■パナソニック ワイルドナイツ
中嶋則文監督
「11月に準備してきたことを、出場した22人がアタック・ディフェンスともにしっかりとパフォーマンスとして発揮してくれた。その結果がこのスコアになったと思う。休止期間の準備がうまくいっていたので、この試合で負けることがあるとすれば、第2節でNTTコムに負けた時のように、自分たちの本来の力を出せずに他人任せのプレーをしてしまうことだと思っていた。自分たちのパフォーマンスをしっかり出すために自分自身に勝つことを意識してこの試合に臨んだ。選手たちはよくやってくれた。田中と堀江が帰ってきてくれたこともチームに大きなプラスをもたらした」
──11月に準備してきたことを具体的に。
「まずは私たちのベースであり原点の部分を、霜村やベテランの選手を中心にコミュニケーションを深めることでチーム全体にしっかりと共通認識として浸透させることに重点を置いた。そこにプラスアルファとして新しいシステムを加えたりオプションを増やすことに時間を割いてきた。宮崎合宿では全員でよく話し合い自分たちの強みが何であるかということの理解を深めることができた」
──NZから帰った田中・堀江選手はどう変わった?
「田中は判断が数段早くなった。今日の試合では“個人で何とかしてやろう”というプレーも何度かあったが、これに周りの選手が反応していけばチームとして機能していくと思う。
堀江はコンタクトエリアでの力強さにおいて外国人選手と比べてもレベルが高くなった。ジャパンでもそうだが準備期間のない中での適応力はすごいと思う」
──ソニー ビル・ウィリアムズ選手の今後の予定は?
「来週の火曜日に合流する予定。怪我の状態は確認が必要だが、彼も高い給料を貰っている意識はあるようで(笑)、サイン会でもなんでもやらせて欲しいと言っている(笑)」
霜村誠一キャプテン
「自分たちのやりたいことが前半の最初からできた。監督が言った通り、田中と堀江の影響は大きく、他のメンバーにとってすごくいい刺激になった。この結果をしっかりと次につなげていきたい」
──田中・堀江選手からの影響について、もう少し具体的に。
「堀江は前に出る強さ、幅広いディフェンス、よく走りどんどんゲインしてくれる。田中は本当に欲しいと思ったところでボールを出してくれる。それが、代わりのメンバーにできていないということではないが、NZで“デカく”なってきたなと感じる。
田中はちょっとレフリーにも注意されていたが(笑)、もともと持っていた強気な姿勢がチームにいい影響をもたらしてくれたと思う。田中はもともと負けず嫌いで自分には厳しかったもののチームメイトに対してどうこう言うことはあまりなかったが、帰ってきて一発目の練習の中で僕らに対して“ちょっと甘くないか?”と言ってくれた。まさに図星だったと感じる部分があった。それが今日のタイトな試合で強いトヨタを相手にみんなが動けたことにつながったと思う。大きな人間になって帰ってきてくれました(笑)」
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