10月26日(水)、都内にて、トップリーグ2011-2012シーズン開幕前の報道関係者向けカンファレンスを開催いたしました。
14チームのキャプテンと監督・ヘッドコーチが一堂に会し、今シーズンの幕開けに向け、それぞれ抱負や意気込みを報道関係者へアピール。
ラグビーワールドカップが終わり、次は日本国内最高峰リーグのトップリーグが10月29日より開幕いたします。ワールドカップで活躍した外国籍選手も多数チームに所属し、更にレベルアップし、白熱した戦いを繰り広げます。皆様のお越しをお待ちしております!
それでは、カンファレンスの模様をダイジェストでお届けします。
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ジャパンラグビートップリーグ2011-2012
プレスカンファレンス
森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長
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森喜朗・日本ラグビーフットボール協会会長 |
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「今回のワールドカップはたいへん大きな期待をいただきながら、前回と同じように引き分けがひとつ、という結果になりました。
しかし試合内容は、4年前とは大きく変わったことを理解していただけたと思います。フランス戦はたしかに大差になりましたが、フランスの方がハラハラしたであろう場面もずいぶんと見られました。
慰めになるかどうかわかりませんが、我々のグループにいたニュージーランドとフランスが決勝戦をやりました。そこで苦労したことが、我々の成果であり、誇りでもあったと思っています。今回のワールドカップの経験が選手の糧となり、今後、日本ラグビーが大きく前進をしていくことに期待したいと思います。
そしてワールドカップの余韻がまだ残っていますが、いよいよトップリーグであります。
ワールドカップで活躍したニュージーランドの選手も、トップリーグに多く参加します。彼らと一緒に戦うことによって技術を習得し、体格負けやスピード負けをしないようになることが、日本ラグビーの向上に役立つことでしょう。
トップリーグの開幕は、次のワールドカップの選手を選ぶスタートでもあります。関係者も選手も、大いに力を注いでいただきたいと思っています。
すでに大学のゲームは始まっていますし、高校生選手も花園を目指して戦い始めています。トップリーグが、彼らにとって大きな目標なのは間違いありません。トップリーグの選手たちの発奮に、大きな期待をしています。
さて、今年は3月に東日本大震災がありました。被災地の方々は、スポーツどころではなかったと思います。
しかしサッカーのなでしこたちの例もあるように、多くの国民に力強さを、そして何といってもチームプレイや絆の大切さを改めて認識させてくれたのも、スポーツでした。
ラグビー界も釜石シーウェイブスを中心にしながら、少なからず東北の皆さんのお役に立てたのではないでしょうか。ラグビー協会としてマスコミの方々にも支援や力添えをいただいたことを、心から感謝申し上げます。
今回のトップリーグは試合スケジュールは、とてもタイトです。(9月・10月にワールドカップが開催されたため)例年より約2ヶ月遅れの開催なので、1日にひとつの球場で2試合というケースも多く、この点はラグビーファンには喜んでもらえるでしょう。どうぞ大番狂わせをやってもらいたいと思っています。
ちょうどワールドカップが終わりニュージーランドから帰る機内で、早稲田大学が筑波大学に負けた、という記事を読みました。筑波の選手が「早稲田や慶應、明治をやっつけるために俺は筑波に入った。やってやろうという気持ちを、ラグビーを通じて体現できた」と語っていました。
こうした気概こそがラグビーの原点だと、私は思います。「常勝チームをやっつけよう」という多くの選手の頑張りが、ラグビー界のパワーアップにつながると思います。
メディアの方々にはワールドカップで喧伝いただいたことに感謝をしつつ、今度は大いにトップリーグに期待していただき、引き続きトップリーグの情報発信を重ねてお願い申し上げ、開会のご挨拶にさせていただきます。ありがとうございました」
真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン
(日本ラグビーフットボール協会副会長)
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真下昇・ジャパンラグビー トップリーグチェアマン |
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「今年はワールドカップイヤーのため、トップリーグは例年より2ヶ月ほど遅れて10月29日に開幕します。
今シーズンは新たにNTTドコモレッドハリケーンズと、ホンダヒートがトップリーグに入りました。そしてワールドカップで活躍した日本代表選手、ならびにニュージーランドや南アフリカといった国からワールドレベルの選手たちが参入します。
彼らのプレーが見られることを、多くのファンが待ち望んでいるはずです。私自身も大いに楽しみです。
さきほど会長が申したように、3月に東日本大震災がありました。不自由な生活を強いられている方々が、まだまだいらっしゃいます。お亡くなりになった方々の、ご冥福をお祈りすると共に、被災された方々には深くお見舞い申し上げます。
これまでもトップリーグの各チームは「FOR ALL」というビジョンのもと、さまざまな社会貢献活動を行ってきました。今回の震災に際しても、各チームもそれぞれ現地に赴き、支援活動も行なってきました。
こうした活動の一環として今シーズンの第3節は、被災県である岩手県と宮城県で行います。さらに来年3月には仙台市で、オールスターによるチャリティーマッチを行う予定です。こうした活動を通じて被災した皆様に勇気と元気を届けたいと思っています。被災地の一日も早い復興を願う次第です。
ワールドカップでは、皆様の期待に沿う結果が得られなかったことを、大変申し訳なく思っています。
私はトップリーグが日本最高峰の『強化の場』だと考えています。トップリーグのさらなる発展がなければ、2019年の日本開催のワールドカップの成功はありません。
さらなる強化は、各チームのコーチや選手たちが高い目標に向かって日夜精進し、グローバルなプレーができるようにレベルを上げることに邁進しない限り、実現しないでしょう。選手諸君の、さらなる自覚を促したいと思います。
世界で戦う相手は、プロです。つまり毎日毎日、ラグビーをやることが仕事なのです。残念ながら我々の環境は、まだそこまでに至っていません。しかし、私はその溝は各個人が努力することで埋まると思っています。
トップリーグの活性は、日本ラグビーの強化、また日本代表がワールドカップで決勝ラウンドに進むための道筋です。2019年のワールドカップの日本開催を成功に導くためには、これからも選手やチームの皆さんにも厳しいお願いをしていきます。
また協賛各社や関係者の方々には、今後ともトップリーグを支えていただけますよう、よろしくお願いします。そしてメディアの皆さまには、今後とも絶大なる支援、協力をお願いします。今日は、ありがとうございました」
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全14チームのキャプテン |
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キャプテン挨拶
●新規加入チーム
NTTドコモレッドハリケーンズ
平瀬健志
「日本ラグビーの最高峰であるトップリーグに、参戦できることを光栄に思います。レッドハリケーンズはチャレンジャーらしく、一試合一試合をひたむきに全力で戦い、トップリーグに新しい風を巻き起こし、リーグを盛り上げていきたいと思います。よろしくお願いします」
Honda HEAT
田中貴士
「前回はトップリーグからの降格、という非常に悔しい結果になりました。その思いを持って今シーズンはすべてをかけて、今季の目標であるベスト6以内を達成したいと思います。精一杯頑張りますので、よろしくお願いします。
●昨シーズン準優勝チーム
サントリーサンゴリアンズ
竹本隼太郎
「我々は準優勝のチームなので、偉そうなことは言えません。昨年以上に、自分たちのアタッキングラグビーを信じ、やりきって、チャンピオンを目指したいと思います。毎年思うことなのですが、トップリーグは一戦一戦、楽な試合はありません。お互いの努力を尊敬し合って、いい試合ができたらいいなと思っています。よろしくお願いします」
●昨シーズン優勝チーム
パナソニック ワイルドナイツ
霜村誠一
「昨シーズンは、チャンピオンになることにこだわってやってきました。今年もチャンピオンになることに、こだわりたいです。チームメイトはもちろん一丸となり、震災もありましたので、自分たちが日本の皆さんが一緒になるきっかけになれればと思い、チームスローガンを『団結』としました。日本のラグビー界を、中心となって盛り上げたいと考えています。
さきほどトップリーグ杯を返還しましたが、4ヶ月ほど預けるつもりで、また取りに行きたいと思います(笑)。応援よろしくお願いします」
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パナソニック ワイルドナイツの霜村キャプテンからトップリーグ杯が返還された |
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キャプテン会議代表挨拶
ジャパンラグビートップリーグ キャプテン会議代表
東芝ブレイブルーパス 廣瀬俊朗
「今シーズンは若いキャプテンが揃い──リコーの滝澤選手はちょっと違いますが(笑)──個人的には新しいキャプテンシーが見られることが楽しみです。
今シーズンは、東日本大震災をはじめとする災害で避難している方がいるなか、トップリーグが開催されることを当然と思うのではなく、試合できること、プレイする環境が与えられていることを感謝しながら、そうした気持ちで一戦一戦戦っていきたいと思っています。被災者の方々に簡単に「頑張れ」とは言えませんが、自分たちのプレイを見て少しでも前向きになってくれたらいいなあ、と思っています。
継続的な支援をしたいと思っていたところ、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスさんから『1点あたり10円募金』を提案されました。キャプテン会議としては賛同いただいたチームで、それを実施することになりました。
そして今シーズンの集大成として、被災地の宮城県でオールスーター戦を実施し、みなさんにプレイを見ていただき、喜んでもらいたいと考えています。
キャプテン会議として、もう一点アピールしたいことは『子どもたちに夢を与えられるようなトップリーグや選手になりたい』ということです。
先日行なわれたワールドカップは、代表の選手たちはよくやったと思いますが、なかなか結果がともないませんでした。
しかしトップリーグを見て、将来のワールドカップやオリンピックを担うこどもたちや中学生が『ラグビーをやりたいな』と思えるような憧れの存在になれるように、私たちが頑張っていきたいと考えています。
そして、先ほど今シーズン、100キャップに到達するであろう選手たちの説明もありましたが、8年間続けないと100キャップにはなりません。その偉業を称える意味においてもキャプテン会議でも注視したいと思っています。
繰り返しになりますが、今を感謝すること、子どもたちに夢を与えること、この二つを大事にしながら今シーズンを戦っていきます。報道関係者の皆さま、あたたかく見守って、ときには厳しいことも言っていただき、みんなでラグビーの輪を広め、将来につなげたいと思います。本日は、ありがとうございました」
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全14チームの監督・コーチ |
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各チームの監督から、チームの特色・戦力について
開幕の対戦ごとに、全14チームの監督やヘッドコーチに今年の抱負を伺いました。質問は司会の村上晃一氏です。
Honda HEAT
上野三四郎監督
──トップリーグに上がるために、この一年間どんなことをやってきたのでしょうか。
「個々のスキルよりも、フィジカル面を鍛えてきました。トップリーグで当たり負けしないように、一年間体づくりをし、しっかり鍛えてきたつもりです」
──初戦の相手はNTTドコモレッドハリケーンズです。どんなイメージをお持ちですか。
「非常にまとまっているチームだと思っています。去年3回やって3回負けていますので、ぜひ勝ちたいです。立ち上がりにしっかり戦って、うちのペースでいけたらと考えています」
──ホンダヒートの売りというのは?
「グラウンドを広く使って、ボールを早く大きく動かすラグビーを目指しています。それができたらうちのラグビーとして戦っていけると思います」
NTTドコモレッドハリケーンズ
高野一成ヘッドコーチ
──初昇格ですが、どんなラグビーを見せようと思っていますか。
「チーム創設以来、初のトップリーグ昇格で、とても光栄に思っています。トップリーグはとてもタイトなリーグだと認識しているので、戦っていくための要因として、スローガンに掲げている『スピードラグビー』をメインでやっていきたいです」
──トップリーグでの戦い方は、これまでと変えたりするのですか。
「(トップウエストと比べて)フィジカル面はレベルが全然違うと思います。この一年間選手には、個々のスピードだけでなく、コンタクトレベルなど、すべてにおいてレベルアップしなければいけないと、伝えてきましたし、そういう練習をやってきました」
──注目の選手は?
「外国人選手もそうですが、日本人では宮里選手などセンター陣です。うちのバックスは、体は小さいですが、非常にワークレイトが高くてゲームを作るのに貢献しているので、ぜひ注目してください」
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
大沼照幸監督
──今年は、どんなチームでしょうか。
「昨年一年間、トップリーグで戦い抜いて、二年目は、さらに進化したラグビーを見せたいと思っています。いいキッカーがいたこともあり、昨年はキックに頼ることが多く、相手にポゼッションを与えすぎたということがありました。今シーズンはもう少しボールを持って、ボールを動かしてランプレーでエリアを取るような、見ているお客さまも楽しいと思えるようなラグビーをやっていきたいと思っています」
──初戦がヤマハ発動機です。相手としては、どうですか。
「昨年は勝たせていただきましたが、清宮監督、長谷川FWコーチが就任し、非常にセットプレーがいいと聞いています。試合を見ても、非常に安定したスクラムを組むという印象です。うちのチームもスクラムには自信があるので、そこはこだわって勝負したいです」
ヤマハ発動機ジュビロ
清宮克幸監督
──ヤマハも、スクラムに力を入れて準備してきたのですか。
「それだけじゃないですけどね。ポテンシャルが高い選手が多いので、それを存分に引き出してやるのが私の仕事だと思っています」
──開幕前の今、どんな気持ちですか。
「いや普通です。大沼監督とは仲がよく、去年もよく会っていました。私が現場に復帰するという噂で聞いて、『どこの監督をやるの?』と、ずっと聞かれていたんです。ずっと言っていなかったのですが、フタをあけたら開幕で当たることになりました」
──どんなラグビーを目指しますか。
「いや普通にやります。(昨シーズンは)11位だったので、今シーズンはどこまで上げるかです。いろんな局面で、激しさは出していきたいとは思っています」
──今年の注目選手は。
「田村ですね」
──どういうところが?
「いや3番なので…」
コカ・コーラウエストレッドスパークス
向井昭吾監督
──今年は、どんなラグビーを見せてくれるのでしょうか。
「3年間、『オールアタック』ということでやってきて、それが完成したのが昨年なので、今年はオプションも踏まえて、皆さんに見せられるところまで来たなと思っています」
──初戦の相手については、いかがですか。
「何年か振りかのアウェイで開幕を迎えるので、久しぶりに緊張したスタートになると思います」
──ルーキーの選手は、誰か出てくるのですか。
「そうですね。いい選手が入ってくれましたが、まだチーム内での競争には勝てていない、というのが実感です」
近鉄ライナーズ
前田隆介監督
──今年から監督ですね。開幕を迎えるにあたって、どんな気持ちですか。
「いよいよ開幕を迎えるので楽しみです」
──どんなラブビーを目指すのでしょう。
「しっかりボールを動かして、いいラグビーを、感動してもらえるラグビーをしたいと思っています」
──去年と練習は、変わったりしていますか。
「いや、特には変わりありません」
──初戦のコカ・コーラウエストについては、いかがですか。
「おととしレベルファイブスタジアムで、開幕戦を戦わしてもらいまして、負けてしまい、流れを失った経験があるので、初戦は本当に楽しみにしています」
福岡サニックスブルース
藤井雄一郎部長兼監督
──ものすごい選手が入ってきましたね(ブラッド・ソーン選手、ニュージーランド代表50キャップ)。初戦から出るのですか。
「初戦は出ません」
──ブラッド・ソーン選手は非常にパワフルなロックですが、スクラムは強化されますね。
「スクラム自体、春から強化してきていて、彼に押されても壊れないように体をつくってきました」
──フロントローが壊れるかもしれないと(笑)。
リコーブラックラムズ
山品博嗣監督
──リコーにも、もの凄い人が入ってきましたね。誰か初戦は出ますか。
「おそらく、そうなると思いますが、まだどうなるか、わからないですね」
──イングランドのハスケル選手は、すごいプレーヤーですが、チームをまとめるのが大変では?
「あのクラスの選手ですので、人間性も問題ないと思いますし、しっかりチームファーストでやってくれると思うので、問題ないと思います」
──初戦のサニックスは、どうでしょう。
「藤井監督のもとですごく鍛えられているチームで、やりにくいと思います。しかし、どのチームと戦っても私たちのラグビーをしっかりやって、挑んでいきたいと思います」
NECグリーンロケッツ
岡村要ヘッドコーチ
──初戦が神戸製鋼です。去年の課題などを踏まえて、今年はどんなラグビーを見せてくれますか。
「去年はエリアマネジメントというか、スタッツをみると敵陣に入った回数がワースト1位でした。我々は華麗なラグビーができるチームではないので、しっかりエリアを取って、シンプルに、強く、規律高くやっていきたいと思います」
──いいスタンドオフがたくさんいますね。初戦は誰が出場するか決まっていますか。
「はい。もちろん決まっていますが、秘密です」
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
苑田右ニヘッドコーチ
──初戦のNECグリーンロケッツは、どんなイメージですか。
「よく開幕で当たるのですが、(トップリーグには)甘い試合はないと思うので、『一戦必勝』の気持ちで、目の前の試合を全力でやりきることだけを考えて、準備したいと考えています」
──去年との違いは?
「各チームともボールを動かすラグビーをすると思うので、外国人に頼るラグビーではなく、2019年に向けて日本人が中心となったなかで、外国人選手とのバランスがとれたチームにしたいと思っています。日本人選手のプレーを見てもらいたいです」
──今年いいと思う選手の名前を挙げていただけますか。
「今年はいい競争ができていて、誰が試合に出てもおかしくない状況です。開幕に向けてチーム内でいい準備ができているので、とても楽しみなシーズンになると思っています」
──ルーキーの選手は、誰か出場しますか。
「何人か出る可能性はあります」
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
朽木泰博監督
──朽木さんは現役時代に、(東芝の)和田さんと対戦したことはあるんですか。
「あると思います」
──勝敗は?
「その当時、東芝さんは非常に強かったので、負けたことが多かったと思います」
──初戦の東芝との対戦については、どうですか。
「すごくいいカードで、楽しみです」
──どんなところが見所でしょう。
「自分たちの持っている100%の力を出さないと勝てない相手です。一対一の勝負に、とことんこだわってくる相手ですから、ぜひとも熱いプレーをして、その中にもトヨタにちょっと足りなかったスマートさを織り交ぜながら、見ていても試合していても楽しいゲームができたらいいなと思っています」
東芝ブレイブルーパス
和田賢一監督
──今年から監督ですが、シーズン前の今、どんな気持ちですか。
「いよいよ開幕ということで、ぼく自身も非常にワクワクしていますし、キャプテンの豊田を中心にチームも『いよいよ来たか』という感じだと思います」
──開幕に何人かルーキーの選手は、試合に出ますか。
「ぼくの中では、そのつもりです。しかしまだ選手たちは激しい練習をしているので、考え中です」
──初戦のトヨタについては、いかがですか。
「非常にフィジカルが強くて、ぼくたちのモチベーションを上げてくれるチームですね」
──朽木監督には、どんなイメージを持っていますか。
「スマートな感じです」
──朽木監督は、和田さんについては?
朽木:「いつもニコニコしていますが、内に秘める熱いものを感じます。そして本当のことは言っていないなあ、と思います」
サントリーサンゴリアス
エディー・ジョーンズGM兼監督
──開幕前に、突然、パナソニックにジャック・フーリー(南アフリカ代表69キャップ)が加入しました。感想はいかがでしょう。
「我々にとっては驚きであり、厳しいニュースです」
──サントリーにも、たくさんいい外国人選手が入っていますね。初戦から誰か出てきますか。
「ジョージ・スミス選手はワールドカップ期間中に、すでにチームの練習に参加して、一緒にやってきているので開幕から出られると思います。私もトップリーグのレベルの高さを伝えていますし、彼もそれを感じているので、これから期待できると思います」
──初戦がパナソニックというのは、やりやすい? やりにくい? どうでしょう。
「どこのチームとやっても大変な試合になると思いますが、パナソニックは過去4、5年間、常に上位であり続けたチームなので、厳しい相手です。過去の開幕戦を振り返ると、拮抗した試合が多かったので、今回も接戦になると予想しています」
パナソニックワイルドナイツ
中嶋則文監督
──監督として開幕を迎えますが、どんな気持ちでしょう。
「非常にワクワクした気持ちです」
──連覇への思いは。
「常にそうした気持ちは持っています。しかし昨シーズンも簡単に勝てた試合はひとつもなかったので、まずひとつひとつ勝って行って、プレーオフトーナメントに出られるように、と思います」
──今年はどんなラグビーをしたいですか。
「昨シーズンからそのまま、自分たちの強みであるディフェンスをより強固にして、アタックではボールと人が動くような、もっともっと展開できるようなラグビーができればと考えています」
──ジャスティン・アイブス選手がワールドカップでけがをして、今季は難しく、またホラニ龍コリニアシ選手もけがをしてしまいました。ホラニ選手のケガの状態は?
「いまのところ何とも言えませんが、なかなか厳しい状況です」
──ジャック・フーリー選手は、もう来日しているのですか。
「まだ来ていません」
──サントリーに対しては、どんなイメージを持っていますか。
「非常にアタックの素晴らしいチームだと思っています。なかなか止めるのが手ごわいので、厳しい試合になると思います」
──もう一度、エディさんに伺います。今回のワールドカップの戦いが、何かトップリーグに影響を与えると思いますか。
エディー・ジョーンズ:「どこのチームもバックローに素晴らしい選手が多かった、という印象です。ブレイクダウンで注目されたのは、やはりバックロー周辺の出来事だったので、私はトップリーグでも同じようなことになるのではないかと、予想しています」
──最後に、NTTドコモレッドハリケーンズの新ヘッドコーチである高野さん。もう一度、意気込みを伺います。
高野:「今年、初昇格となりましたが、トップリーグだけでなく、日本のラグビー全体を盛り上げるチームのひとつとして、全力で頑張っていきたいと思います。(他の監督・コーチに)皆さん、頑張りましょう」
──ありがとうございました。