パナソニックワイルドナイツ 52-21 NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
【week6/2011年12月10日(土) at 東京・秩父宮ラグビー場】
|
|
パナソニック7トライの猛攻
フィンランド・サンタクロース・ファウンデーション公認のサンタクロースがキックオフボールのデリバリーの後、高々となったフォーンの中、NTTコミュニケーションズのキックオフで始まった。試合開始寸前のバックスタンドは中央の黄色の席が埋まっていたが、徐々に青い席へと広がりをみせていた。
そのキックオフはパナソニック陣22m内まで届き、パナソニックも大きく蹴り返した。それでもNTTコミュニケーションズはつなぎ、パナソニック陣22mまで持ち込んだ。しかし、ノックオンで得たパナソニックはNTTコミュニケーションズ陣22m内へ大きく蹴り、まずは最初のピンチを乗り越えた。
4分、なかなかゲインできないNTTコミュニケーションズがパナソニック陣10m左でタックルを受けまたもやノックオン。パナソニック田中に拾われ、ヒーナンからデラー二へと渡り中央へ早々とトライ。田邊のゴール成功。(パナソニック 7対0 NTTコニュニケーションズ)
20分にはNTTコミュニケーションズ陣のパナソニックボールでのラインアウト。そのラインアウトでオブストラクションを起こし、22m左15mの位置から田邊がペナルティゴール成功。
26分、パナソニック田邊からフーリーへ飛ばし北川が右隅から右中間へ回り込みトライした。ゴール成功で17対0。
リスタート後のスクラムでコラプシングを起こしたNTTコミュニケーションズ、パナソニックはタッチに出しラインアウト。またしても襲い掛かる右へ左への攻撃にNTTコミュニケーションズ陣22mでステップにより内に抜けたパナソニックのデラーニが更に内に切れ込み31分に中央へトライした。
このままでは終わらせない。NTTコミュニケーションズはパナソニック陣ゴール前に釘付けにし 右中間スクラムから一次攻撃で決めた。38分、左オープン君島の右にいた沼島へパスしゴールポスト右にトライしたのだ。
しかし、前半ロスタイムに またもやNTTコミュニケーションズがオフサイド。NTTコミュニケーションズ陣ゴール前左中間のペナルティで田中からフーリー、バツベイと渡り左隅へトライを重ね、ボーナスポイントを得られる4トライを前半で獲得した。
ビルの陰が無くなり始めた黄色のサポータが半分を占めるバックスタンドの応援も届かず、後半早々の2分にはパナソニック田邊が中央にトライ。自陣22m中央のラックからのこぼれ球を左へ展開しようとしたNTTコミュニケージョンズを先のプレイで前進していた田邊がインターセプトしたものだ。
10分には自陣22mからパナソニック デラーニのキックから北川が奪い、田中から左にいたフーリーまで届け左中間へタックルを受けるも倒れながらトライをした。
その後、インターセプトやこぼれ球を拾って得た友井川の連続トライもボーナスポイントの4トライまでは繋がらなかった。
逆にホーンが鳴った後、組まれたNTTコミュニケーションズボールのスクラムを奪われ二度のラックから右オープン。田中から受けた茂木はフーリーとクロスをし中央にトライした。
なお、ボールボーイは東京都立東高校。マン・オブ・ザ・マッチは、この日1トライをとり7ゴール1ペナルティゴール全てを決めた田邊が獲得した。
|
|
|
|
|
|
|
|
大沼監督(右)、友井川キャプテン
|
◎NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
○大沼照幸監督 「自分達のミスでパナソニックの得意な形のラグビーにもっていかれてしまいました。ターンオーバーからの素晴らしいアタックの機会を与えてしまった点が、勝負を分けたと思います。パナソニックはプレーの精度が高く、見習わなければなりません」
──次節のNTTドコモ戦での、怪我人の復帰の見込みは?
「フォトゥー・アウエルア(No.8)、栗原(FB)、鶴田(SH)が間に合いそうです」
○友井川 拓キャプテン 「前半はパナソニックの得意なラグビーに付き合ってしまいました。後半は自分達のパターンにしようと、ボールをキープしてしっかり攻めようと心がけました。ターンオーバーはとりきれませんでしたが、なんとか2トライ奪うことができました。次週のNTTドコモ戦に向けて前を向いて頑張ります」
──ターンオーバーだけでなくラインブレイクされる場面があったが?
「パナソニックの広く深いラインに対して、前に取りに行こうとしすぎ、中途半端なディフェンスになってしまいました」
──1トライ返した前半残り1分の場面でゲームを切らなかった結果、相手にも1トライ献上してしまったが?
「キッカー(SO 君島)がコンバートを蹴っていたこともあり、コミュニケーションが不十分でした」
|
|
|
|
|
|
|
中嶋監督(右)、堀江ゲームキャプテン
|
◎パナソニック ワイルドナイツ
○中嶋則文監督 「ボールキープをキーポイントに試合に臨み、前半はプラン通りにできました。後半、インターセプトで2トライされてしまいましたが、アタックもディフェンスも我慢強く継続させるラグビーを選手が体現してくれ、内容的にはよかったと思います」
──後半スコアが伸びなかったが?
「前が空いているのに、無理をしないようにパスをするなど、少していねいにしすぎました。ボールキャリアがもっと貪欲にしかけるべきだったと思います」
──ターンオーバーや反則数の少なさで成長がみられるが?
「若い選手がチームのディフェンスシステムをよく理解してくれて、我慢強くプレーしてくれている結果です」
──フーリー選手は?
「コミュニケーション能力が高く、周りの選手が動きやすくなっています。スキルは元々世界最高レベルで、今後チームのプレーを理解してくれればもっと活躍してくれるものと思います」
○堀江翔太ゲームキャプテン
「後半は自分達のミスで取られてしまいました。僕らのラグビーをしっかりと、詰めるところを詰めてやっていかなければなりません」
──後半スコアが伸びなかったが?
「自分達のミスです。NTTコミュニケーションズがキックで切らずにボールキープをしてきたことも要因です」
|
|
|
|