秋晴れの空の下、愛媛県総合運動公園陸上競技場で行なわれたこの一戦、日本選手権チャンピオンNECと地元愛媛出身の向井監督率いるコカ・コーラの登場とあって、多くの地元ラグビーファンが集まったなか、コーラのキックオフで試合が始まった。
開始早々、コーラのキャプテンNo.8山口が負傷退場。コーラにとってはゲームプランを変更せざるを得ない展開となった。均衡が破れたのは前半28分。22mライン付近左隅からのPGを10番淵上が決めてコーラが先制。追う展開となったNECは前半38分、ゴール前ラインアウトからモールで押し込み、最後は7番マーシュが飛び込んで逆転のトライ。前半修了間際にも同じようにラインアウトのモールからトライ。前半は12-3のNECリードで終わった。
後半は互いに譲らない展開となり、コーラが押し込む場面も見られたが、ミスとNEC10番ヤコのキックで押し戻されてスコアできず。コーラのディフェンスも固く、結局後半は互いに得点を奪えず、12-3でNECの勝利に終わった。
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向井監督(左)、武蓮傳バイスキャプテン
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NECグリーンロケッツ 12-3 コカ・コーラウエストレッドスパークス(10月9日)
◎コカ・コーラウエストレッドスパークス ○向井昭吾監督
「お互いキックでエリアを取り合う固い試合運びとなってしまった。No.8山口が早い時間に傷んで退場したのが誤算だった。もう少し外に展開してセンター陣で突破できればトライできたかなと思う。そこができなかったのはNECのディフェンスが固かったから」
○ニールソン武蓮傳バイスキャプテン
「ディフェンスでどっちが勝つかの勝負だった。うちは攻め込んだときにミスで点を取れなかった。後半を零点で抑えたのはよかったと思う。このディフェンスを今後につなげたい。来週は、10年間勝っていないサニックスとの対戦なので、九州ダービーではぜひ勝ちたい」
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高岩監督(左)、浅野キャプテン
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◎NECグリーンロケッツ
○高岩映善監督
「初めて四国に来て、愛媛の皆さんにいいゲームをお見せしたかったのだが、非常に固いゲーム運びになってしまい残念である。コーラの強いディフェンスによって固い選択になってしまった。試合直前での選手変更等理由は色々考えられるが、その辺を整理して今後に臨みたい」
○浅野良太キャプテン
「四国での試合は初めてで、たくさんのお客さんに集まっていただいてうれしく思う。しかしゲーム内容は、ゲームをコントロールする自分自身フラストレーションの溜まる試合であった。見ているお客さんもそうだったと思う。大変申し訳なかった。やっている側としても、もっと動かすラグビーをしたかった。コーラのディフェンスを崩せなかったのは、今日は自分がジャンパーとなったため、いつもと"視界"が違ったこともあると思う」
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