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13節 マッチサマリー(神戸製鋼 29-43 サントリー)

神戸製鋼コベルコスティーラーズ 29-43 サントリーサンゴリアス
【week13/2013年1月6日(日)/兵庫・ホームズスタジアム神戸】

     

プレーオフトップ通過を決めているサントリーに対し、是が非でも2位を確保し、地元関西でのプレーオフ開催を目論む神戸製鋼は、負けられない一戦。

ラウンドロビン・トーナメントの最終戦は、激しいブレイクダウンの応酬で始まるものの、サントリーの当たり強さに神戸製鋼は6分CTB今村を出血による一時交替(→22井口)、12分No.8マパカイトロを入替(→19鈴木)で早々に主力二人を欠き、15分で3-10と主導権を握られる。
更に16分、LO伊藤がシンビンで10分間の一時退場すると、堰を切ったように、サントリーのアタックが神戸製鋼を呑み込んでいく。
FWの激しいブレイクダウンと豊富な運動量で神戸製鋼陣に切り込むと、素早いBK展開から17分、25分、36分とWTB小野澤がトライを決め、3-29とリードを広げ力を見せつける。

前半終了間際、スクラムからリズムを掴みだした神戸製鋼は、サントリーゴール前スクラムから、SO山本が左タッチ際に位置したCTBアンダーソンにキックパスするとインゴールで巧みにキャッチしそのままトライ。ゴールは失敗したが、8-29と神戸製鋼は後半に望みをつないだ。

だが後半もサントリーの連続アタックでスタート、ツメが甘く追加点が奪えないが、攻守に圧倒する展開が続く。50分ハイパントから神戸製鋼にトライを許す(G成功15-29)が、ディフェンスの型を崩された失点では無く、浅いダメージ。トリッキーな動きのSO小野を起点とするBK展開、FLスミスの鋭いアングルチェンジでトライを重ね、29-43と完勝。神戸製鋼は74分スクラムからのサイドアタックでNO.8鈴木が4トライ目を挙げ、辛うじて勝ち点1を獲得、上位キープに望みをつなげたが、東芝(50-30近鉄)、パナソニック(44-14キャノン)に抜かれ4位に転落。2週間後の再戦(プレーオフ準決勝1/19(土)秩父宮)に向けて、ディフェンス整備が急務となった。

マンオブザマッチはサントリーFLスミス。

     
会見ダイジェスト
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
苑田ヘッドコーチ(左)、伊藤ゲームキャプテン

■神戸製鋼コベルコスティーラーズ
苑田右二ヘッドコーチ

「今季最後のホームズスタジアムということで、たくさんのファンの応援に感謝しています。サントリーは昨年のチャンピオンでここまで全勝で来ているので、我々が黒星をつけ良い感じでプレーオフに臨みたかった。
特に前半、ブレイクダウンで差し込まれ過ぎ、サントリーにペースをつかまれてしまった。この2週間で良い準備をしてプレーオフに臨みたい」

伊藤鐘史ゲームキャプテン

「前半の出来に尽きる。ペナルティが多かったことと相手に差し込まれてしまったことが修正点。相手に差し込まれたのは、アタック時に相手を見過ぎたことが原因。プレーオフではディフェンスで前に出るようにしたい」

──プレーオフのことを考えれば2位で終えたかったところだが、今日のメンバー構成の意図は。

苑田ヘッドコーチ
「今日、サントリーに勝つことだけを考えて選んだ現時点でのベストメンバー」

──パナソニックのスコアについてハーフタイムで把握して、選手に伝えたか。

苑田ヘッドコーチ
「ハーフタイムでは自分たちの修正点のみを伝えた」

──サントリーのアタックについて。

伊藤ゲームキャプテン
「基本は順目での攻撃だが、時々移動などを加えた逆目での攻撃に対応しきれなかった」

──プレーオフでサントリーとの再戦の可能性があるが、対策は?

苑田ヘッドコーチ
「1on1のタックルのシーンでゲインを切られペースを握られたので、修正したい。セットでプレッシャーをかけ、サントリーの生命線である9、10を自由にさせないこと」

──けが人が多いが、プレーオフでの復帰の目途は。

苑田ヘッドコーチ
「現在、リハビリに専念しており、トレーナーに日々状態の確認をしている。出場の可否については、神のみぞ知るといったところ」

     
     
サントリーサンゴリアス
大久保監督(右)、真壁キャプテン
大久保監督(右)、真壁キャプテン

■サントリーサンゴリアス
大久保直弥監督

「この一戦はプレーオフに向けてアタック、ディフェンスともにレベルアップできるか、全ての面でコンテストできるかという目的で臨んだ。引き続きチャレンジすることと、ミスを恐れずにファイトすることを意識していきたい」

真壁伸弥キャプテン

「細かい所で課題はあるが、全体的に良いゲームができたので、これでプレーオフに良い状態で臨める」

──リーグ戦全勝への意識について。

大久保監督
「特に意識はしなかったが、毎試合良い準備ができるように臨んできた。その結果として、勝ち続ける中でチームが成長してきたと感じる」

──新人の起用について。

大久保監督
「メンバーのコンディションを見ての起用、二人とも自分たちの持ち味を要所で出してくれたと思う。彼らが出てくることでチーム内に競争も生まれてくる」

──プレーオフで神戸製鋼との再戦の可能性があるが、プランは?

大久保監督
「大きいFWが相手になるので、素早くボールを動かすことを意識すること。3人目4人目のリアクション、精度、サポートの速さはもう少し意識したい」

──プレーオフへ向けた手ごたえについて。

真壁キャプテン
「今日のゲームで日和佐へのプレッシャーが厳しくなってしまったのはFWの責任、神戸が狙っていることはわかっていたので、プレーオフでの課題としたい」

     
 

(記事:廣島治、遠藤亮之、黒岩亜希彦 写真:柳元啓)



2013年1月8日

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