12日、来季のトップリーグへ自動昇格する2チームを決めるトップチャレンジ1第2節2試合が、大阪・近鉄花園ラグビー場で行われる。
第1節では、豊田自動織機シャトルズ(トップウェストA1位)が三菱重工相模原ダイナボアーズ(トップチャレンジ2 1位)に26-16、コカ・コーラウエストレッドスパークス(トップキュウシュウA1位)がクボタスピアーズ(トップイーストDiv.1 1位)に37-31でそれぞれ逆転勝ち。
4トライ以上を記録したコカ・コーラウエストが勝ち点5で首位に立ち、豊田自動織機が勝ち点4で2位、7点差内の敗戦によるボーナスポイントを獲得したクボタスピアーズが勝ち点1で3位、三菱重工相模原が勝ち点0の4位となっている。
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TL昇格レースを一歩リードしているコカ・コーラウエスト(写真はFL豊田主将)
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第2節の対戦カードはコカ・コーラウエスト対三菱重工相模原、豊田自動織機対クボタ。
第1節で4トライを奪ってクボタを退け、1年でのトップリーグ復帰に大きく近づいたコカ・コーラウエストだが、試合内容は決して良くなかった。
「やりたいことができなかった。勝ったことだけが収穫」(山口智史ヘッドコーチ)
立ち上がりから接点でクボタに食い込まれるシーンが目につき、前半28分までに3トライを許して、0?22と大きくリードされた。
「タックルとか、ボールを持って走るとか、異本的なところで負けてた」(FL豊田将万主将)
それでも、途中出場のNO8ジョニー・ファアマトゥアイヌ、CTB福田哲也などがアタック面でインパクトある働きを見せたこともあって、後半は完全に試合を支配。22点差を引っくり返す大逆転劇で昇格争いのポールポジションに立つかっこうとなった。
第2節の三菱重工相模原戦に向けては「DFからのアタック」(豊田主将)が修正点となる。
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三菱重工相模原は前節途中出場のWTB シェーン・ウィリアムズが先発スタート
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一方、前節で豊田自動織機に競り負けた三菱重工相模原だが、試合後、高岩映善監督が「ネガティブな内容ではなかった」と一定の評価を与えていたとおり、試合終盤までは互角以上の戦いぶりを見せた。
「セットプレーとペナルティの多さ」(同監督)をいかに改善できるかが、コカ・コーラウエスト戦で勝ち点を挙げるためのポイントになりそうだ。
尚、クボタ戦では後半12分からの途中出場だったWTBシェーン・ウィリアムズは先発出場の予定。密集の近くに度々姿を表し、ボールタッチを多くしてチャンスメーカーとなることも多い元ウェールズ代表の走りも鍵となる。
上位2チームが自動昇格、下位2チームは入替戦へ
第2試合は共に2シーズン前にトップリーグから陥落したチーム同士の対戦となる。
第1節で三菱重工相模原に逆転勝ちした豊田自動織機だが、「凄くミスが多く、最悪の出来」(田村誠監督)と、前述のコカ・コーラウエスト同様、試合内容は満足いくものではなかった。
「選手たちは関東のチームと試合をしてこういう感じがわかったと思う。クボタさんも激しいチームなので、プレッシャーの中でパスするのか、前にボールキャリーしていくのかなどのジャッジメントが大切になる」(同監督)
192cm、100kgというLOサイズの指令塔SOマーク・ジェラードの安定感のあるプレーの一方で、前節ではやや精彩を欠いたCTBヴァカ・ジョセフ・ウィルソンのパワフルなプレーにも期待がかかる。
三菱重工相模原戦で途中出場して、逆転トライを奪うなど決定力を見せたWTB朝見力弥が先発に入る。
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豊田自動織機はCTBヴァカ(右)、SOジェラードというインパクトあるBKの出来が鍵
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難敵コカ・コーラウエストを接点で圧倒し、一時は22点のリードを奪いながら逆転負けしたクボタ。
「前半は凄くいい流れだった」(石倉俊二監督)にもかかわらず、前半36分、後半29分と2度に渡って反則の繰り返しによるシンビン退場者を出すなど、ペナルティによってペースを失った。
自動昇格を勝ち取るためには、もう1試合も落とせないが、ポイントはやはり「毎試合5個以下を目標にしている」(同監督)というペナルティをいかに少なくするか。
前節では、追い込まれた終盤になって自ら仕掛けることが多くなった日本代表SOの立川理道がどんなゲームメイクを見せるかにも注目だ。
4チームの総当たり戦で行われているチャレンジ1は、上位2チームが来季のトップリーグへの自動昇格権を獲得、下位2チームがトップリーグ勢(NTTドコモレッドハリケーンズ、福岡サニックスブルース)との入替戦に回ることになる。
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