフェンスでもNEC NO8箕内にタックルした後、箕内より早く起き上がりラインに戻るなど溌剌と後半40分までプレーしてチームをリードした。

NECは前半14分に敵ゴール前スクラムで得意のサイドアタックからFLサウカワがトライするなど序盤こそ粘ったが、次第に三洋の攻めに翻弄された。箕内、熊谷、向山などが奮闘したが、安藤が前半で負傷交替、後半にはサウカワがパンチングでシンビンと、次節以降にも響きそうな敗戦である。(米田太郎)
三洋電機ワイルドナイツ 53-14 NECグリーンロケッツ   三洋電機 53-14 NEC   三洋電機 53-14 NEC
NECグリーンロケッツ
高岩監督(左)、浅野キャプテン
高岩監督(右)、向山バイスキャプテン

三洋電機ワイルドナイツ 53-14 NECグリーンロケッツ(12月23日)

◎NECグリーンロケッツ
○高岩映善監督

「マーシュ、浅野、そして今日のセミシと危険な行為ということで続けて退場・試合出場停止ということになってしまい、関係者、ファンの皆様にお詫び申し上げます。チームとして再点検し、指導してまいります。今日はFWのリザーブを5人おいて、FW戦で勝負しようというプランでしたが、テンポが遅く、何もできずに終わってしまいました。前半の最後と、後半の入りも悪く、恥ずかしい試合をしてしまいました。残り2試合、最後まであきらめずに戦って、もう一度NECの光を取り戻したいと思います。選手は1戦1戦精一杯戦っています。先週よりも気持ちは入っていましたが、でも何かが足りない。やっぱりチームとしてこだわるためにディシプリンがありますが、パンチを出すというのはそれが崩れたと僕は感じています」

○向山昌利バイスキャプテン
「前節、サントリーさんに情けない試合をしてしまい、精一杯トレーニングして臨んだのですが、残念です。試合が始まったら先週のことは頭になく、影響はなかったと思いますが、まったく同じようなラグビーをしてしまったのは残念です。ディフェンスは僕らの『芯』で、拠り所としてきましたが、そこが崩れてトライを続けて獲られてしまいました。続けて僕らのディフェンスを破られたことで動揺があったかもしれません」


三洋電機ワイルドナイツ 53-14 NECグリーンロケッツ   三洋電機ワイルドナイツ 53-14 NECグリーンロケッツ   三洋電機 53-14 NEC
三洋電機ワイルドナイツ

宮本監督(右)、ブラウン キャプテン
宮本監督(右)、ブラウン キャプテン


◎三洋電機ワイルドナイツ
○宮本勝文監督

「チームとして非常に良い感じで仕上がっていました。手ごたえを感じていました。相手は飛車角抜きでしたが、それでもNECさんに対してこれだけの点を取ることができたのは選手の力だと思います。果敢に挑んで、ターンオーバーしたのは描いたプランどおりでした。(今後は)今のところ何とも言えませんが、ヤマハさんと神戸さんが潰し合いをしますので、僕らが5ポイントずつ取っていけばチャンスは出てきます。ここの数試合で得失点差をかなりプラスにしましたので、狙える状態だと思います」

○トニー・ブラウン ゲームキャプテン
「三洋のFWは非常によくやったと思います。全体的にコンタクトで敵に勝っていましたし、ボールを供給してくれましたし、ディフェンスも良かったと思います。それが大きな点差の勝利につながりました。安藤選手の退場も早くて、NECさんにとっては、大きなポイントだったと思います。コーチ陣が分析したとおりNECさんがやって来たので、準備どおりにプレーしました。
(オライリー選手について)僕もトップでやってきましたが、世界でも一番ターンオーバーできる、しかもクリーンアウトするのが難しい選手です(笑)」



2006年12月24日

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