ジャパンラグビー トップリーグ2012-2013第8節、秩父宮での第2試合、今シーズン5勝2敗(5位)でトップリーグ昇格3年目の「NTTコミュニケーションズシャイニングアークス」と、4勝2敗1分(7位)の古豪「トヨタ自動車ヴェルブリッジ」の試合が6639人の両チームを応援する熱いファンの見守る中で行われました。両チームのトップリーグでの対戦成績はNTTコミュニケーションズが2勝0敗と競り勝っています。
試合は風上から攻めるトヨタ自動車(SO)ブレット選手のキックオフで開始されました。前半開始5分、NTTコムは自陣20m付近ラインアウトよりモールを作り、10m程押し込みトヨタ自動車(SH)滑川選手がハイパントを上げ、受け取ったボールを左右に大きく展開し、(SO)ブレット選手がディフェンスの穴を突いて先制トライ(GK成功)。
続く14分にも、NTTコム陣10m付近ラインアウトより出たボールを(SO) ブレット選手がショートパントを敵陣ゴールに蹴りこみ、相手選手を振切ってトライ(GK成功、0-14)とトヨタ自動車ペースで試合は進んだ。
しかし前半22分に、自陣10m付近でトヨタ自動車(CTB)シリベヌシ選手が、NTTコム選手に対するハイタックルでシンビン(イエローカード)による10分間の退場となり、NTTコムはこのチャンスにトヨタ自動車へ猛攻を開始。ラックから出たボールを(CTB)ツイランギ選手が敵陣へ飛び込みトライと思われたがノッコンの判定。その後もトヨタ自動車陣に果敢に攻め込むも、トヨタ自動車の厚いディフェンスを崩せずにいたが前半27分、自陣22m付近でのラインアウトでのトヨタ自動車のペナルティ(コラプシング)よりセンター付近までキックを蹴りこみ、続くラインアウトより出たボールを敵陣深く(GL前10m付近)蹴り、ラインアウトより出たボールを右オープンに素早い展開でボールを廻し(WTB)沼尻選手がトライ(GK成功)。
その後両チームの攻防が続く後半41分、NTTコムはトヨタ自動車陣ゴール前10m付近でラックよりオフロードパスで繋ぎ(HO)種本選手がトライ(GK成功)。17-17と同点で前半が終了した。
後半は開始早々より両チームの激しい攻防が続く。後半7分、トヨタ自動車はNTTコム陣10m付近での相手ペナルティ(オブストラクション)より逆転のPGを狙うが失敗。対するNTTコムはトヨタ自動車陣での相手ペナルティよりPGを9分、13分と立て続けに成功し逆転(20-14)した。
後半14分にもNTTコムは自陣10m付近のラックでターンオーバーし右オープンへ展開し、(CTB)ツイランギ選手より(WTB)友井川選手にボールを繋ぐがスローフォワードとなり追加得点が取れない。トヨタ自動車も、敵陣10m付近ラックから出たボールを右オープンに展開、(HO)川西選手から(CTB) シリベヌシ選手にボールを繋ぎゴールに向かうが相手タックルに阻まれ今一歩で得点できない。後半20分、トヨタ自動車は敵陣15m付近でのマイボールスクラムでSHを滑川選手よりベテラン麻田選手に入れ替えた。
その後、トヨタ自動車は早いテンポでNTTコム陣に攻め込み、後半23分にゴール前ラックより出たボールを(CTB)シリベヌシ選手が飛び込みトライ(GK成功)し逆転(20-21)。27分には相手ペナルティよりPGを確実に決め、20-24と引き離す。対するNTTコムは、後半31分に敵陣15m付近での相手ペナルティよりPGを決め、23-24と1点差に追い迫る。後半39分、その後も攻め続けるNTTコムは敵陣22m付近のラックより連続攻撃で攻め込み、ゴール前ラックより(SH)岡選手がゴールに飛び込むも、ノックオンの判定と逆転できずに試合が終了した。
この試合、先制の2トライ、3ゴール、1PGと19得点を挙げたトヨタ自動車(10)スティーブン・ブレット選手にマン・オブ・ザ・マッチが贈られた。
トップリーグはこれから約1ヶ月のインターバルの期間を経て、トヨタ自動車は次節パナソニックに挑み(12/2 群馬/太田)、NTTコムは神戸製鋼に挑む(12/2 大阪/近鉄花園)。1ヵ月後は両チームの一層進化した好ゲームを期待したい。(佐藤克則)
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