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プレーオフ ファイナル マッチサマリー(サントリー 19-3 東芝)

プレーオフトーナメント

サントリーサンゴリアス 19-3 東芝ブレイブルーパス
【プレーオフトーナメント ファイナル/2013年1月27日(日)/東京・秩父宮ラグビー場】

     

好天に恵まれた秩父宮ラグビー場。好ゲームを期待するたくさんのファンが、試合開始1時間以上も前から続々と駆けつける。その列はキックオフ直前になっても途切れなかった。
当然ながらゲームはファンの方々を裏切らない好ゲームとなった。お互いが体を張り、骨のきしむ戦いが繰り広げられた。

前半サントリーがボールをキープして攻め続ける。8分、東芝ゴール前で右展開、14村田が右隅に飛び込みトライ。6スミスのディフェンス2人を引き付けたパスが絶妙だった。ゴールは決まらず5-0。
18分、ようやく東芝が攻める機会を得てサントリー陣に入る。ここでサントリーはたまらず密集で反則。ほぼ正面、距離約20mのPGを東芝10ヒルが決めて5-3とする。
20分過ぎにも東芝がサントリーゴール前に攻め込み、スクラムでサントリーがコラプシングの反則を2度犯す。しかしながら3度目のスクラムで東芝が痛恨のアーリーエンゲージ。チャンスをつぶしてしまう。ここで取っていれば、ゲームの流れを大きく引き寄せることができていたため、このミスは痛かった。その後31分にサントリー大久保監督は3畠山⇒17池谷に入れ替える英断を下し、スクラムは安定した。

そして34分サントリー10小野のキックパスを14村田が受け、今日2つ目のトライ。ゴールも決まって12-3と突き放す。
38分東芝がPGの機会を得るが惜しくもはずれて、このまま前半が終了。

後半2分、サントリー、チームの反則の繰り返しにより、今日活躍の14村田がシンビン。
また、21分にも今度は9デュプレアが故意の反則によりシンビン。しかしながら、東芝はこの20分間の数的優位を生かすことができず、得点に結びつけることができなかった。タックルしては走り、走ってはタックルを繰り返すサントリーの守備をほめるべきか。

東芝途中出場の19リーチがゴール右隅に飛び込むも2人がかえってトライを阻止。32分ようやくトライかと思われた場面も、しっかりとプレッシャーをかけてスローフォワードを誘った。
そして35分、東芝が攻めこみサントリー陣22mライン付近まで行ったところで、サントリーがジャッカル。すかさず20日和佐が展開し、やはり途中出場の22ピシが走り切ってゲームを決めるトライ。ゴールも決まって19-3。このままノーサイド。ピシは準決勝・決勝でのインパクトプレーヤーとしての活躍が認められ、プレーオフMVPに輝いた。

東芝は何度かあったチャンスをミスなどによりトライに結びつけることができず、痛恨のノートライに終わった。前半はボールを得ても蹴ることがほとんどで、得意の立ってつなぐプレーがみられなかった。後半はボールをキープする場面が増えたが、モールも押し切れず、つないでもサントリーのディフェンスを崩し切るところまでは至らなった。日本選手権準決勝までにもうひと工夫が必要か。

サントリー、みごとなディフェンスではあったが、反則が15と非常に多く、しかも2度のシンビンは頂けない。日本選手権連覇のためには、致命傷になりかねない。こちらも修正が必要なところだ。
もう一度当たる可能性がある両チーム、三度目も期待に違わぬゲームが見られることは間違いない。(澤村 豊)

     
会見ダイジェスト
東芝ブレイブルーパス
和田監督(右)、豊田キャプテン

■東芝ブレイブルーパス
和田賢一監督

「本日は本当に数多くの方々にご覧頂きありがとうございました。ラグビーを盛り上げるファイナルにしようと臨みました。前半に関しては、アタックができなかったことがすべてです。最終的には19-3のスコアでしたが、内容は一進一退で、戦いのアヤがあり、相手に強みを出させてしまったかと思います。この敗戦と、今シーズンの我々の経験を生かして日本選手権に臨みたいと思います」

──意図したアタックができなかったのは?

「前半は9割がた攻められて、2トライに抑えたのは評価できます。ゲームプラン通りに、身体をぶつけてボールを保持することが、前半はできず、後半はできたと思います。今、思えば、クイックで出し過ぎたかなと。サントリーさんのプレッシャーがきつくて、今日はドライブができず、結局倒れてしまったと思います」

──結果的にノートライに抑えられたが?

「サントリーさんのディフェンスが素晴らしく、私たちのラグビーが及ばなかったと思います」

──二度の相手シンビンのチャンスに点を取れなかったが?

「人数の優位を生かせなかったのは、私たちのアタックが及ばなかったからです。ディフェンスで入り負けました」

──東芝もまだしていない全勝優勝をされてしまったが?

「サントリーさんは素晴らしいチームです。日本選手権でチャレンジして、サントリーさんかサントリーさんを破ったチームに勝ちたいです」

──サントリーと、サントリーを破ったチームのどちらと対戦したいか?

「(苦笑)それはもう、神様にお願いするしかありませんね」

豊田真人キャプテン

「本当に多くの東芝ファン、サントリーファン、ラグビーファンの皆様にお集まりいただき、嬉しく思います。試合については、まだ、整理できていませんが、本当にやってきたものを出し切ろうという思いで挑みました。負けてしまったけれど、まだ、もう一度優勝を狙えるチャンスがありますから、日本選手権までにもう一回磨き直し、出せなかったものを出せるようチームで準備します。この負けた経験を生かして日本選手権でリベンジしたいと思います」

──ブレイクダウンで立っていられなかったのか?

「立つことに関してはできましたが、圧力を掛けながら立つことができませんでした。そこが一番の修正点です」

──ブレイクダウンでターンオーバーしてもキックしてチャンスを失ったが?

「ディフェンスでターンオーバーまでは計算通りでしたが、そこから簡単にキックしてしまいました。前半の一番の修正点でした。ボールを取った時にアタックの人数が足りず、蹴るしかオプションがなかったので、ディフェンスが終わってからの動きをもう少し修正したいと思います」

──空回りした部分は?

「前半20分まで、チャージがあったり、うちのミスがあったりで、自陣に釘付けになりました。そういう展開も、経験があったので、焦ることなく対応できました」

──モール時のアタックは?

「ラインアウトモールでは、フロントボールしか取れないようラインアウトでプレッシャーを受けました。次回はしっかり対策を立てて、サントリーさんのディフェンスシステムにはまらないようにしたいと思います」

──密集近くのサントリーのディフェンスが良かったが?

「後半最後はトライを獲られましたが、それまでは、そんなにプレッシャーを受けているとは感じていませんでした。ボールを動かし、敵陣に釘付けにしていましたので。最後の仕留めの精度が必要で、それまでは我慢です」

     
サントリーサンゴリアス
大久保監督(右)、真壁キャプテン

■サントリーサンゴリアス
大久保直弥監督

「今日は本当にありがとうございました。僕も、監督業を忘れて、一人の人間として見とれていました。決勝に相応しい素晴らしいゲームだったと思います。東芝さんの前へ出る力と意志の力はものすごかったです。東芝さんが、サントリーの力を引き出してくれたと、素直に思います。どちらが勝ってもおかしくない試合でした。まだ、我々は発展途上のチームですから、もう一つのタイトルも獲りたいと思います」

──今日は大きくボールを動かすラグビーだったが?

「ボールをキープし続けるのがラグビーの醍醐味です。36週間、この日のためにアタッキングラグビーを理念としてハードトレーニングをしてきました。選手が自信と勇気をもってアタックしてくれました。相手のディフェンスが上がってくれば、キックのオプションも持っていますが、今日はボールを持った選手が良い判断をしてくれました」

──ディフェンスが素晴らしかったが?

「リーグ戦が終わってから、ファイナルはディフェンスがキーになると選手も分かっていました。今日はシンビンを二人出しましたが、要所では、粘り強くチームの規律を守ってくれました。コンタクトを連続してできる能力については、うちの方に少し分があったかと思います」

──ハーフがシンビンの時は?

「まあ、シンビンに関しては、ちょっと不本意です。あの時間帯は難しい判断でしたが、ジョージはパスもできますし、スクラム、ラインアウトもうまくコンテストできていましたので、FWを代える気はありませんでした」

──畠山選手を早く代えたのは?

「スクラムコンテストでちょっと傷んだので、戦術的な交代です。尾崎、池谷のベテランがよくやってくれました。スクラムの50cm、1mがBKの10m、20mになりますから、ここにはこだわりました」

──今シーズンのターニングポイントは?

「エディー(ジョーンズ前ヘッドコーチ)から2冠のチームを引き継いで、夏合宿では2、3試合負け、帰ってきてから東芝さんにも2回負けていましたが、開幕戦で真壁キャプテンがチーム初トライを獲ってくれました。初戦の重みは違います。原点に返ることができたゲームでした」

──トップリーグ初の全勝優勝だが?

「今シーズンというより、この3年で考えています。東芝さんはこの10年で5回の優勝をしています。彼らは自分たちのラグビーを突き進んでいます。過去2年で、エディーと土台を作って、その上に我々は家を建てています。まだ、柱の数は少ないが、今日は西川、村田が出て、村田は2本獲りました。確かに、過去2年の経験はものすごく大きいですが、チームの45%である1、2年目の選手たちが次のサントリーのカルチャーを引き継いでいってくれればと思います」

──キャプテンの成長は?

「難しいことを、かっこつけて言う癖があったのですが(笑)、自分が何をしたらよいのか分かってきて、今日は素晴らしいゴーフォワードを体現してくれました」

真壁伸弥キャプテン

「本当に、東芝さんのスタイルとサントリーのスタイルがぶつかり合う試合でした。自分たちのやってきたラグビーを信じてぶつかった結果だと思います。東芝さんを心から尊敬します」

──東芝はカウンターせずにキックしてきたが?

「確かに(カウンターされたら)嫌です。こちらは簡単にボールを相手にやらないし、やったらディフェンスで取り返すつもりでした」

──タックルも良かったが?

「とりあえず下に入って、東芝さんはモールに自信を持っているので、最初のラインアウトで止めることを意識していました。気持ちの部分が大きかったと思います」

レッドとイエローに染まった客席
準優勝、東芝ブレイブルーパス
サントリーサンゴリアス、ビクトリーフラッグ


2013年1月27日

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