プレイオフ、ワイルドカード進出に色濃く絡む戦いは、神戸製鋼の先蹴りでスタートする。
フェイズを重ね神戸製鋼ゴールに迫るヤマハに対し、ダブルタックルでしっかり止める神戸製鋼。
一進一退の攻防が続いたが、均衡を破ったのは神戸製鋼。13分連続ラックからPR3山下がポスト下へ持ち込みT。(G成功7-0)
勢いに乗った神戸製鋼は、ヤマハDFを大きく左右に揺さぶり、しばしば反則を誘発する。25分FB正面の切れ味鋭いステップからハイタックルの反則を誘い、PGチャンスを得るものの外してしまい、主導権を握り損ねる。
一方、32分ヤマハはSH小池の絶妙なショートパントから得たチャンスを繋ぎ、フェイズを重ね右展開。CTBトゥイプロトゥが切れ味鋭くアングルチェンジしT。(G成功7-7)
前半終了間際、神戸製鋼が自陣からファイトするが、キープしきれず反則を犯す。ヤマハがPGを成功させ、前半を7-10のリードで折り返す。
後半早々の41分、キックオフリターンをキープできない神戸製鋼が犯した反則を、きっちり得点に繋げたヤマハ(PG成功7-13)がリードを拡げる。
接点で激しいボール争奪戦を繰り広げる両チーム、神戸製鋼が43分にPGを決め10-13。リードされるも、ここからの流れは神戸製鋼、47分からはヤマハをゴール前に釘付けにする。48分には反則の繰り返しからヤマハPR長野がシンビン。
スクラムで優位となった神戸製鋼はPGを得ても、繰り返しスクラムを選択。これに対し、反則を織り交ぜつつ凌ぐヤマハ。攻防は10分近く続いたが最後はヤマハスクラムの踏ん張りで、ここ一番を凌ぎ切り、ピンチを脱する。
なおも粘る神戸製鋼は60分PGを決め(13-13)ゲームを振り出しに戻すと、61分一気に3名を入れ替えテンポアップを図る。
69分神戸製鋼の連続アタックがヤマハの反則を誘い、PG成功で逆転に成功。(16-13)
残り10分の激しい攻防は、77分ヤマハのPG成功で16-16となり、互いにミスの許されない3分を迎える。
終了間際ヤマハ自陣で掴んだPGチャンスを得た神戸製鋼。勝ち点4とTOP4への望みを繋ぐPGだったが、無情にも外れタイムアップ。
‘負けゲームを拾った'ヤマハと、NECの背中が遠ざかった神戸製鋼。それぞれの思いを繋げ次週最終節を迎える。(廣島 治)
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