前節で勝点4をあげた豊田自動織機、この試合でも勝点を重ねトップリーグ自動昇格に一歩でも近づきたい一戦。一方のクボタは前節ディシプリンに欠けて逆転負けを喫し、勝点1にとどまったが、トップイーストディヴィジョン1のプライドもあり巻き返しを図りたい一戦。
豊田自動織機応援団はチームカラーの青いグラウンドコートでメインスタンドに陣取り、クボタはオレンジのヤッケでバックスタンドを埋め尽くす中、試合が始まった。
前半、クボタのキックオフで試合が開始され、キックオフの勢いそのままに開始1分ゴール前5m右中間ラックから左展開し左WTB柴原がノーホイッスルトライ、バックスタンドのオレンジの応援団からは大きな歓声が上がる。
一方の豊田自動織機は、リスタート後クボタのゴール前で仕掛けるがゴールを割ることはできず、12分、SOジェラードがPGを決め3-5と差を詰める。この後も豊田自動織機はクボタゴール前で試合を進め、ゴール前スクラムから好機を得て26分、左PR浪岡がラックサイドを抜けトライ(ゴール成功)し、10-5とこの試合初めてリードを奪う。クボタはスクラムで再三コラプシングを犯すなどうまくリズムをつかめない。
この後、豊田自動織機が1PG、クボタも1トライ1ゴールを決め13-12としたあとの前半終了直前、豊田自動織機の自陣ゴール前での反則に、クボタSO立川がPGを確実に決め13-15とクボタが僅差のリードで前半を折り返す。
後半、先取したのはクボタ。4分SO立川がゴール前右中間のラックからの攻撃でトライ、11分には右WTB伊藤がゴールを割り13-29(いずれもゴール成功)と試合の流れはクボタが掴んだかと思われたが、ここから豊田自動織機の反撃が始まる。
豊田自動織機は17分ゴール前のスクラムからNO8カンコウスキーが右サイドを抜き中央にトライ、21分にはHL付近中央からSOジェラードがPGを決め21-29とその差をじりじりと詰める。32分にはクボタのスクラムコラプシング(シンビン)で得たPKに対しさらにスクラムを選択、ゴールまでスクラムを押し込みSH梅田がトライを奪う。ゴールも決まり30-29と再逆転するとメインスタンドからは大きな拍手が沸き起こった。
しかし、ドラマはこれで終わらず36分、クボタは豊田自動織機の痛恨の反則から得た35mのPGをSO立川が慎重に決め、30-32としてそのまま逃げ切ってノーサイド。
クボタは総勝点6、豊田自動織機は総勝点5といずれも最終節に自動昇格を賭けることになった。クボタは三菱重工相模原との対戦でいかに反則を減らすかが課題、豊田自動織機は全勝のコカ・コーラウエスト(総勝点10)をボーナスポイントも与えることなく完璧に抑え込めるかがトップリーグ昇格の条件となる。
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