秋晴れの花園ラグビー場で、未だ勝ち点の無いワールドとリーグ13位のコカ・コーラの試合が行われた。ワールドは前半風上。キックを中心に試合を組み立てたいところ。ところが、試合開始早々1分にコカ・コーラ、スタンドオフ淵上のキックがラッキーバウンド、そのボールを右ウイングの築城が拾い、そのまま右中間にトライ、淵上のゴールも決まり、ワールドが追いかける形となった。以降前半は一方的にコカ・コーラが主導権を握り、0-17で折り返した。
後半もコカ・コーラが試合を進めるかと思われたが、ワールドも4分ゴール前10mのPKからスクラムハーフ中山が一人で中央にトライし、追い上げの態勢をとる。以降両チームとも得点にいたらず、ようやく30分過ぎにコカ・コーラがライン攻撃で2つのトライを奪い試合を決定した。ワールドはたびたびの好機をミスで生かせなかったのが響いた。関西ファンにとってはワールドの元気が無いのは寂しいものである。
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東田ジェネラルマネージャー(左)、中山キャプテン
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ワールド ファイティングブル 12-29 コカ・コーラウエストレッドスパークス(10月21日)
◎ワールド ファイティングブル ○東田哲也ジェネラルマネージャー 「スタートで先制され、ペースがつかめなかった。追いかけたが、ミスが多く、トライまで結びつかなかった」
○中山浩司キャプテン 「前半、風上でキックがうまく使えず、ゲームメイクできなかった。ゲームにうまく乗り切れなかった。隙あらばと攻めたが、前半にトライできなかったのが痛かった」
――これで前半戦が終了した。今後の立て直しは。
○東田GM
「11月から新しいHCが来る予定だ。12月からの後半戦に向けて今までのことを分析し、立て直していく。前半戦は全敗。攻めてのミスが目立つ。ここ2試合は良かったが、今日は悪いところが出た。連続攻撃の精度を上げないといけない」
――ミスが目立つということだが、その原因は。
○東田GM
「一発でトライを取ろうとする。無理なパスが多く、攻め続けられない。練習から変えていこうとしたのだが。リスキーなパスはもっと減らさないといけない。今日は点差と時間の関係で仕方ない面もあった」
○中山キャプテン
「ミスについては春から厳しくやってきたことだったが。ただ、ここのところいい面も出てきているのでそこを伸ばしていきたい。昨年までは試合運びが堅かったが、自陣からでも選手の判断で攻めていけるチームにしたい」
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向井監督(右)、武蓮傳ゲームキャプテン
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◎コカ・コーラウエストレッドスパークス
○向井昭吾監督 「前半風下、うまく敵陣に入り、チャンスをモノにした。後半も開始がうまくいったし、トライも重ねられた。5ポイント取れてがんばれた試合だった。最後に取られたのは自らのミスで、反省しなければならない」
○ニールソン武蓮傳ゲームキャプテン 「1勝5敗で前半戦最後の試合、勝つことだけ考えた。5ポイントはうれしい。今後も伸びるところがいっぱいある。1ヶ月しっかり鍛えたい」
――後半戦に向けて、どうか。
○向井監督
「ディフェンスに関しては、次々とチャンピオンチームと当たっていったが、よく機能したので、自信になった。ところが得点力がない。ここを考えていきたい」
――淵上選手については。
○向井監督
「1本キックミスがあったが、プレースキックも安定している。後半ランビーを投入すると言ってあったし、そこでのキックのコントロールも良かった」
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